還暦夫婦のバイクライフ 21

リン福山城下で地面に転がる

 ジニーは夫、リンは妻の、共に還暦を迎えた夫婦である。
 いつものようにリビングの長椅子に寝っ転がってスマホをいじっていたリンが、突然起き上がった。
「ジニーこれ見て!」
「ん?」
ジニーが画面を見ると、風光明媚な海岸の崖の上に立つお堂が映っていた。
「ふーん。良さげだな。どこ?」
「福山の阿伏兎観音だって」
「福山?」
ジニーは自分のスマホを手に取り、グーグルマップで検索する。
「あ~ここか。鞆の浦の近所だ。行ったこと無いや。今度の日曜日に行ってみる?」
「行こう行こう。あんがい近いし。合わせて福山城も見たいな」
「片道120Kmか。こんな近くにこんな所があるの、知らなかったなあ」
という訳で、8月最後の日曜日は本州に渡ることになった。
 8月27日、朝7時にジニーは起き上がった。台所に降りて、昨日作った牛丼の残りを温めて、ご飯に載せて食べる。それからスマホで天気予報と雨雲レーダーを見る。特に問題が無いのを確認してから準備を始める。
「おはよ~」
リンが台所を覗く。
「天気どお?」
「特に問題はなさそう。一応雨具は持っていくけどね」
「そう。何か食べた?」
「昨日の夕飯の残りを食べた」
「私も何か食べよっと」
リンは冷蔵庫からヨーグルトを出して食べ始める。
「そういえば、コーヒーは?淹れた?」
「残念ながら豆切れです」
「え~。昨日買い物行ったのに」
「すっかり忘れとったね」
「しょうがない」
リンは諦めて、準備に取り掛かった。
 ジニーは外に出て、バイクを車庫から引っ張り出す。それからバッグを取り付ける。リンは自分のバイクをセットして、ヘルメットを被る。
「さて、今日はナビ様を召喚するかな」
ジニーがスマホをバイクにセットする。
「珍しいね。ナビ様呼ぶの?」
「うん。向こうに渡ってからの道が、イマイチよくわからん」
「今からセットするの?」
「そうだな。休憩の後で良いか」
ジニーは一度取り付けたスマホを外して、ウエストバックにしまい込んだ。
「さて、行きますよ」
8時40分、二人は家を出発した。
 いつものスタンドで給油する。
「ガソリン高いね。ハイオク184円だって」
「まだまだ上がりそうだ。200円届くかもな」
「え~それは嫌だな」
「僕が20歳のころ、第二次オイルショックがあったんだけど」
「オイルショック?あのトイレットペーパー買い占めの?」
「それは第一次オイルショックだな。第二次の時にはみんな学習していたから、そういった買い占めは無かったけど、レギュラーが197円になったよ。200円越えたら車乗るのやめようって思ってたら、それがピークで値下がりしたけどね」
「ふーん」
バイクを2台並べて給油し、出発する。
「バイパス行く?」
「旧道行きますよ」
「ハイハイ」
R56を北上して西堀端を通り、そこから道はR196になる。本町通りから姫原を抜け、鴨川でバイパスと合流する。そこからずっとバイパスを走り、北条を抜けて道の駅風早の郷・風和里を横目で見ながら海岸沿いに出る。瀬戸内の多島海を見ながら走れる景色のいい道なのだが、昔からさんざん見慣れた二人にとってはだらだら走るつまらない道に過ぎない。SORATOの菊間製油所を左に見ながら通り過ぎ、大西町で県道15号へ乗り換える。新くるしまドックの横を道なりに走り、波止浜でR317と交差する交差点を右折する。その先に少し走ると、今治北I.Cがある。そこからしまなみ海道に乗り入れた。
「ジニー腹減った。何か食べたい」
「え?朝食べんかったん?」
「ヨーグルトだけ」
「う~ん、じゃあ大浜P.Aでご飯にしよう」
「大浜?どこだっけ」
