劣っていく

干からびた向日葵は褪せることなく
燦々と朽ち果てる
何も捨てずに庇い合いながら
ガラクタを集めよう
陽が差す場所でも痛々しく生きて
苔がむすように窒息しながら
歯の欠けた月は笑うことで
許そうとしていた
傷をつけることでしか話せない
雁字搦めの教会で
甘く腐っていくのが心地よかった
誰とでも寝るよ
みんな好きだから
爪を立てて、歯を折られてしまうような
割れたコップの僕を愛して
廃墟になった病院の待合室で暮らそうぜ

劣っていく

劣っていく

  • 韻文詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2024-01-21

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