無菌室
雑音さえない無味無臭の檻に
囚われて
間近で見てもなにもない
強制的な余生となった
単為生殖する
藻やクラゲやプランクトンたち
みんな生きる意味なんてない
何度目のデジャブか
また彼女は泣いている
以前にも
どこかで見捨てた子猫に似ている
バラバラになって
心を盗んだ
身体欠損の蟻たちも列をなして
配食を心待ちにしている
それは食べるたびに
何かを失わせるように
薬の作用でぼんやりと満たされる
水の中で吐いた
泡だけが残された僕らしさだった
無菌室
雑音さえない無味無臭の檻に
囚われて
間近で見てもなにもない
強制的な余生となった
単為生殖する
藻やクラゲやプランクトンたち
みんな生きる意味なんてない
何度目のデジャブか
また彼女は泣いている
以前にも
どこかで見捨てた子猫に似ている
バラバラになって
心を盗んだ
身体欠損の蟻たちも列をなして
配食を心待ちにしている
それは食べるたびに
何かを失わせるように
薬の作用でぼんやりと満たされる
水の中で吐いた
泡だけが残された僕らしさだった
無菌室