ひとりのあなたへ

あなたのことを考えると言葉を失います。
どの言葉もあなたに届かないような気がして、とても遠くに感じます。
だけど、ここではあなたもわたしも文字にしかなれません。
今、持っている言葉をここに文字にして置いておきます。

未来なんて、わからないですね
全てが自分のことを否定してくるよう、あがいたこともあったけどそれがかえって苦しくなることがあって、もうどうすることもできなくなります

あなたは、そんな小さい体で重く大きいものをずっと抱え込んでいるのですね。
よくがんばっていると、あなたの周りの人にそれを知ってもらって心ごと抱きしめてほしいものです。
きれいな言葉でしょう。これをみんなはきれいごとだと言うのです。その時の顔はあまり見たくないので覚えてないです。

孤独であればあるほど、あなたのもつ苦しみは他の人からわかりません。想像を絶する、現実です。現実は重たいです。

どうか、あなたという人に、心穏やかに、うちなる言葉を産んでほしいと思います。
あなたの体の中から何か溢れ出したいのは確かなので、その言葉と出会い、世界が変わる体験が訪れることを願います。

文字でしか会えないあなたへ
あなたがひとり苦しみに耐えていることを心から尊敬します。

ひとりのあなたへ

ひとりのあなたへ

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2023-08-10

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