今年の終わりに/新作短歌
早や年の瀬、暗いニュースに明るい話題が事欠く今日この頃、皆さんはどんな歌を詠まれていますか。
黒糖を 口に含めば 今は亡き
くれし老婆の 島唄聞こゆ
夕暮れて 一人暮らしの東屋の
故郷偲ぶ 老婆の島唄
手作りの 野菜を届けし 我が友は
夜の床寝の寒きを語り
年老いての 免許更新講習ああ疎ましや
けれども無ければ行けぬ買い物
友人の作りしカリフラワー 出来損ないかと
問えば新種なり こりゃ失礼仕りました
物高き 師走のスーパー レジ前の
いずれのカゴも 品数少なく
粗相をして床物を干す 案ずるな
こんな寒き日 観る者おらぬわ
クリスマス 近所の可愛い子供らに
菓子袋に詰め 待つイブの夜
正月に 来る娘らの手料理を
早や考えねば あと2週間
あまりにも無慈悲なりや
無残に殺され傷つく罪なき子らに
石版に殺すなと戒めしユダヤの神よ
北の大地に雪降りれど未だに止まぬ血の嵐
狂った野望に取り憑かれし独裁者よ 去れ
世の暗さ 日々の暮らしも重い年の瀬
クリスマス 正月気分もどこえやら
なあカラス お前も近頃生き辛らかろう
見やれ 我が身の眼もこの羽根も
生まれた時から 真っ暗闇よ カアカアカア
☆ 今年もあと2週間余り、皆さんは如何に
お過ごしでしょうか?それにしても寒い
ですねどうかお体を大切に。(いずみ)
今年の終わりに/新作短歌