「前に朝ごはんたべたやん。因島の向こう端にある」
「ふーん。いいよ、そこに止まろう。どれくらい?」
「そうやなあ。30分くらいか」
「オッケー」
来島大橋を駆け抜け、大島、伯方島、大三島と、快調に駆け抜ける。
「あ、雨」
「え?あ、ほんとだ。ジニーあれ!」
「あれ?」
「前の方。降ってるよね」
「わあ!ヤバい!」
これから通過する予定の生口島手前が、真っ白にかすんでいる。多々羅大橋が良く見えない。
「うわあ!来るぞ」
多々羅大橋手前で豪雨に捕まった。上着がずぶぬれになる。
「リンさん!瀬戸田P.Aに逃げる!」
「わかった。あ~道路公団の車、減速しないで~」
突然の豪雨で、前を走っていた車列が減速する。橋の上で車列をかわし、豪雨の中を3分ぐらいで瀬戸田P.Aに逃げ込むことができた。バイク駐輪場は避難してきたバイクで埋まっていたので、エンジンを切ってからバイクを押して、歩道の屋根の下に止めた。
「ジニー何時?」
「10時10分かな。降られたなあ。でもパンツまではしみて無いよ」
「どうやらここだけ降ったみたいね」
リンがスマホで雨雲レーダーを確認している。真っ赤に表示された雨雲が、今まさに頭上を通過している最中だ。ごく狭い範囲の雲で、周囲には日が当たっている。
「リンさん、雲が抜けるまでゆっくりご飯でも食べよう」
「そうやね」
ずぶぬれの上着をバイクの上に広げて置く。それからフードコートに向かった。
 こじんまりとしたフードコートで、時間も早いのか誰もいない。ジニーは海老天そば、リンは瀬戸内レモン冷麺を注文する。しばらく待って出来上がった料理を受け取り、のんびりと食べる。
「降るかもとは思ってたけど、ここで降られるとはね」
「もう少し早く降られてずぶぬれになってたら、帰る!ってなってたわ」
「時間が早くても遅くても、雨に当たらんかったな。ピンポイントで降られた感じやね」
外を見るとすでに雨は止んでいて、避難していたバイクが次々に出発してゆく。二人は急ぐこともなく、スマホで地図を見ていた。
「ジニーどのルートにする?」
「ナビ様は何て?」
「こんな感じ」
リンがスマホをジニーに見せる。
「うわあ、これ絶対ナビ様無いとわからん道やね。とりあえずこれがA案やな」
「次はこれ」
「う~ん、尾道東?福山西?わからんけど町の中抜けるルートやね。これもナビ様ご案内案件やな。ほかには?」
「そうやねえ、街中を抜けるルートしかないなあ」
「じゃあ、・・・A案で行こう。少し大回りだけど、信号が少なそうだし、山道で退屈しなさそうだし」
「わかった」
方針が決まり、二人は食器を返却口に戻す。
「ジニーこれ」
リンは販売コーナーにきれいに並べられたゼリーを手に取る。空色のゼリーで旨そうだ。
「しましまなみなみ青い瀬戸内だって。せっかくだから買ってみよう」
リンは2個手に取り、レジに向かった。会計を済ませ、戻って来る。
「良いお値段だった」
「値段見なかったんだ」
「うん」
 雨が上がって、駐輪場にいたバイクは一台も居ない。バイクの上に広げて置いた上着は、バイクの熱で半乾きになっていた。それを着て、ジニーはスマホをバイクに固定してナビを呼び出す。
「リンさん、行きますよ」
「ナビ様呼んだ?」
「呼んだよ~」
「じゃあ、行こう」
11時丁度、二人は瀬戸田P.A.を出発した。しまなみ海道を北上して、因島、向島を通過して尾道に上陸する。そのまま終点まで走って、R2バイパスに乗り換える。山陽道福山西入り口を通り過ぎ、何本かあるトンネルを抜ける。
「リンさん、もう少し先で左だって」
「トンネル抜けてすぐみたいだね」
リンも自分のスマホでナビを見ている。
「ん?ここ!って、え?通過してしまった」
