夜の闇が早くやってくるようになった
陽を呑み込んで
それは冬の始まり

輝く夏の日々はとうに過ぎた
長く厳しい冬がやってくる

暗くて、寂しい

凍った湖の上を
歩くような毎日
少し足を踏み外せば
僕らの命など
次の瞬間に消えていく

今日も無事家に着いた
ああ、生き延びた

そうやって僕らは
毎日を積み重ね
やがて生活になっていく

幾重にも重なる
雪のよう

そしていつか雪は溶けて…

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2023-11-30

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