オレオレの上には上が・・・

オレ、オレ詐欺が後をたちませんねぇ、

私が思うのは、銀行口座のいい加減さですかね。

年輩の方なら、口座を持っている人=納税している善良市民という認識でしょうね。

鴨葱には注意しろ!

「婆ちゃん、俺だよ」

白川国彦はいい飽きたセリフを口にした、年金支給日には年寄り狙いである。

その他には還付金詐欺やら、ダイレクトメールを使っての会員詐欺もしているが、いずれも暴力団が元締めとして存在してい

る。

白川国彦にとってはアルバイト感覚であった、勿論それが犯罪だという事は充分認識しているが詐欺をするに当たりグループ

として組織され、簡単には止めることが出来ないシステムにもなっていた。

アルバイト感覚というより罪の意識を自ら消したが正解かもしれない。


「おや、正志かい?」簡単なパターンだ、国彦は素早くメモした。(俺は今から正志)

「婆ちゃん元気?、正志だよ、ちょっと風邪気味で・・今こっち風邪流行っているから、婆ちゃんどうかな?って思ってさ」

「そうかい、有りがとね、元気、元気、ところで正志早く帰ってくるんだぞなぁ」

方言で分かりにくいが、適当に相槌を打つ、そうしなければバレるから、

「なるだけ早く帰るさぁ、仕事中だから、じゃあまた」

相手の婆ちゃんが何か言っていたが、電話を一回切るのが手口、明日再び電話を掛ければイチコロである。

正志はもう成功報酬を夢見ている、これまでに騙した相手は100人近いだろう。

孫からの連絡に嬉々とした声で答え騙されていく年寄りたち・・・、時々正志は思う。

(なぜ連絡しないんだろう、騙さなくても小遣い位はせびれるだろう、俺なら毎日でも電話するね)

(騙されるのは、年寄りばかりが悪いんじゃない、孤独にして平気に暮らしている世間の奴ら)

この思考が罪悪感を消すのにも、一役買っていて更に自身が正義に思えた。


翌日、国彦は朝早く電話した、通勤中の事故を装う為である。

「婆ちゃん、俺、正志だよ」少し声のトーンを下げていかにも切羽詰まったように演じる。

「おや、どうしたんだい」思惑通りに婆ちゃんは心配してきた。

「それが・・会社行く途中で事故起こしちゃって、すぐ示談して会社に行かないと」

アニメの声優にも負けないと自負している、国彦は得意満面で演じた。

「そうかい、正志、正志は怪我してないのか?」

やけに落ち着いた返事が返ってきたので、国彦は(おや?バレたかも)そう思ったが、いまさら引けない。

「アー俺は大丈夫、でも早く行かないと、大事な取引があってさ、遅れたら会社、首になっちゃうよ」

「そうかい、そんな会社辞めちゃえ、正志」

予想してない答えが返ってきた、国彦は頭の中で選択を始めた。

このまま続ける、それとも電話を切る、どっちにする?

