あたしの気持ち#1

信じたい気持ち

あたし、石原里美は元気な中学1年生。今日も、『学校に行くのがダルい』と思いながら学校へ向かう。

でも、学校には友達が居て毎日が楽しい。だからあたしは毎日学校へ行けるのかもしれない。『もし友達が居なかったらあたしはどうなるんだろぅ?』ってたまに思う事もある。でも、あたしは結局『そんな事別にいいや』で終ってしまう。

「さーとみ!!おはう~^^」と声をかけてきたのは、友達の鈴木玲。
軽く返事をしてあたしは自分の席にカバンを置いて座った。カバンの中の物を出し終わってあたしはケータイを開いた。すると、1通メールが来ていた。『件名:早川裕史』あたしは急いで本文を見た。
『本文:おはよ\(^o^)/もぅ、学校??』それにあたしは『おはようございます(。◕ ∀ ◕。)もう、学校ですよ。』と返信した。
早川裕史というのは、中学3年生の先輩であたしの彼氏。こうして毎朝メールしている。だから、落ち込んでる時でも1日がんばれる。

そして、朝学活も終わり1限がはじまった。1限は数学で、嫌々教科書を開いた。全科目の中だと一番数学が嫌いだ。先生も嫌だけど、公式なんてまったく分かんない・・・。だから、数学の時は前の席の田中有彩としゃべってる。そして、今日も怒られた・・・。
怒られても、『友達と一緒』って所は嬉しかった。そう思うあたしはおかしいと思った。
それからは好きな科目ばっかで、時間が過ぎる事も忘れていた。

やっと、学校も終わり下校時間になった。今日は玲と帰ろうと思ったのに、『彼氏と帰るから、ごめん』と断られてしまった・・・。
玲はカワイイからすごくモテる。彼氏は3年生でしかも優しくてイケメン。あたしはため息を一つついて帰ろうとした。でも、3年生が話していた話題が耳に入ってしまう。その内容は『裕史が二股をかけている』だった。あたしは、『裕史さんを信じる』ってずっと思ってた。でも、信じる事がこんなに大変なんだって思い知る事になった。

あたしは走って家に帰った。それですぐPCを開いて3年生にメールした。頭では『裕史さんがそんな事するわけない』って思ってた。でも心のどこかでは『もしかして』って思っていたかもしれない・・・
とにかく今は確信が欲しかった。返ってきた返信にあたしは目を疑った
『本文:実は俺もそれ聞いた。元彼女が好きらしい・・・』それを見てあたしは言葉が出なかった。『信じていたのに』そう思ったけどその気持ちは心の中にしまった。だって、あたしだって、同じような事してたんだから・・・。あたしは付き合い始めた当時、裕史さんの事は好きじゃなかった。高校生が好きだった、その高校生はただのキスフレだった。あっちは彼女だっていたし・・・
でも、裕史さんと付き合ってからも忘れられなかった。嫌、頭では『忘れないといけない』って分かってても心では忘れようとしなかった。
今でももしかしたら好きかもしれない。だって全然会えなくなって寂しかったけど、メールだけはしててくれた。それだけで幸せだった。
でも、ある日突然メールが来なくなった。『これを機会に忘れよう』って思った、『これからは裕史さんと付き合っていくんだ』って決めたはずだったのに忘れられなかった。いつでも考える事はキスフレだった高校生。だって、高校生は「サヨナラ」は言わなかった。言わなかったってことはまた会える事だって思っていたから・・・。
だからあたしは裕史さんを責める権利なんてない。これはお互いさまなんだって・・・。

あたしの気持ち#1

あたしの気持ち#1

  • 小説
  • 掌編
  • 恋愛
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2013-01-04

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