「影」
日の照る真昼時
人は南に向かって進む
影を長く引いて
黒い影は身の丈より
高く
広く
そして深い
どんなに口で喚こうと
影は何も語らない
どんなに表情筋を豊かにしても
影は顔を覗かせない
暗がりの中ぼうと佇む
あの能面の白い姿を思わせる
道端の白妙菊を思わせる
光ある所に影よあれ
影ある所に心あれ
情の涙よ涸れるなかれ
「影」
日の照る真昼時
人は南に向かって進む
影を長く引いて
黒い影は身の丈より
高く
広く
そして深い
どんなに口で喚こうと
影は何も語らない
どんなに表情筋を豊かにしても
影は顔を覗かせない
暗がりの中ぼうと佇む
あの能面の白い姿を思わせる
道端の白妙菊を思わせる
光ある所に影よあれ
影ある所に心あれ
情の涙よ涸れるなかれ
「影」