「今の所?あれ、道だったの?」
「しょうがない。次行こう次!」
「200mくらい先の信号!左から降りてバイパスの下をくぐるのかなあ」
二人は左車線を走ったが、信号は普通に右折しなければいけなかった。当然曲がれずスルーする。
「次の信号は絶対右折だよジニー」
「わかった」
ジニーは後ろの車に手を挙げて右側車線に入れてもらう。リンもそれに続く。
「はい、右折しました。次はすぐの信号を右折だよ」
「ジニー、農免道路に入るみたい」
「農免道路か。これをまっすぐ行って・・・」
「その先左折みたいよ」
「これかな?」
ジニーはここだといいながら左折した。
「ごめんリンさん。早すぎた。団地に入っちゃった」
「抜けれるんじゃない?」
二人は団地の中をうろうろして、どうにか農免道路に戻った。それからもナビの指示通りに走り、気が付くと県道47号に出ていた。海岸沿いの道を走り、右折して阿伏兎観音に向かう。旅館の間を抜けて、行き止まりにある駐車場にバイクを止めた。
「12時丁度だね。服もすっかり乾いたし、何よりいい景色だね~」
「本州の瀬戸内側って、本当景色良いよね。さて、どんなとこかな?ジニー早く行こう」
駐車場から少し歩き、入り口を入って左手の受付で、拝観料二人分200円払う。
「あ、古いおみくじの機械がある。和霊神社にあるのと同じやつだ。20円か」
ジニーは20円入れたが反応が無かった。
「まあ、お賽銭がわりだな」
そこからぐるっと回りこみ、観音堂への回廊を上がる。上がり切った所で靴を脱ぎ、観音堂の濡れ縁を歩く。海側に傾斜していて、少し怖い。海に向かって正面がある。安産祈願の観音様のようだ。
「ん~いい景色」
リンが感動している。ジニーは海に傾いた廊下をそろそろと歩き、入り口に戻った。靴を履いて足摺さんという石塔を見に行く。そこで写真を撮って、案内所まで戻った。
「ジニー御朱印買ってく」
リンが案内所でお盆バージョンの御朱印と、通常のものを購入し、かわいいお守りも2個買う。
「あの~さっきおみくじ出ましたか?」
案内所のおばさんに突然尋ねられる。
「いえ、出ませんでした」
「すみません、調子が悪くて」
そう言っておみくじの機械の所に行き、ふたを開けてごそごそいじっている。それから20円をジニーに渡してくれた。
「もう一度試してみてください」
ジニーが20円を投入すると、かたんと音がして、おみくじが出てきた。
「出ました!」
ジニーがそう言うと、おばさんはにっこりと笑って戻っていった。ジニーはおみくじを読んでから、括り付ける。少し笑顔になっていた。
 観音堂を出て、バイクまで歩く。
「ジニーここは、バイク屋さんツーリングもアリだね」
「うん。良かった」
バイクに戻って支度を済ませ、二人は阿伏兎観音を出発した。
「ジニー今何時?」
「え~12時50分かな」
「ナビ様福山城にセットした?」
「したよ。鞆の浦廻りで海沿いを走るみたいだな」
二人はナビの誘導に従って、県道47号を走る。やがて鞆の浦の街中に入り、右へ左へと走って県道22号に出た。
「リンさん。鞆の浦は寄らなくていいんだよな」
「寄らないよ。ここで寄り道したら、福山城が見れないよ」
「だよね」
 ナビは順調に二人を案内する。時々?な道を案内するが、指示通りに走る。街中の路地を走り、どこに向かってるのかわからなくなった頃、R2の交差点にたどりついた。
「リンさん、もう少しだ。新幹線の高架をくぐった向こうを右折だね」
「思ったより迷わんかったね。ナビ様の言う通りって感じ」
そこからはリンが前を走る。R2の交差点を渡り、新幹線の高架をくぐり、その先の交差点を右折する。道なりに走ってゆくと、お城が見えてきた。緩いカーブを抜けたところに駐車場があった。
