魔法

九月の始め、三限。数学の先生が、私には理解できない呪文を唱えているのを横目に、窓の向こう側に映る絶え間ない青色を見ていた。
もし、空から星が降ってきたら、どんなに素敵なのだろう。想像するだけで幻想的だ。
気がつけば先生が呪文を唱え終わる頃だった。
その時、視界を裂くような鋭い音が響いた。
次の瞬間、リノリウムの白色が、一面に広がった。
私は魔法にかけられていたことを知った。

魔法

魔法

  • 小説
  • 掌編
  • 青年向け
更新日
登録日
2023-09-08

CC BY-NC-ND
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