この年の暮れに/新作短歌

いやはやすでに年の暮れ 身体も暮れて その早き事・・・。

 カレンダー この前変えたと思いきに
     もう年の暮れ おせちの宣伝

 この冬も 暖かきは朗報なれど
     夏が恐ろし 年ゆく我が身

 我が孫と 思う可愛いい近所の子らに
     さてクリスマスに何をあげよか

 早朝に 夜中に午後に関わらず
     若き隣の夫は仕事に

 さもあらん 子供四人の父ともなれば
     かかる費用も並みではあるまい

 いざ起きん 体の不調を押してでも
     働く妻に朝の食事を

 出来事を 知らぬと危うき世となりて
     ニュースだけはと画面に見入る

 作りても 二人では余る総菜を
     冷めぬうち近所の一人暮らしに

 近頃は 二人に一人の癌患者
     若き我が孫の疑いや晴れよ

 人命をば 虫けらの如く踏みつぶす戦いの
     その理由の どこが正しき

 罪もなき 幼きものを生贄に
     築く未来のどこに希望が

 対岸の火事と 見て見ぬふりできぬ
     現実今や 我が足元にも

 長生きを しとうても世の先 人のさま
     考えさせる今日この頃か

何事か起きても不思議でない時期にも
     日々の暮らしに追われる毎日


 
☆ もうすぐクリスマス、何かプレゼント
  思いつきましたか?(いずみ)
     


 

     

 

 

この年の暮れに/新作短歌

この年の暮れに/新作短歌

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2023-12-11

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