猫の死体
夏の眼差しに浸されて
猫は蘇る
人間だったものたちと混ざって
眼球によく似た
太陽になった
愛されたがって焦げ付いていく
焼け野原の郷愁を
標本にして
夏の思い出の一ページを捏造する
そばかすに似合うように
麦わら帽子を被って
顔に傷があるのをはっきりと自覚した
(膿んだ火傷の痕のように
自分でつけた傷も
他人につけられた傷も
混ざり合って僕の顔になっている
(猫の死体を切り刻むように
それが気持ち悪くて自傷が止められない
猫の死体
夏の眼差しに浸されて
猫は蘇る
人間だったものたちと混ざって
眼球によく似た
太陽になった
愛されたがって焦げ付いていく
焼け野原の郷愁を
標本にして
夏の思い出の一ページを捏造する
そばかすに似合うように
麦わら帽子を被って
顔に傷があるのをはっきりと自覚した
(膿んだ火傷の痕のように
自分でつけた傷も
他人につけられた傷も
混ざり合って僕の顔になっている
(猫の死体を切り刻むように
それが気持ち悪くて自傷が止められない
猫の死体