純喫茶
包帯を巻いた少女からは
血の匂いがしなかった
うすく線を引いた
引っ掻き傷は少し痒む程度で
魂の瘡蓋を
剥がしてはくれない
夏の海を思わせてくれるから
クリームソーダが好きだ
煙草は時々、気分次第で
死にたいと思うこともあるよね?
(詩集は一度も読まれることなく
(埃を被って飾られている
カビの生えた無味無臭の生活のなかで
硝子の自分を抱きしめる
ひび割れて血の滲む悦びのために
純喫茶
包帯を巻いた少女からは
血の匂いがしなかった
うすく線を引いた
引っ掻き傷は少し痒む程度で
魂の瘡蓋を
剥がしてはくれない
夏の海を思わせてくれるから
クリームソーダが好きだ
煙草は時々、気分次第で
死にたいと思うこともあるよね?
(詩集は一度も読まれることなく
(埃を被って飾られている
カビの生えた無味無臭の生活のなかで
硝子の自分を抱きしめる
ひび割れて血の滲む悦びのために
純喫茶