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もう少しで死人と交代できます。そしたら疲れたーーって言って眠りましょう。
その時までは大人しく大人しく、私は殺したいです!ということを気取られないようにしましょうね。
苦しくても、縄でぎゅーってすれば、きっと搾り出ていきます。
ふわふわくらくらした心地と、誰かに強く手を握って貰う感覚は、本当に本当に特別です。
どうして丁寧語なんでしょうか。
どうでもよくても私は敬語が好きです。それに、きっと頭の中に飾りたいのです。

全てが実現し、全てを壊せるその日、私だけが世界の変化を体感できる。
それがきっと、星に手が届くということで、祈りは君にではなく神に届くということで、わからなくなった全てを暗闇に溶かせるということだ。
貴方も貴女も、君も、何も知らないままでいて欲しい。全て次の世界に持ち越すから。

もう少し待ったら出発しましょう。
私ですら受け入れてくれる、温かい闇へ向けて。

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  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2023-08-22

Public Domain
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