横を見るとグループの人間が、焦る国彦をじろりと睨んでいる、もう少しつづけろ!眼光がそう言っている。

「辞めちゃえって?、でもそんな事したら事故の賠償もできないし、婆ちゃんさぁ、悪いけど金振り込んでくれない

相手の口座に」少し強引だが仕方がない。

「だから、辞めちゃえってそんな会社、事故の賠償って知れてるだろ?何しろお前は、オヤジの遺産相続するんだからさぁ」

今度も全く予想しない答えだった、さらに婆ちゃんは続けた。

「まぁ姉と揉めていたけど、弁護士さんが綺麗に整理してくれてさぁ、一億づつにしてくれたから納得しろよ」

国彦は返事が出来なかった。

「だから小切手にして置いてあるから、取りにこい、良いか?」

国彦は素早く要点をメモして仲間に見せた、リーダー格の男がいったん電話を切れと指示した。

掟破り。

リーダーはグループ内の弘明を呼び寄せて国彦と三人で話を始めた、リーダーは年齢不詳だったが五十才は越えている

風貌をしていた、弘明は国彦と同じ位で25~6才。

「一億か?三人で分けて三千万づつ、千万は組に入れて足洗うか?まぁでかい話だ!」

顎を擦りながら、リーダーが喋った。

「三千万かぁ!俺田舎に帰れるわ、小さな船買ってさぁ、漁協に入って・・・」弘明は夢を紡ぎ始めた。


なんだぁ、みんな辞めたかったのか?そりゃそうだろう、無理矢理に罪悪感殺して、平気な顔して

いつか捕まる恐怖と引き換えに金を稼いでいたが、もう心はボロボロ・・・・

皮肉なことに国彦はうまれて初めてグループ感を知った、心地よい連帯感。

中学、高校時代に経験することがなかったこの気持ち、なぜ学生の頃あんなに無気力だったのか?

今、現在から振り返ると不思議な程だ、なぜか一所懸命がカッコ悪く思えたりしていた、

そう思った後やはり臆病で逃げていただけの事と確認した、他人より体力、学力が劣っていることなんか誰に言われなくても

自分で知っていた。


「でもなぁ、掟というか、禁止事項があってなぁ、カモと会っちゃいけねぇんだ」

リーダーが呟いた。

捕まらないための鉄則の一つだという、極悪非道な詐欺集団にもそんなものがある。

「あ~聞いたことあるよ、指紋を取られるから食事もNG、電話に若い女が出ても誘いに乗るなとか?、マァ会うな!

って事でしょう」と国彦

ふーんと三人が頷いて少し落ち込んでいると、弘明が思い出したように言い出した。

「この前のニュースでやってたけどね、宅配業者装って・・つまり代理人を装ってやるのはもう、しているみたいだ」

「ほぅ、マァもう手がないもんなぁ、銀行のATMも見張りで厳しい、あの手この手も許される時代か、

イッチョやってみるか」迷ったあげくリーダーは決断した。

盲滅法でダイヤルはしていない、まず組から貰った名簿で住所を確認する、高齢者リストなるものだ。


国彦はカモの孫、正志の代理人として、グループの弘明は東京の会社の同僚、リーダーは連絡役として残ることになった。

国彦一人で行かさないのは、トンずら防止と万が一の保険の為だった、お互い詳しい身の上など知らない。


作戦会議は終わって再び正志になった国彦が電話する。

「もしもし、婆ちゃんかい」

代理人つまり国彦が行くし、会社の同僚も行く、正志は海外主張で電話に出れないという設定にした。

「あ~そうかい、けがは?病院へはいってないんだね?」

普通の孫なら、何回聞く?イラっとするところだが、

「婆ちゃん、ありがとう、大丈夫だから、それじゃ、頼んだよ」

明日、朝一の新幹線で出発しなければ・・・何しろ本当の正志から連絡が来たら一億が夢と消える、心が踊った。

ランナウエー&ドロップアウト

翌日の早朝、品川駅のホーム

「婆ちゃん、今から会社の同僚と、こっちで出来た友達が受け取りに行くからさぁ

、本当にごめん、会社の海外主張でしばらく帰ってこれないだ、シンガポールについたら又連絡するから」

こんな事を相手が信じるかどうかはもう関係なかった、三人は一億に心を全て奪われていた。

新幹線に乗り込むと「さぁ弘明、俺の名前どうする?」正志の演技を終えたばかりの国彦が尋ねた。

「国彦によく似た名前にするか?国忠なんてどうだ」

呼ばれた時に反応が遅いとバレてしまう可能性がある、蛇の道は蛇というが犯罪者もそれなりに知恵を絞る。

「国忠か!オッケー、それと正志がよく行くバーの雇われマスターで店の名前は・・・アールアンドディー

にしようか?場所は西新宿で良いな?」

詐欺に関わらず犯罪には一種の才能がいる、正志の会社の名前や所属部所等、念には念の打ち合わせが続いた。

乗り換え駅からローカル線に乗り換て十五分、それでもかなりの田舎になってきた、やがて寂れた駅に着いた。

ここからは、弘明の出番だった、弘明も博と名前をかえ電話する。

「もしもし、正志君の会社の同僚で、中西博と申します、今駅に着きました、これから伺います」

寂れた駅前にはタクシーが一台止まっていたが、無人だ。

仕方なくあたりを見回すと売店とたち喰いうどん屋を引っ付けたような店が目に入った。

そこには制服を着た人物がうどんを啜っている、タクシーの運転手に間違いない、二人は小走りに駆けより

話しかけた。

「この住所までお願いしたいけど、イイですか?」

国彦が住所をメモした紙を見せた。

「おー、正志ちゃん、そんなメモ見せなくても家に行けばいいんだろ?

