「月の唄―月の幻想」

 夜陰にこめたかなしみは
 雲がぶ厚く覆い隠す
 ひらひらと
 冬の木から細い葉の落ちるよう
 地面の踏み場も埋め尽くした

 落ちる葉と
 月の光の青いこと
 哀しいほどに澄んだ青…
 落ちた葉と
 積もった土の黒いこと
 やさしい鳥のおっかさん
 月を だから隠すのでしょう?
 抱きしめるから
 抱きしめるから…

「月の唄―月の幻想」

「月の唄―月の幻想」

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2023-08-07

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