浜辺が見えるチャペル
浜辺が見えるチャペルで開放的な気分に浸り、生命の神秘に触れる、確かな男と女の結婚。
男女は手をつなぎ一心に喜びを、無限に青空へと蝶のように軽やかに飛翔する
全ての記憶が解決する晴れの予感に、全身全霊で誓う幸せの確かな形。
人生の形を、時間掛けて丹念に積み重ねて来た男と女が安心する結婚の形状。
チャペルから青空を眺め、生きて来た意味を確実に感じ、そっとフィアンセに微笑する。
鳥が舞い上がり、この地上に楽園を作り上げる喜びに両手を伸ばし、神様へと祝福する。
光の暖かさで、しんみりとフィアンセの表情がうっとりと濡れて、青空の中に溶けていく。
海の青さに滲み、人間の母胎からここまで来るまでの年月を、手で数えて黙想する。
いろんな情景が想い出され、永遠の幸せを男女の熱情で抱きしめ合う、愛の確かな手ごたえ。
世界の時空は神父の前での誓いによって、全ての記憶が筆記される。
水面に浮かぶ安らかなフィアンセの潤んだ表情に、人生の色彩が全て溶けていく。
感じる物が全ていとおしく、なめらかに、天への告白で白く輝く。
生命の白鳥が呼び水となって、大いなる羽根を伸ばし飛び立とうとしている。
宙に浮いた心の弾力性で手の平を返す、なめらかな心の動き。
手をつなぐとそこに、光速の回転性で喜びが回り、地球の海が満潮で喜び立つ。
人生が昇天する無重力の形式に、フィアンセは嬉しそうに体を浮かせて、男を見つめる。
生命の喜びを全身で表す、嬉しき飛び初める女の心情。
この時空は遠く深遠に慈悲深く、手を返す救世主の佇まいに、全世紀は一つのページをめくる。
脳内に快感が生み出す世界の光の誕生に、男女は見とれて光の基軸へと手を指し出す。
その光を見て触れた者は、未来への幸せを約束される。
人生を開始する光の先に、全く新しい形の線があり、救世主が描いている。
この時が満ちる予感の中に、生命の誕生があったのです。
現実が光の中へと溶けていく無のやわらぎ。
全てを手の平で感じる事ができる完全な知性の神様の視点。
チャペルの中で踊り戯れる人間の喜びが、生命の誕生を天へと告白する。
男と女は感動の胸の内で、チャペルの天井の天使を見つめる。
現象の数々を点灯する、乙女の宇宙の光ネットワーク。
チャペル内の天井には、満天の星々の光が輝く。
全ての邂逅の道が、全人生の光で解脱していく悟り。
全てを思想しない己の到達した無の境地。
この世で一番幸せな人間はこの男女なのです。
全ての記憶が幸せだったとはっきり感じる。
初めて赤ん坊の産声を、満天の空へと放ったのです。
生きている事の確かな実感に感動する。
未来への道に向けて、男女は心身を逸脱して、細胞のしばりが完全に抜けていく。
これが幸せという正体だと、思想家は初めて感じたのです。
人生のチャペルは全人類を救ったのです。
選ばれた人間の光がチャペル内に満たされた。人間は幸せな心の中に全ての記憶は溶けていく。
浜辺が見えるチャペル