「しゃぼん玉」

 あのむすめはしゃぼん玉を吹いている
 空に手のひら見せて
 なぞるみたく息吹けば
 ぽわぽわぽわ…風に乗っては生まれて消える
 淡い思想の片鱗が
 どこへともなく消えてゆく
 しゃぼん玉は万物映す鏡なれど
 その真理はいとも脆い
 道化師の玉のりは
 いつもこんなしゃぼん玉に乗るのだろう

「しゃぼん玉」

「しゃぼん玉」

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2023-11-24

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