レコードプレーヤー

レコードプレーヤー

寝むっていたレコードプレーヤーを取り出して、美しく磨きの掛かったチタンのテーブルを、うっすらとした夜明けに眺めるのです。
美しき回転軸は宇宙に黙想する円盤現象の微かな光の渦。
人間の秘められた現象が見えない形で、光の回転運動に変えていく。
宇宙に存在していない現実の円の中に、虚ろな眼をしたあなたは一体何処の国の人なのでしょうか。
人間にとって最も美しい回転のターンテーブルに、ダイヤモンドの針を載せた時、銀河が回転運動を始めるのです。
その秘密のか細い手で宇宙の中心を指さす時、救世主は微笑んでいるのでしょう。
天の川銀河が大きな時空の流れで動き始めだす回転軸は、完全な機構の精密な規則で音楽を流し、全くの時空の流れがスタービューになっていく。
神様の行いの中に、完全な時計師の機構があり、歯車がかみ合い、人の世を鳥の眼で見渡していく。
この世には人類が作った最も美しい名機がうなり声をあげ回転する、全ての星々を回し生命の産声をあげるのです。
この針の振動が音像へと姿を与え、刻銘に輪郭を謎めかしていく、うっすらと出現した手の形状。
宇宙を起き上がらせた音の壁に、聖書を言葉にして浮かせて逸していく遺伝子の想う壺。
人間としてこの世を秘密にした者よ、現れなさい。
宇宙を起き上がらせたあなたが秘密の中に隠したのは、確信犯なのです。
音の粒子が銀河の波形から起き上がり、人の思想が今創世記になっていく。
創世記になったあなたは、銀河の中心から宇宙の果てを見つめるのです。
音が宇宙から漏れ出すまで、物凄く圧縮して時空の絡みから解きほぐす必要があります。
この世の中に、音が心象風景の中に埋もれて、誰も見た事のない花を咲かせたのかしら。
人生に花を用意するあなたの手が必要で、救世主を待望した時、ついに御言葉が地を離れて宙に浮いたのです。
宙に浮かせたあなたは微かにふるえていた。
音の微熱が刻々と表情を変えるように、御言葉が、巫女の精神世界に憑依していく。
宇宙が微かに揺れたのを、あなたは感じていますか。
人間の中に太陽の塊があって、光を浴びる事に幸せを感じるのです。
あなた、宇宙の暗闇に秘められた音を隠してはなりません。
その最も完全なレコードプレーヤーが、宙に音の粒子となって飛翔して弾け、思想を実現するのは、あと10秒後です。
人間がした事は、ただレコードの銀河の星達を回転させただけなのです。
この世を回転の渦の中に存在させた、その張本人である神様が、私の肩を叩いたからなのです。
人生の記憶が印象風景の音像となって通り過ぎて行く時、この世に春が、そっと桜にしたのです。
人生の筋を書いたストーリーが、天と地をつなく精緻な自己対話。
音像がレコードプレーヤーの円盤から溢れ出し、宇宙に全開でオーラが飛び出す、人が開けてはならないパンドラの箱。
音像が手に載り誰も見た事のない万華鏡の中に、アリスは曼荼羅の模様を見つめ、海の潮で満たしていく知識。

その時あなたは神様を見たのですか。
それともあなた自身が神様なのですか。
あなたが宇宙遊泳している時に頭の中は真っ白だったのです。
その調べでソナタをスコアに記すあなたこそが真実の音の姿。
遊離していくあなたは神社に迷い姿を隠した狐。
人間を一度本気にさせたレコードプレーヤーは煙を出して、本能の中心へと10億度の恒星を回転させるのです。
この世で人間が生きてきた道を見つめ直す時、答えがおのずと、レコードプレーヤーが回転して姿を現わしてくれました。
この待望の救世主との対面に、人生の夜明けが、光が闇を照らし、システィナ礼拝堂のマリアが現れ、うっすらと天に召されていくのです。
世界にたった一人になってしまったマリアが、あなたのその創造する音楽に感動して泣いている。
人生に希望の音射の光が、スポットラインを当てて、真っ白な宇宙の中に名機を浮かしたのは誰だ。
人間を浮かしたのは一体誰なのか。
秘密を暴いたのはあなたの静謐な佇まいなのか。
人間の中に神様の用意したターンテーブルがあり、さあ、これからどのレコードをセットしましょうか。
神秘な表情が表と裏の人生劇場に秘められた儀式と共に、宇宙に散らばった音の粒子を一つに集約していくのです。

レコードプレーヤー

レコードプレーヤー

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2023-06-07

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