「人魚」
どれだけ涙ながせども
どれだけ声を枯らせども
所詮は人魚
あやつを殺すか我身を殺すか
嘆きは実を結ばず
徒花風花
痕も欠片も残さざりき
愛するものを失った者は旅人となる
もう二度と叶わぬと知りながら
心の傷を免罪符に
哀しき春の小道を進み
あたたかき冬の雪を抱きしめる
破れた風船が
せめて宇宙の大海を漂う塵にでもなれば
「人魚」
どれだけ涙ながせども
どれだけ声を枯らせども
所詮は人魚
あやつを殺すか我身を殺すか
嘆きは実を結ばず
徒花風花
痕も欠片も残さざりき
愛するものを失った者は旅人となる
もう二度と叶わぬと知りながら
心の傷を免罪符に
哀しき春の小道を進み
あたたかき冬の雪を抱きしめる
破れた風船が
せめて宇宙の大海を漂う塵にでもなれば
「人魚」