禅堂で
禅堂で一人精神を統一して、夢のまた夢の中へと宇宙の声を聞き、微かな時空で黙想して、己の言葉の灯火を見つける。
遊泳したあなたの一人の黙想で、膨大な宇宙の塵から、たった一つの最も美しい言葉の組み合わせを見つけだす。
宇宙の塵は幾段にも積み重ねられ、一つの文体美学が集約されていく。
一つの文体が色とりどりのモチーフを奏でながら変容して分化し、無限の言葉遊びの羅列の中へと次から次へと点灯していく。
明るきお堂の中に、言葉の肌触りが確かな精緻さで、無限大の絶唱へと新世界にする。
禅の真理へと、御言葉の海へと、広大な言葉が自然に踊り始め浮き上がる、曼荼羅で細密に浮かび上がる知性の結晶化。
ひたむきで丹念に言葉を語る、ミニチュアチュールの傑作で、遠く彼方に巫女による新約聖書が語られる。
愛に満ちた囁やきの一片の詩で、広大な野原に咲くひなげしの花が、日の光を浴びて、全ての邂逅を知に集約された悟りへと燃え上がらせる。
人間が集約され禅の行き着いた極地に、満天の星々が文字と絵画を伴い、中心軸へとリセットされていく。
地上には初波の赤いバラの手触りがあるのです。
ひたむきに祈り己の心と向き合った結果、無限の熱情の戦いの中で耐え忍ぶ人間の真骨頂があった。
修行の可能性の未来はどんな色ですか。
色の中に諸行無常の移り変わりのバランスで、世界の不可思議の中に埋没した生き様が、誠に一直線で張りのあるダイナミズムがあった。
もう遠くに行かせない、本当の中心線に漂う言葉の羅列に、目映い知性が想像される。
言葉を愛したあなたのまたとない触感に、浜辺の砂は軽やかに渦巻いて沸き上がっていく。
心身のひたむきな献身で、地平線上には宇宙の塵が無限の言葉を持って飛翔する。
しぶき雨が降る夢の幻の中で、大きな木が立っていた。
禅堂に浮かび上がる大きな木は、人生の言葉の集大成で、この世の世相を描き、己の知性の中に本当の語りたい言葉の羅列があったのです。
ふんわりとさざ波が対岸へと打ち寄せる静寂の中に、死んで産まれる言葉の命の赤い灯火。
最も大事な静寂の沈黙の海に、秘められし初波のさざ波が、一つまた一つと存在を無くしていく。
全ての人生の記憶を一つづつ点灯させて、さざ波のニュアンスがほのかな明光の色彩の羅列で変化され、渾然一体となったエネルギーの宝石箱。
一つの雲間からのイコンが裁決を与えた。
そっとサイコロを投げさせた天命に、海から天へと迎えられた言葉の粒子が凝縮した快感で、復活する申し子。
そっと正面に申し子の秘められた、禅の悟りの言葉の在処が、一つのヒントとして提示された。
源から分流へと悟りの本流は、主人の名付け親のように膨大な文明の歴史の積み重ねに、一回性の美学が行われている。
人間の色の中で、意思の流れが力学化し、ふわっと浮かんでは青空の雫の一滴へと感化されていく。
あなたの明日が浮かんでいます。
この世を浮かせたあなたの思想が正解なのです。
この色彩が意思の深層心理の触感で、未来を見据えて限りない悟りの光が、心の闇を照らす救いの音場に、蕾はスカッと、開いた花の一つの弾力が人生の幽玄の時空へと、古は言葉の海だったのです。
一つ一つの言葉のセオリーは、物の筋書きと一つの変幻自在モチーフを、様々な波の波形と共に、人の蔵の情報を増やしていく。
禅の只管打坐で、ひたすらな努力の汗に滴る熱情の中に、もう一つの人生があったのです。
ほのかに灯る魂の漂流地に、一人の修行僧の幾段にも積み上げたテーマの色合いで、仏様の挑戦状の言葉があった。
この世に禅堂の悟りへの場所があれば、人間は和らぎ想う円の中の中心部に、最も美しい精神が生まれた菩提があった。
誰も存在しない宇宙の中の最も核心部に、破れた殻の言葉のざらつきがあった。
一つの人生が一身性の解脱の歳月での黙想で、鳥が青空の中に一羽浮遊して想像力を働かせている。
一回性の現実の時空で、生命観を表現する暮れた夕陽の中の巫女の静けさ。
森羅万象を表象した、あなたの類い稀なセンスに全世界が驚いて、新しい色彩のミニチュアスケールを創造する。
現実の世界から、禅での奥の院の中の秘仏が佇んで、人間曼荼羅が産まれた日が、あなただけの生命の重さを無くした時空。
この世が禅の秘仏のめくるそわかの、けなげな人情の歌に今朝が来たのです。
この夜に、確かに朝が来たのです。
完全に悟りの心の中に、全ての想いの集大成がこうして、今ここにあるのです。
人生の言葉の凝縮がこうしてここにあるのですよ。
禅堂で