「鋏と海」
鋏を握り糸を切る
銀の鋏は夜露に濡れて
糸をも濡らして刃を向ける
ぱちん ぱちん かへらぬ音
白砂の上に散らばる糸くずを
跣足で踏みし…皮膚熱く
煮立つ足元に眼をば奪われ
耳には底無し海の波の手招き聞ゆ
今に、此処もみちしおになろう…
「鋏と海」
鋏を握り糸を切る
銀の鋏は夜露に濡れて
糸をも濡らして刃を向ける
ぱちん ぱちん かへらぬ音
白砂の上に散らばる糸くずを
跣足で踏みし…皮膚熱く
煮立つ足元に眼をば奪われ
耳には底無し海の波の手招き聞ゆ
今に、此処もみちしおになろう…
「鋏と海」