オレンジアンコウ
キャスター付きの心で駆ける。
どうしてもあそこの麺が食べたいと言って。
「へそからつゆが出そう」
オレンジ色をしたアンコウが、遥か2500年先の夜の闇へと泳ぎ出す。
何もないけどなんだかきらきらしていたよ。
渋い茶色の革靴が、まるでカナブンみたいに綺麗でさ。
君の靄だけを引き連れて歩く夜は、とりあえずまぁきらきらしているよ。
ひがりがい。星が輝くことはない。
憂さ晴らし。彷徨うだけで進みはしない。
なんとなく手を出した期間限定品に、なんか違うと思わされるね。
「お先にオレンジアンコウとともに…」
今頃、そうなんでしょ?
オレンジアンコウ