クルーザー

クルーザー

海が全てを浄化し、始りの合図を告げる生命進化の歴史。
偉大なる海のスープに浮かぶクルーザーの、円形のまろやかなストライプが伸びる、超えた生命境界の宇宙。
真っ白な太陽が船内を優雅な暖かさでデコレートして、美味しい料理で飽和され、唯一の模様で染め上げる。
メインサロンに人々が集まり祝福の美酒を注ぎ、宴会が熱を発して色気をそえた。
窓の外には美しき太陽が水平線へと沈み、豊穣な生命の乾杯を上げる。
船内には祝福した談話のムードで安らいでいき、なめらかな線が描かれた。
繊細なタッチが神経のひだを優しく癒やしていく。
誕生を語る時、船内は喜びに溢れて輝く地上の星となった。
イースターの祝祭で、鶏の肉が角を丸くしてこんがりと焼けた情熱の赤色。
ルイ14世のシャンパンが、己の理性を3倍に楽しませて弾む祝祭の会食。
海が穏やかにほんのりと溶けてなめらかに船体を揺らした。
人々の談笑の中で生きている意味を感じ、天使がサロンを目映くきらきらと飛び交う。
一つの線を描き、完全に調和した機能美の船内インテリアが、自由自在に自発性を持って輝き始める。
インテリアの色調の輝きに、私の想いは生命初期状態へと還っていく。
船内は暖かな色彩の密度で、地球のように安らかに喜びを回転させる。
満ちる喜びの渦が、生命誕生の現場を複製した。
想像した通りに人間の快方へと迎える、人生の喜びの軌跡が大事に描かれている。
航海するうきうきわくわくの先に誰も見た事の無い自然の倍音があった。
生命躍動のデッキの頭上には、満天の星々の輝きが歓迎する。
人々は満天の光の軌跡を見上げて祈りを捧げ、生命の軸を垂直に立たせた。
宇宙の中に人間が浮いている、心身の安心で脱する意識の彼方に光があった。
宇宙を見上げると、全く新しい星の生命が大きな距離を隔てて生まれていた。
自然が作るまろやかなブレンドで、生命の流れを軽やかに転がす。

夜も暮れて人々は喜びに満ちたクルーズに礼拝し、全く心地良い疲れを備えてゲストルームで眠りにつくのです。
命を尽くした人間を祝福する船の中で、人生至上で最も満ち足りた幸福がある。
宇宙遊泳する無重力の形状で、意の想うままに、未知なる星の誕生に向かって帆を進める。
この世は誰が作ったのか。
クルーズ船は宇宙の深遠な神秘を語り、頂きへとカタルシスを迎えた。
航海は人生の喜怒哀楽と重ね合わされ、真っ直ぐに進路をセットし、宇宙の彼方遠くへと飛翔するオリエンタル。
人生航海の進路の先で、幸せのオーロラが私達の未来を祝福して拍手を送った。
生命の源が産まれ変わり脱皮し新しい人生を進める。
クルーズ船の人々はこの奇蹟に手を取り合ってオーロラを拝覧し、両手を広げて自然に感謝する。
喜びに満ちて希望の光を放つ。人々は喜々としてバンザイ三唱をした。
全てに感謝を捧げ嬉しさのあまり天へと昇っていく。
人生が新しく始まる期待感、人々よ、さあ行きましょう。

クルーザー

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  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2023-06-08

Copyrighted
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