厄除け饅頭買いたさに/新作短歌
もうすぐ節分、大阪の我孫子の観音さんに行こうかな。厄除け饅頭買いに。
新品自転車に 嫉妬したのかミニバイク
キーを拒みて ビクとも動かじ
友と店主とやっとのことで
運びしバイクのその重きこと
講習の 認知テストに四苦八苦
視力の検査には 老目を白黒
小春日を浴びて 老いても手放せぬ
運転免許の講習談義
変速の ギヤを変えても重き足
若者気取りで乗りし自転車
八十を 超えてもわが友ゲレンデに
聞けば滑るより 酒と温泉
感染を 恐れて今年もバイクにて
詣でん 我孫子の慈悲の菩薩に
帰りには 黒糖肌の厄除けの
名物饅頭 蒸したての味
まるで秘密裏に 生みし如くに新妻は
赤子を隠し ドアを閉めたり
前通る 三人組の女の子
そのはしゃぐ声の 楽しさ元気さ
今年も裏の山茶花に訪しメジロのつがい
よかった この枝切らずにおいて
裏庭に 赤き花弁のアートを残し
去りゆくメジロのつがい可愛いや
予告なく消えし友 その居所をスマホで問えば
いま我 旅先でカニを食いしと
☆ 昔は節分の日を「年越し」と言って地元の寺に
詣で鐘をつき、厄除けのお札を受けたものです。
今でも各地にそういう習慣があるのでしょうか。
(いずみ)
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