「リンさんここ。着いた」
「え?あ~少し行き過ぎた。う~んどうしよう」
「出口側から入れば?車もほとんど居ないし」
「ん~」
「あ、係の人がいる。バイクどこに止めるのか聞いてみるよ」
「オッケー」
ジニーは先に駐車場に入った。係の人の所まで走り、止める所を尋ねる。
「バイクはそうですね~この建物の横に・・・」
「どわぁ~」
係の人との会話に割り込んで、リンの叫び声がインカムから聞こえた。ジニーがびっくりして振り返る。駐車場の入り口で、地面に寝っ転がったGSX-R750と、同じく地面にひっくり返ったリンが見えた。
「あらら~」
ジニーが慌ててバイクを降りて駆けてゆく。係の人も一緒について走った。
「大丈夫?」
「私は大丈夫。やってしまったあ」
ジニーは横になったバイクに手をかける。リンもバイクの後ろを持った。
「やっこらせっと」
バイクを起こし、ざっと様子を見る。オイルとか水とかガソリンとかの漏れはなさそうだ。
「ここは邪魔だから、向こうに動かすよ」
ジニーはバイクにまたがり、エンジンを始動する。それからゆっくりと走って、バイクに異常が無いかチェックする。係の人の指示に従い、バイクを縦列駐車する。
「大丈夫ですか?ケガとか無い?」
「あ、全然平気です」
「僕もバイクに乗るんですけど、若い時にこけて3か月入院したことがあってね~」
「えぇ!それは大変でしたね」
「今は小さいのに乗ってますよ」
気さくな係の人と話しながら、ジニーはバイクをチェックした。
「左のミラーとハンドルのグリップエンドに少し傷が入っただけだ。スライダーがガードしてくれたようだな」
「こけるときに、スライダーがんばれって思ったもん」
「ははは。でも何でこけた?」
「入り口のパイロンの間を何とか抜けて、切り返したときにエンストした」
「あーそれはこけるな。クラッチレバー折れなくてよかったよ。折れてたら帰れんところやった」
軽微な傷で済んで、二人ともほっとしたようだ。上着を脱いでバイクの上に置き、係の人に教えてもらった坂道を上がってゆく。
「お~北側が黒い。鉄板貼ってる」
「白黒パンダ城って、テレビで言っとったよ」
「ふーん。この前行った岡山城もでかかったけど、ここも巨大やね」
ジニーは券売機で二人分の入場券を買って、城の中に入った。下の階から順に展示を見ながら、階段を使って上階へと進む。
「へえ、水野さんが領主で仕切ったのか。家康のいとこだって。そりゃあ城もでかくなるよな」
ジニーは展示を見ながら歩き回る。リンは気になる所で立ち止まって、資料をじっくりと読み込んでいる。ついには最上階の展望台まで上がり、福山の街並みを見下ろす。
「新幹線の駅がすぐそこやね。ホームで手振ったら見えそうだ」
「もともとあそこもお城の一角だったみたいね」
「へえ~」
ひとしきり写真を撮ったりしてから階段を降り、二人は福山城を出た。駐車場まで歩いてゆく。
「ジニー腹減った」
「え?ああ、もう15時過ぎか。お昼食べてないなあ」
「どこかでお茶したいけど、とにかく帰ろう」
坂道をゆっくりと下り、バイクに戻る。そこで係の人とひとしきり話をする。
「福山城大きいですね」
「はい。福山市の観光の目玉です。ここと、後は鞆の浦くらいかなあ」
「ほかにもいい所はありそうですよ」
そんな話をしてから、荷物を見張ってくれてたお礼を言って、出発した。
「ジニールートは?」
「R2に乗っかって、しまなみ走って帰るよ」
「じゃあ、私が前走る」
リンはナビを見ながら、路地を走ってゆく。
「相変わらずナビ様は細い道がすきだねえ」
「多分、距離優先なんだと思うよ。あ、しまった。茶店通り過ぎちゃった。まあいいか」
