秋桜風波/新作俳句23首
移り世は そんなものよと秋桜は 今日もそよりと風をかわしつ
【 浮世の波に 】後にコスモスの句が続きます
伊予柑の 色薄らぎて 暮れゆけり
母を呼ぶ 子猫の声や 秋の月
柿食いし クマの親子に 我が心
孫抱いて 彼の地の人の 心を想う
里の秋 思えば戦地を 想う歌
我が命 短く孫の 世は長し
平和なり 月夜を過ぎ行く 鷺の一声
エンジンの 音に慌てし 収集日
人の世など 知らぬことよと 鳴くカラス
【 秋桜の波に 】
コスモスに 風になびかぬ 君を知る
なびいても ふと振り返る コスモスの花
動かずに 僕だけ見てよ コスモスの花
幼子の 見え隠れする 花の波
この子抱く 花の向こうに 亡き母の笑顔
愛し子の 顔にやさしき 花の波
花の波 我をいつしか いにしえの彼方に
コスモスの 波に揺られて あの日の君に
コスモスの 波が奏でる 永遠の琴の音
秋の野に 花の乙女の 舞い踊り
憂き世をば 忘れ揺れたや この花の波
風止めば 花の舞台も 一休み
風吹きて 再び花野に 喜びの声
華やぎと この安らぎを すべての人に
☆コスモスの花の波は、やや風が強い日に広い花畑に
行けば見ることができます。あなたもその幸運に
巡り会えますように・・・。(いずみ)
☆ 昨今の世界の情勢を想うと、若い人や子供たちの為にもこの国の
平和が続いてくれることを、願わずにはいられませんね。(いずみ)
秋桜風波/新作俳句23首