こころのふしぎ
こころのふしぎ
どうして ときに おそろしい不安が
胸を掻き立てるのか
ぼくらには 解らない こころの不思議
ぼくらはなにか たいせつなことを
忘れている気がして
ふと立ち止まって 考えようとする
そんな暇(いとま)もないほど
慌ただしい日々に生きる
生き急ぎ焦る世界は
果たして自分が望んだものか
葛藤するぼくらは
答えを 知らぬまま 歩いてゆく
おそれるな 自分の位置を
おそれるな 自分のいのちを
おそれるな ぼくらが生きるこの世界を
望まなかった 望んだこと
二つの色が混ざり合ったその世界は
きっと
美しい
どうして季節の変わり目の香りに
胸が焦がされるか ぼくらは知らない
道端で見逃す樹々や 花のいのちに
規則性があること その全ても 知らない
知らないまま生きている
知っていることは ほんの わずか
慌ただしい日々だけのせいじゃない
不安だ 不安だ 不安だ
それでも
おそれるな自分の位置を
おそれるな自分のいのちを
おそれるな ぼくらが生きるこのせかいを
いつか 年月が教えてくれる
「ぼくらはあまりにも
みじめになるほど 未熟だった」と
こころのふしぎ