名車フェラーリ

名車フェラーリ

名器はこの世の優れた機能美のフォルムに、全身全霊の晴れ舞台が用意され、無尽蔵のエンジンを搭載したスーパーカーが砂漠を駆ける。
人間の経験と時間を凝縮した、原理法則に基づくエネルギー発散の方程式が、今まさに復活する。
挑戦的史上命題に、大地の機構が挑戦する生命のリズムで、地を這うように走る。
細胞の一つ一つの動きが魂を持ち脈動する、最も活動的な分子運動で、ある証明を行う。
人間を本気にした最新鋭のリズムが躍動し、ピストンという本物のショーを演出する。
命を懸けた本気のピストン運動が盛んに、神様への挑戦状を渡す、あなたはやっと一人で立って生きる事に成功したのです。
車輪から火が噴き地面を暴れ回り、高熱の車体が摩擦熱を上げ、地球全体が熱気で興奮している。
熱力学の原子を超越したひたむきなエネルギーが、天才的機構の巧みな構成によって創造される。
マグマの意思に感銘を受け、人間の挑戦的スピードの極地ヘ向けて感覚は一線を越えていく。
この一線の揺らめきの臨界線をスーパーカーは速度を上げて加速していく、あっという間に時速300kmを突っ走る。
人間技ではない機械美の傑作的スムーズな動きに、人間の思想が計り知れないとんでもない事をしている。
回転数をこの世に出現させた、計画を逸した燃焼する無限の虹色の彼方に、エンジンの原始エネルギーがひそやかに宇宙の声と対話していた。
愛して熱気で遊び戯れる心が昇天したマリアがいて、特攻していく車体が原子核の回転エネルギーを手にした。
手の中で原子核の電子が美しい円運動で回転している、逸した赤色のフェラーリ。
人生を懸けた伝説の車体が華々しく、基本に忠実で、直線上を枠に嵌めたように走行する。
そしてカーブをとてつもなく鮮やかな火花を散らして曲がる、華麗な天体ショーの花びら達。
表の中に可憐な虚構が存在して揺らめいて真実を語る、車体の螺旋的衝動。
カーブのラインの中に、昨日来た道の中で救世主の懺悔の涙でさめざめと咆哮している。
赤く飛び散るタイヤの燃えかす、戦い抜いた人間の情熱が、そこにあった。
期待していた熱きパトスの中に真っ赤な花びらがあり、人間の経験に基づいた直感が渦巻いた。
直感の中に誰も見た事の無い流れるようなラインの車体があり、生命の真ん中を走り抜け汗を流している。
生命の情熱がハンドルを握る強さとなり汗が滲みだし、一つの美しい絵画を描く為の無限のパレットになる。
パレットの中には明滅した色彩の展望台があり、彼方には光り輝く宝石の光が渦を作って取り巻いていた。
真実を語った本気の目の中で、記憶の部分の一つ一つを私の手で確実に組み合わされていく。
人生の色彩のリズムが、ポリリズムの煌めきによって明滅し、銀河の光の渦で圧倒されるエレガントな機構。
精緻な運動機構の恵まれた知性を生かし、躍動的なスピードによって達成されていく。
人間の中に今まで隠していた本当の激しい情熱があり、燃え盛る命が吐露され、世界の夜明けに、静寂の中で清められていく。
あなたの真実の中にこそ、まぎれのない本当の情熱のフェラーリがあった。
全てを炸裂する、華々しくチャーミングで色とりどりに輝いたラインを描く車体に、神様に愛された伝説が鋭敏な感性の中で、一つの美しき蓮の花を咲かせた。
人生を筆記した人間が真っ赤に走るフェラーリに染まり、創世記の初めの一言で、神様はそっと車体に逸していき目映い光を投げ掛ける。
この光の傑作した造型美の沈まりに、太陽を輝かせた設計者の知性があり、微笑みの中に無くなっていく。
この世の深遠さの中に、宇宙のひそやかな囁やき声が聞こえ、そっと人間の知性の結晶が羽化していく。
車体が地球の上を最も美しく走行する、神様に愛された涙の一滴の中に愛があった。
愛の美しき吐露の両シンメトリーの中に隠された、水々しき車体の流線美の心情で、メシアはそっと外象をゆらりとさせて心象をもたれかける。
宇宙の中でたった一つの個性を極めた美しき虚構が、本当の天才的ハンドルで運転される。
人間の野望が裂けた快感の灯火で、人が生きてきた道の到達点にはスーパーカーの光がある。
この世の闇を明るく照らす心の灯火に救われて、ただ神様がその男を走らせるのです。
さあ、そのスーパーカーで前へと行きなさい。

名車フェラーリ

名車フェラーリ

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2023-06-07

Copyrighted
著作権法内での利用のみを許可します。

Copyrighted