そのまま走ってR2バイパスに乗る。
「リンさん、バイパス乗ったから飲食店は無理だね」
「いいよ。しまなみでご飯にする。来島海峡S.Aが行けるんじゃない?」
「1時間かかるけど?」
「平気平気」
そう言っていたリンだが、やがて眠い病が出始めた。
「ねむい~ねむい~」
リンの呪文が始まる。ジニーはそれをスルーする。下手に返すと、キレられるからだ。R2からしまなみに乗り換える頃には、リンの呪文がピークを迎えていた。
「う~あ~ねむくてしにそうだ~ねむいねむいねむい~」
「リンさん、この先の因島の大浜P.Aに止まろう」
「ど~れ~く~ら~い~」
「5Kmくらい」
「頑張る!」
それからリンは、ひたすら無言で走った。5分ほどで大浜P.Aになだれ込む。
「ついた~、死にそうだったあ」
リンがヘルメットを脱ぐ。ジニーが時間を見ると、16時25分だった。
「ご飯も食べていこう」
「うん」
二人はフードコートに向かう。
「ここ随分きれいになったね。前は少しやれた感じだったけど」
「何年か前からこんな感じだよ」
「そうだっけ?」
フードコートの入り口で、券売機とにらめっこする。リンはから揚げぽん定食、ジニーはロースとんかつ定食を注文した。出来上がりを待つ間、二人はカウンター席に座って外の景色を眺める。
 しばらく待って出来上がった料理をゆっくりと味わっていただく。お茶とお水を飲み、一息つく。
「リンさん、そろそろ行こう」
「うん」
空食器を戻し、お土産を物色する。買ったお土産をバックに詰めて、17時40分大浜P.Aを出発した。
 しばらく走っていると、リンが再びつぶやき始める。
「眠い。眠いぞ」
「リンさん眠い?」
「眠い」
「わかった。来島S.Aで休憩しよう」
ジニーは少しペースを上げて、リンを引っ張る。30分ほど走って、来島S.Aに到着した。バイクを降りて、2Fのフロアに上がる。そこには休憩所がある。畳が敷いてあるフロアでジニーは仰向けにひっくり返る。リンはマッサージチェアに座り、早速動かしている。ジニーは死んだように動かなくなる。
 20分ほどして、おもむろにジニーが起き上がった。マッサージチェアで眠っているリンを起こす。
「リンさん、そろそろ動こう」
外は陽が傾いて、夕闇が迫っていた。
「あ~よく寝た。すっきり」
リンは元気に立ち上がった。1Fに降りてコーヒーの自販機でコーヒーを調達する。二人はそれをゆっくりと飲んでから、暗くなり始めた来島S.Aを出発した。今治北I.Cで降りて、朝走った経路を逆になぞる。あまり混んでなくて、順調に走る。
「あ~前が見えん!暗くなると、ミラーシールドはいかんなあ」
「でもリンさん、日中はそれが良いんだろ?」
「そうなんよね。交換用でも持って動くか」
「邪魔だぜ?」
「だよねー」
結局リンは、シールドを少し上げて走る。
 北条バイパスから堀江を抜け、姫原から西堀端を通って、20時丁度に家に着いた。
「お疲れ」
「お疲れ様」
リンが車庫にバイクを乗り入れ、その後ろにジニーが止める。
「リンさん、しまなみが少し負担だけど、本州側も良いね。また行こう」
「そうやね、ガソリンが安くなったらね」
「そうだよなあ。ガソリン高いよなあ」
ジニーは少し残念そうにつぶやいた。

還暦夫婦のバイクライフ 21

還暦夫婦のバイクライフ 21

  • 随筆・エッセイ
  • 短編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2023-09-10

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