お父さんが亡くなって大変だったね、でもちょっと待ってこれいい?」

食べかけのうどんを箸で示した。

「いいですよ、じゃあ俺らも食べようか?、だからゆっくり食べて下さい」弘明が丁寧に対応した、

正志、いや国彦は少し呆然としていた。

呆然としている国彦をひっぱり少し場所を離れ弘明が国彦に小声で話しかける

(どうやら、国さん、その正志に似てるんだよ、どうする作戦変えるか?)

(どういう風に?)(正志に成りきってさぁ、婆ちゃんを脅かそうと思ってとかで、海外主張は嘘だという事にしたり)

二人は悪事について、頭脳、知能をフル回転させた。

しかし何処まで騙せるかは全くの未知数で正志の略歴も知らない、(まぁしばらく今のままで行こう)

作戦を確認してうどんを食べることにした。

この売店には田舎には似つかわしくない食券の販売機がある、

そしてこれまた田舎には似つかわしくない高性能ぽい監視カメラが

付けれていたが、マァ最近こんなもんだろとしか、その時二人は思わなかった。

二人がうどんを啜っていると、いわゆる売店のおばちゃんが話しかけてきた。

「いやぁ、正志ちゃん、久しぶりやね、しかしお父さん急にね、いい人だったのにね」

国彦は胸がはやなるのが自分でも分かった、どうやら俺は正志にそっくりかも知れない、

そして適当に当たり障りのない返事をしてその場を誤魔化した。

こういう事には慣れている、嘘吐きの百戦錬磨だ。

しかし正志は海外主張中にしてある、そんなに似ているなら作戦は変えた方が良いかもしれないと思った。

うどんを啜り終えてタクシーに二人は乗り込んだ、何も言わないのにタクシーは走り出した。

「正志ちゃん、早田大学やたね、今年の駅伝もうちょっとでした」

タクシーの運転手が話しかけることに只々(国彦改正志)は「うん、うん」と頷いたり大げさに笑ったりしている隙に

いつもの癖で弘明がメモをしていく。

正志は早田大学で高校まではバスケット部に所属、東京タワーの近くでアルバイト等していたと記された。

これから会う婆ちゃんを信じ込ませるためには必要な情報が集まっていく、おしゃべりが印象に残る運転手だったが

腕には外国製の高級腕時計ローレックスがはめられていた、正志はこんな田舎のタクシーの運転手に不釣り合いだと

思ッたが、今は気にしなくても良い、そう思っていた。


10分程、走行したところでタクシーは止まった。

正志の家は田舎にありがちな木造2階建ての民家だった、周りの家も皆似たような建て方だったが新築された家もあった、

家の前で降りるとタクシーの運転手が、ワザワザ玄関まで来て婆ちゃんを呼んだ。

「村山の婆ちゃん!村山の婆ちゃん!・・・あれ留守かな」

言いながら玄関のドアを開けた。

「もう、物騒や、すぐに帰るやろ、正志ちゃん、じゃあ帰るとき呼んで」

タクシーは去った、そこで二人は恐る恐る表札を確認することした。

村山千佳、婆ちゃんの名前だ、ここに間違いない、弘明がリーダーに到着の電話をする間に

国彦はゆっくりと家に入っていく、「俺とそっくりな男」正志が気になって仕方がない

玄関を上がるとすぐ居間がだった、居間のテレビ台の横には写真が飾ってある、写真には婆ちゃんと正志が写っていた。

正志と気づいたのは国彦とあまりに似ているというより、同一人物にしか見えない。

「おい、これ見ろよ、俺そっくりじゃないか」国彦が通話を終えた弘明に確認させた。

「あ~本当だ、似すぎてる、というより本人だよ」

