ペンギンが飛べたら

飛べた


両翼(フリッパー)に風を受けて、大空羽ばたくペンギンたち。

海を泳ぐ要領で、雲の(あいだ)をスイスイ飛んでいく。
()えるのは白波(しらなみ)ではなく、いつも見上げていたあの雲なのだ。

「空も海と変わらないな!」あるペンギンが得意げに言った。



そして、たどり着いた小さな島。

飛べたから


青い海、白い砂浜……



ペンギン達は思い思いに浜辺で(たたず)みながら、寄せては返す波の音を聞いて暮らしていた。

あれから空を飛ぶ者は、誰 一羽(ひとり)いない。

ここは前に住んでいた氷の島と違って暖かく、魚がすぐに()れるので皆それだけで満足しているのだ。

あるペンギンは「海も空と変わらないな」と言うと、伸びをしてから海へと向かった。

ペンギンが飛べたら

ペンギンが飛べたら

【空も海と変わらないな!】もしも…の願いが叶った、ペンギン達は羽ばたいた。 ペンギン 夢 短編

  • 小説
  • 掌編
  • ファンタジー
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2023-08-27

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  1. 飛べた
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