散風水浮/新作俳句
我が恋は 君が肩にぞ散る紅葉 凍る水に落ちてなお燃ゆ
久米仙人 紅き裳裾に 乱れ落ち
老いたれど なお燃ゆる色 冷めぬ業
見渡せば みな紅色に さもあらん
色無くば 生きる甲斐なし のう紅葉
舞納め くるくるくると 水の上
羨やまし 老いて色増し 散る紅葉
色づくも 風にひらひら 身をかわし
吹く風に おいでおいでと 逃げ惑い
久米仙人 子を為し 握るや紅葉の手
彼の禪師 紅き裳裾に 包まれて逝く
水に浮く 赤き一片(ひとひら) 何処(いずこ)に流る
☆ 若さは皆に同じく、一度だけ、若返りの泉は
何処にありや。(いずみ)
散風水浮/新作俳句