「じゃあ、作戦変更するか?びっくりさせようとした婆ちゃん孝行の孫に」

「そうしよう、そして小切手貰ったら出張復活で急いで帰る!」

完璧だ!二人は本当にそう思った。

最後の晩餐。

婆ちゃん、村山千佳の家に上がりこんだ二人は居間で婆ちゃんの帰りを待った。

こじんまりとした部屋での一人暮らし、夫の遺影が額に入れて飾ってあるがあまり生活感がなかった。

「さっきのタクの運ちゃん、青ダイヤルのローレックスだったよな?」弘明が手持無沙汰に負けて話しかけた。

「ふ~ん、よく見てるね、じゃあ三百くらいかな?」国彦も時計が好きで詳しい、勿論買える訳はない、

詐欺した金額の30%は組に、残りをリーダー含む三人で分ける。

定期的にアジトを変えるための諸費用やら、電話代で消えていく、そして精神を誤魔化すための派手な飲食をした。

酒を浴びるように飲まないと眠れなかった。

20分経った頃、車の止まる気配がした、反射的にカーテンの隙間から様子をうかがう癖が二人には付いていた。

車はさっきのタクシーで降りてきたのはうどんやの店員だった。

店員のおばちゃんは家に上がりこむと「婆ちゃんに頼まれてさ、ほら唐揚げとビールに酒、うどんもあるし、婆ちゃん病院で

もう少し遅くなりそうだって、ほら酌したげるから」

国彦と弘明は顔を見合わせて(なんか面倒だ!)と思いながらももう後には引きようもない。

小さな宴会が始まった、会社名に使ったR&D、(ランナウェイ、ドロップアウト)の人生が酒の量に比例して心を黒く染めて

いく

「逃げて、脱落か?」マァ楽しかったけどね、ポツリと国彦が言った。

しばらく…15分位だろうか?うどん屋のおばちゃんの携帯が鳴った。

「あっ婆ちゃんどうしたの、うん、うん、分かった、ちょっと代わる、えっいいの、なんで?、うん」

携帯での通話を終えると「お婆ちゃん、具合が良くなくてさぁ、それで時間掛るからって」

そういいながら仏壇の棚から封筒を取り出して正志(国彦)に手渡した。

遂にやった!!憧れの一億円、夢が買えるぞ、二人は小躍りしたいほどの感動をぐっと抑えた、そして冷静に

「婆ちゃんの病院に行ってみようか?タクシー呼ばなくちゃ」

今すぐこの場をとりあえず離れて、電車に乗ってしまえば全てがクリアー

喉が、なんだかやけに乾くが、弘明はリーダーにまず連絡を入れる、そして国彦はタクシーを呼んだ。

「もしもし、部長、今から帰ります、業務完了しました、ご心配なく」

おばちゃんが、テーブルを片付けて台所で洗い物を始めたので念のために封筒の中身をそっと覗く

「間違いない、凄いぞ!」「しっー」弘明が危なく大声を出しかけるのを国彦が人差し指で制した。

その時、車が止まった気配、「やけに早いな?」そう思いながらも二人は立ち上がって夢に向かって歩き出す・・はずだっ

た。

そうするはずが、立てない「えっ・・ちょっと飲みすぎたか・・」国彦は自分でもろれつが回ってない事がわかった、

そして弘明を見ると完全に、仰向けで倒れているではないか!

「ちょっとこれってヤバいやつか?」渾身の力で目眩と急速な眠気に抵抗する、とりあえずこの家から飛び出さなくてはだめ

だ、「イヤだ、イヤだ」防御本能、そして過去の悪行の数々が危険だと教えているが、全く力が入らない。

「お、やっと寝たか?」タクシーの運転手の声が、国彦の暗闇の中で遠くに聞こえた。

俺じゃない、俺じゃない。

ここは何処なんだろう?今は何時?

