作曲者
作曲者は教会内部で、全面を光一杯に浮遊し目に見える者は希望しかなかった。
光で満たされ全ての救いが開放する人生至上最も幸せな空間で、キリストと一緒に手を握り夜空の北極星を見つめる。
北極星の輝きが手に取るように心身の細胞と同期した周波長となり、地平で人間の救世主との熱交換をする。
人生をカタルシスへと導き調性の彼方に近づく北極星。
キリストから5メートル程の距離で、盛んに燃えて活動し炎を出す爆きの光の塊。
全ての情熱で燃やし、己の生命を賭す太陽が輝いた。
ふわっと明るくなったキリストの顔に希望の光が照らされ、宇宙の広大さに浸透していく安らかな無。
光の塊が空間をぴょんぴょんと飛翔し溢れる才気で上塗りされ、波長のパターニズムをオルガンの音色へと転写させる。
高度に技術的なテクスチャーが現れでて、感性の波模様で静寂の深遠に一つの生命鼓動を揺らす。
広がる波の囁きが重層的なオルガンを突き抜ける。
青い描写の中に様々な形状の渦を表現し動き回転し、水のラインが天へと放射する。
漲る水の情景の中に生命の音像があり、太陽の炎を受け止めて真っ赤に輝いて浮いている。
幾億の星々のダンスが、川の水を流れるようにひらひらと煌びやかに輝く。
その光の流れを見ているだけで、人生の悩みは何たるちっぽけな物であるかを知った。
作曲者の頭の中に光輝く星々が産まれ産声を発して、音の人生史を記譜する。
音の連なりに、神の複雑性が存在し描写する天のアルゴリズム。
この謎に満ちた暗号は、宇宙の空間で一体何を意味しているのか。
全ての形状に音像の意味があり、生命原始の鼓動の設計図があった。
人間が生命を秘密にして設計図に隠し、長い間に人生の謎へと昇天させる。
人類に希望を与えた世紀の音が、謎の星々の景観から一大叙事詩となりたゆたむ、大きなうねりの天の母胎のダイナミックな流れ。
人生の全てが流れて行き遠くに人類の母胎へと還っていく。
物事を達成するには長い時間の熟成が要し、遺伝子を適格に組み上げ、このキリストの前で雪溶けをして解放する魂の全ての放射。
光に満ちて解放する放射に、人類は初めて望む虹の色が転写する。
生命の奥深い謎の形式が、一文の神の思想に換言された。
人生に光が晴れ渡り、生命の原始にこもる文章の対話で、キリストが肩を押してくれ、夜空の全銀河を聖堂の内へと充たし光の洪水を流す。
光の記念碑は太陽の眩しい輝きで、生命の神化を照らしだす。
作曲者とキリストは人類が未だに感じた事の無い喜びを胸一杯に感じ、生命の夜明けに一つの祈りをあげる。
人生の春の酔いに、祝賀ムードは乾杯の人類到達点で、生命の原子が初めて鼓動を脈打つ。
景色の中に記憶の昇華があり、人間が積み上げて来たムードが豊穣の時を迎える。
人生の音が全天の光となって、我の命を祝福し感謝している。
作曲者とキリストは重力を無くし空中へと浮き始める嬉しき天の生命の頂点。
二人で聖堂内に無限の輝きで点灯する星の音像を、至福の気持ちで見つめる喜び。
全ての想いがここで音の結晶となり、我の人生に起こった全てを祝福している。
作曲者