ワイン

ワイン

バーカウンターで神聖な巫女のお告げでお祈りする。
水面のさざ波で、新生活の春の日差しに微睡むのです。
夢の中には、宇宙の歪みを補正する生命の水が、肉体にバイタリティーの色気を与えて叶えさせる。
人間にもう一つの残された情熱を教えてください。
生命の水は、全宇宙の恋の迸りを一点に凝縮し、究めて高純度のアルコールのしぶきを上げ、波の高潮で望みが重なった。
宇宙の展望台からこの現世を俯瞰した。
全く新しい庭園に石を思うままに配置して、その上に人気のない言霊を浮遊させる喜び。
人間の中のやる気を起こさせる、マスターの命を懸けた遊びの中に、究めてユーモアに飛んだ情熱の炎が飛び散る。
人間の可能性はバーカウンターで宇宙の星天を拝み、理想像の実現へと、為せば為る事を教え、ただひたすらメシアを拝む時、光が射して来た。
人生を遊び戯れる心が飛翔し、炎の中の温度をぎゅっと握り、暖もりをあなたのパッションの中で、中枢神経を本気にさせるのです。
生命を伝導するパッションよ、燃えている。
もうすでに燃えているバーカウンターで、あなたの中の知らない言葉がにょきっと出てきました。
経験と記憶の中に波しぶきが上がって、生命の水に浸る肉体は、夢のエキスで純度を高めるのを、習慣とする修行僧。
人の心を楽しませるエンターティナーの慈悲なる計らい。いつか死ぬ私は只一人ワインの波の揺らめきに沈んでいく。
宇宙空間でお経を唱えるお坊さんから説法を受ける、うさぎと亀と私がいた。
波は穏やかに記憶のパーツをアインシュタインの手が組み合わせた。
時空の歪みを補正する、本心の復活への希望で、人間が来た道は再生の一握りの光で照らされた。
闇の中に光の渦が満ちて溢れている。ワインは独り寂しく人生を語り沈みゆく、葉の表と裏。
生命が吹き返す新緑の葉々。人生は嬉々として、図書館の本を無尽蔵に栄養として蓄えた。
ワインの水面に投影する揺らめきに、太古の生命が脈々と息づいている。
古典の蒸留水の水面が脈立ち、バイタルが祈りの神典を拝みます、その奇跡のバッカス。
生命の水をすくい、人間の心の機微に微睡み、青天が開けて苦難の忘却へと、真剣勝負の眠りの中の本望が現れた。
化石となったシーラカンスが目覚めた。
天女が捧げるバッカスの啓示を与えられ、私は再生の道を只一人真っ直ぐに行くのです。
復活の水にただ老いを忘れて、若き情熱で熱くマスターが指し出すワイングラスを見つめる時、主よ我は潤い給う。
生命の色彩がめまぐるしく変わる機微の数式に移ろう。人間のやるせなさに悔いてはなりません。
ワイン門答する言葉の羅列で問い掛け、答えは私が用意してあげます。
答えは必ずあります。真理の海の中で一番大事に暖めた言葉があった。
おまじないを語ると、ワインの水の精霊が踊り初め、脈々と歌う初夜のあの夢の中の夢。
源で漂う心に微かな生物が宿った。赤い血液が生命に元気になりなさいと、つぶやいた時、メシアの幼児の再誕を預言した。
預言の中に生き様を凝縮した、ワインのさざ波が押し寄せ生きる情熱を語り、求めれば必ず為せます。
ワインセラーはあなたに好みの赤色の血を御用意いたします。
さざ波の中に一番恋焦がれた望みの心で勃起が起こった。
生まれた激情で暴れまくる挑戦的野心を抱き、座りながら想像の中で、色彩を伴い手に取るように見えている。
ワインがそうさせたのか。それともあなたがそうさせたのか。
泥にまみれても、蓮の花の気高き理想を語る、清冽なお坊さんが手に取るワイングラス。
この世はワインに照らされた現実の移ろいに、表象化された虚無の機微の中で、ただ祈り希望の光を見るのです。
汗と涙の結晶の中に、一つ浮かぶ雫の魂。全ての人生の記憶は意味のあるワインにより啓示された。人生のか細き教えの中に、誰も見た事のない色彩の情熱があり、ビッグバンを起こそうとしています。
一行の文章のワインセラーに、人生を凝縮する事ができるのか。
人生で夢を語る手段として、ワインで浮遊する事を望み、形にする事が大事なのです。
人間の集大成をワインの一滴に集約しなさい。
さあ、全ては忘れましょう。
そして夢を叶えましょう。

ワイン

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  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2023-06-06

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