百日紅
樹木の中ではサルスベリが好きです。花の色は淡い方が好き。ふよふよしたところがいいのかもしれない。
『百日紅』という宗藤竜太さんの曲が好きです。
(禁忌を越えた恍惚感のような。閉じられる前の。)
陽光と、鮮烈な景色。時々黄金に爆ぜる。
この曲以外の曲も、鼓動の斑のような音、感情と呼応してる音。こんなに丹念に奏でられた曲を聴くのは初めてと思う。
秋が琴の弦を震わせに来て音を響かせるみたいな昔のうたあったと思うけど宗藤さんの曲のイントロなどにそれを感じる。景物の形容できない美しさ。
『LADY』という曲、曲というか曲も含めたこの映像作品に感じたことなのだが、時間の流れ方が独自のものと思った。私は「制定された世界(現実)」の方を選んでしまった。私が選ぶことができなかった方の時間その他振り落としてしまったものなどが樹脂のようにして在ると感じた。
アルバム『magenta』のトレーラー映像の雰囲気が好きです。
至近距離の、触れたら痛い何か。
阿部共実さんの漫画『月曜日の友達』に登場するキャラクター、月野のことを思い出した。
以上、全て私の勝手な想起です。
宗藤さんの曲は、今まで癒されなかった部分をじわじわ粒子のように時間をかけて修復してくれる。
私が子どもの時に欲しいと思って探しても見つけられなかったものがここにある。
今じゃ聴き慣れて身に馴染んでいるのだけど、詩も音のなりかたも私にとって未知のものでした。
解釈は更新していきたいが、初心も忘れずに聴きたい。
百日紅