ピラミッド
大海をこの世でやらなけれなならない志の達成の為に泳いでいる。
まだ誰にも知られていない精霊の誕生を目撃しようとしている。
誰にも聞かれた事のない神秘の音色を探しに、孤島の財宝は私を待っている。
この世の神秘を凝縮した全宇宙の縮図が、一つのスコアに宿り、天地に流れる普遍の音魂の流線型。
孤島は朝日の曙を受けて、絶妙なハーモニーを奏でる、全身全霊の根性の本堂。
明るくユーモラスな島の形状が、海上ドッグに精魂をこめて、やっと泳ぎ着いた安心立命の克己。
人間の魂の駅で疲れを取り除く、本能の才覚に溢れる、無限に飛び出す手品のパレット。
廃墟の聖堂が幽玄に立ち昇る、己の幻想に微睡む暗闇のパラレル世界。
この孤島の何処かに、人類が未だ見果てぬリズムの躍動があり、中心軸にふと己に立ち還る。
宇宙には一つぽつんと浮かぶ重力を忘れた生命回帰の神蔵が、微かに微熱の温度でしっとりと濡れた紫陽花のひたむきな生きる姿。
天使達が島の上空を飛び交い、マグマで燃える情熱の地平線から、浮遊石が姿を現わす。
浮遊石が財宝の在処を教えようと意図を示し、我の頭上を浮遊した。
するとピラミッドがうっそうとした枠から姿を現しました。
その人面魚が戯れる彩色の彫刻が施されたオリエンタルな扉がありました。
石の彫刻が語り出す、宇宙の創成の時をリズミカルに音楽で映し出す、幻の中の幻に、民謡は音程を合わせ始めた。
ピラミッドの表面の石達が微かに動き、音楽を合奏して共鳴し、宇宙の深部から精霊のコーラスが蠢く。
天と地が融合する際の微かなミュージック。
その暗闇の内部に次元を進めると、魂の安息で宇宙遊泳する姿の舞姫がいた。
極彩色のヒエログリフの模様が鮮やかに浮かび上がる、天の仕業がここにも存在し、見る者を喜びの極地へと才能化する。
鳥が舞う静寂なアルペジオの音階を昇っていくオーラが、この世を征服する。
ここには宇宙の階段があって、人間に上層部の光に満ちたミクロの遺伝子の微熱を知らせ給う。
階段は精霊が昇る為の古い佇まいで、色彩が明るくなり始めた輝くレンガの石達。
私は虹色の色彩に囲まれ、天昇コラールを感性の救世主へと、我の意思で精神と肉体を調和していく喜び。
この先に未知の文明が作り出した宝石箱が隠れ、人間の到来を心待ちに、音譜が動き出しメロディーが奏でられ、光は色彩の強度を増して全てが輝き始める。
階段の上には想定しない極彩色の曼荼羅の部屋があり、匠の芸を凝らした、小細工の摩天楼の巨大モチーフが咲き誇る。
一筋の雨露は人の歴史を語り始める。
そして曼荼羅は生命を与えられ動き始める。
生命の脈動は一つの手工芸品に根性を与え、巡る思想の歴史。
宇宙の星々が天井を照らし、初めての魂の言葉を語り始めた。
あなたが初めて語った言葉を想像してみる。
お母さんがそこにはいた。お母さんが私を呼んでいる。
記憶の全宇宙の星々が輝いた。夜空の銀河での光の一つ一つが我の言葉になった事を信じている。
無限の言葉の数々が我を作り始める、その初期の感覚はこの我の存在の意識を確かに感じている。
この我は我に語り掛ける音楽が、我を発見するために、時間と手間をかけた直感的な宝物を所有する。
不可思議な生命を大事にしなさい。感覚で生まれ始める意識の芸術。
生きている感覚が復活する。
そして周りの石達がひとりでに動き初め、青空へと浮遊し始める。全人生を集大成した生命の言葉を語り始めた。
全ての物質が、天空の無尽蔵の光で浮き始め、建築物は地面を離れて、極楽鳥の羽根を広げてはばたく。
我を乗せて忘我の人魂は、新しい宇宙の遊泳を始めた。
天上階が母体から切り離され、我の頭上に青空が広がり、我の言葉を語り始める世紀の革命。
ついに誰も知らない私だけの言葉を発見し、生まれて初めて聞いている。
宇宙の意識が青空の一点に凝縮した生命の言葉を、我に投げ掛け変わる存在の定義。
さあ、待ちに待った生命の復活現象に、我は酔い知れた宇宙のミニチュアモデル。
ピラミッド