国彦が目覚めた、弘明の姿はない。

両手は後ろで組まされていて真綿のようなもので縛られている、足も同様で身動きが全く取れない。

匂いと遮断性からどうやら車の中だ、そして少し勾配もついているようで前のめりの状態だ。

服装も靴もいつの間にか代わっていた。

見上げると満天の星と綺麗な満月が見えた、そして目の前にも満月が浮かんでいた、「水面に映っている?」

状況がだんだん整理されて呑み込めてきた。

(どうやら、睡眠薬を酒か酒のつまみに入れられていた、そして目の前のダム湖か湖に落とされるのだろうな)

そう思ったときドアが開いた。

「お目覚めか?正志、ずいぶん道楽してくれたの!、母親代わりに育てた婆ちゃんに暴力まで振るっての!

マァそれも許したるさ、じゃあな」タクシーの運転手が悪態交えて罵った。

「違う、俺正志じゃなよ、人違いだ、俺じゃない、俺は俺じゃないいんだ!」

必死だった、他人の空にだとか、よく見てくれとか、涙流しながらの演技をした。

しかし居間で見つけた写真は確かに俺だった、どう説明したらいいのか?悩んでいると

「そんな事、分かってるよ・・・あんたまだ気づかないの?」

今度はうどんやの店員だった。

「この村はもう懲り懲りなんだよ、4,5年前からあんたらの詐欺にあってさ、自殺した年寄りもいた、

村人は苦しくて悔しくてさ、そして村の衆皆で復讐を誓ったのさ、そんな時にどっかのドラ息子を親が誤って殺してしまった

んだよ、そしてこのシステムが生まれた、今回は私ら夫婦が便乗した訳、そういう事」

殺してしまった息子と得体のしれないオレオレ詐欺の人間を入れ替える、そして親の恩上で掛けていた保険金の支払を受け

る。

居間の写真はうどん屋のカメラで撮られ、合成されてメール、そしてプリントアウトし別の村人が飾っておく、

又使った箸とか紙ナプキンから血液型を分析して適合する替え玉にしてしまう。

「こんな田舎のタクシーの運転手がこんな時計してるはずないやろ」

チャラチャラ時計を振って見せた。

「もう助からねぇし、その紐は水に付けると徐々に溶けるから後は残らねぇし、車も正志の車、そこまで念を入れなくてもい

いけど、どうせ見つかるのは二年後の予定、もう骨だけさ、アハハ」

国彦は観念した、小切手を受け取りましたと弘明が連絡してしまっているので、二人でトンずらしたと思われるだろう。

「弘明は何処に?」最後に気になって聞いた。

「隣村に売ってやったよ、お前らが悪いんだよ、正志に掛けていた保険も無駄にならずに済むのは有りがたいけど」

遺産相続でもめて暴れた正志は既に山中深く埋まっていた。

「酷い、それでも人間?リーダーはどうするんだ」最後に言ってやれ!国彦は思いつく限り罵り上げた。

「ワハハッ、お前がそれを心配するのか?リーダーまで始末したらもう、お前らみたいなカモが来なくなるだろう?」

ドアが閉められ勾配に任せて車は水の中に消えて行った。

国彦は叫び続けた「俺じゃない、俺じゃないよ」。。。

                   完         生死一如。

オレオレの上には上が・・・

暗い世の中ですので勧善懲悪を書いてみました。

遠山の金さん、水戸光圀、雑学では半分以上つくり話だとかです。

それでも、お上だけはそうあって欲しいですね。

オレオレの上には上が・・・

オレオレ詐欺のグループが掟を破り、カモと直接会い一億の小切手を収受する。 一見世間からはゴミ虫と嫌われているが、彼らは世の中を舐めきっていた訳ではなかった。 これから、得た金で真面目に生きようと決心するが・・・・

  • 小説
  • 短編
  • サスペンス
  • ミステリー
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2013-01-05

Copyrighted
著作権法内での利用のみを許可します。

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  1. 鴨葱には注意しろ!
  2. 掟破り。
  3. ランナウエー&ドロップアウト
  4. 最後の晩餐。
  5. 俺じゃない、俺じゃない。