1 - 1 - どちらとどちら。

夢中(ゆめなか)でみた景色をこちらに持ち込みたいのならば、このまま続けることだけを考えればいい。


緩やかだった。
ゆらゆら、ゆらゆら。
籠に囲こって、ゆっくりと下りてきた。

貰ったものを加工して、時に下に積み前提とし、時に周りに囲って盾とした。
精査しようと中身を解剖したが、突き止めたことはなかった。追い求めることを諦めた。
目的と用途と材料と。人によって変わるものに、私は答えを持つことが出来ない。
わからない。
何もわからない。
そう叫べば、私は助けてくれるのだろうか。
いつしかそれらを、いいえ、見境なく全てを、曖昧に鎖と呼び、私を留まらせてくれる道具にした。
傷を付けてくれるものは救いと呼んだ。

過去に生きる為に重たくなった体は、一気に逆さに傾いた。
観測してくれるものは何もない。
逆さの、逆さの逆さの逆さの逆さの逆さの逆さの逆さの逆さの逆さの逆さの逆さの逆さの逆さの逆さの逆さの逆さの逆さの逆さの逆さの逆さの逆さの逆さの逆さの逆さの逆さの逆さの逆さの逆さの逆さの逆さの逆さの逆さの逆さの逆さの逆さの逆さの逆さの逆さの逆さの逆さの逆さの逆さの逆さの逆さの逆さは、
一体どっちなんでしょう。


私は続けるのですか、それとも殺すのですか。
それを知っている道具はあるのでしょうか。

1 - 1 - どちらとどちら。

1 - 1 - どちらとどちら。

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2023-08-06

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