台風最中
孔雀よ我はオシャレか孔雀よ君もドープだ シャツ広げ、礼
バスタオル一つ吹かれる夏の昼何か成し遂げ乾いて夕日
きんたまきらきら金曜日 かぐやも兎も花火見下ろす夏夜
浴衣の女が柄シャツめくる高円寺阿佐ヶ谷祭り一駅前
ラムネ瓶だけで埋まったゴミ袋日が差しサマーボール 何処行く
雨雷風台風 くしゃみってとこか宇宙作るようなやつだしな
「美しいって毛虫みたいだね」みたいなんだね毛虫は美しくない
細く短い煙たなびく豊島区のたぬき奴は平和でしか無い
スマホの何処にも無い居酒屋の床の涙の成分のキラキラ
クーラーを付け汗流し 忘れてたスイカバー溶けゆく夏のジオラマ
禍々しいほどの缶バッチが腐りゆくエコバックを広げる重さ
火曜の朝全体集会体育座り連峰は長いよ(死ぬ!)
「たまにしか吸わないタバコのエロスって…」彼女が落とす灰はPEACEだ
ひながなも読めない彼と喧嘩する我輩の言語はひらがにゃにゃ
台風の一番端の風飛ばす前髪鉄の女のニキビ
台風最中