紅姫織歌/新作短歌

「秋はやはり、紅葉の歌がなければ一年の幕は引けぬ」と歌仙はいいつつ

 鵯(ひよどり)の 笛ひそやかに紅姫は 
   織し錦と共に舞降り 

 布を引く 滝訪れし彼の法師
   山織姫の紡ぐを見しとか

 春は桜 夏青緑の打掛に
   秋紅(くれない)の錦の山姫

 白姫に 逢えば死出への詣で口
   紅(べに)の山姫 何処(いずこ)へ誘(いざな)う

 逢いたくば 紅燃ゆる山の派の
   この身の錦の色褪せぬうち

 彼の姫は 褪せし錦を打ち捨てて
   やがては素肌に白き雪綿(ゆきわた)

 春風が その眠りをば覚ますまで
   山織姫は しばし微睡(まどろ)む 


☆ 何処か紅葉狩りにいかれました?最近は出不精に
  なって今年もテレビ画面で見ただけでした。(いずみ)
   
  

紅姫織歌/新作短歌

紅姫織歌/新作短歌

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2023-12-06

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