クリスマス
冬の夜空に鈴の音が響く
目を凝らしてソリを探した
あの頃の私は
遠い夜に置いてけぼり
サンタさんにプレゼントをお願いして
良い子にしてたらもらえるよって
良い子ってどんな子?
幼い頃は知っていた気がするけど
プレゼントを待ち侘びて
ただそこにいるだけ
良い子にしていたつもりだけど
欲しいものは手に入れられない
むしろどんどん増えていく
あの頃の真似して
夜空に目を凝らす
ため息がひとつ
白い息になって消えていった
あれが欲しいと
素直に言えた
あの頃の私と
何が違うんだろう
羽のように
雪が降ってきて
「ホワイトクリスマス」
そう呟いた私を、全てを
雪が包み込んでいく
クリスマス