お寺の仏堂
お寺の境内に響き渡るお経の光景が深遠に、ふくろうがじっと世界の夜明けを待っています。
雪がしんしんと降って静寂の中にお経の幻が流れる、ポートレイトのもの想いに沈む女性の横顔。
形式美の真骨頂に全身全霊で読み体験する人生の血の音色。
仏様が湖面に座り満月を眺める、天体の円運動の火花。
この世の移ろいゆく光の情景美に、自然発光するろうそくの中に佇む仏様の慈悲深き表情。
人生を懸けた心模様の色が変化して仏様の生まれたばかりの手の形状を作る。
人生の色を与えた説法するお坊さんの肉体が、この世に一つの花を溶けさせて現実に色が無くなる。
血の中に唯一の白い枯れた花がたなびて傾き、人生を自然のままに任せる事を知るのです。
期する者の中で、舞台の中に能役者が天地創造の一シーンを演じる。
この胸ときめく桜が舞い散るお伽話の連想ゲーム。
世界の音が無くなる自然音階の倍数音の系列。
お寺の門に佇むお坊さんが、星空を見上げて願いを掛けて祈る経文。
川の水の流れが見えるように、自然現象の分化と発展するモチーフが神掛かり初める。
人生の水が蒸発する乙女のさざ波に、深き生命の神秘の啓示が現れる。
涙を流す事を初めてしたその一滴が、天地で一番美しい一文を用意した。
お寺の知藏院の宝物庫に、天地の水を一点に集中した。
現実的世界がパラレルワールドへと二つに分身して、お坊さんが水にふわり溶けていった。
この雨の雫の一滴が、天のオーラで流れゆき分子運動をする物理的作用。
夜空に響く鈴虫のマジックで、仏様の観念が慈悲深い悲しみで泣いていた。
人生を語り尽くした無限のカタルシスで、地上に蓮の花を咲かせる。
ろうそくの中の石仏が己との対話の真価で、名月の慈光で無と化していく。
時間を変象する雲の生成の先に、天竺への道が見えるのです。
この道の先に天の文字が浮かび上がり次世代へとメッセージを送る。
誰も見た事のない選ばれし道を登る、天へと続く生命の経文。
お坊さんに編集される言葉の形成美学で、北極星を中心に軌軸は周遊し初める。
この人生で一つから二つへと細胞分裂するのをご覧になったでしょう。
期する者の中に天使を見た少年が奇蹟を起こすのです。
この世で一番美しい線を描く彫刻師の無限の感性が、遠く彼方へと溶けていく。
人生でまた一つ現象の神秘度を高めていきます。
言葉の中に、もう一つの熱意があり、現象が起こり人は魅力的になっていく。
人生にもう一つの真実を与えた、経文の絶対的な力技に感動します。
人生を懸けた説法が一つの知性の温度で、生命の言葉を語り始めた。
伝説的お経の世界超越の先に、一つの伝説が始まったのです。
その現象が言葉になり、お経の天の作法が慈しみ深く美味しいお茶になっていく。
現実が白雪の経文の秘め事で、頂上の清酒が2000年ぶりに復活する。
復活したその日の朝、仏様が悟りを開き溶けていく。
この世界で一番美しい事を考えてごらんなさい。
清酒が熟成して完全にテクニシャンになっていく。
生命の誕生の祈りで経文をmax化していく。
この世に朝が来ました。
この仏法のシンメトリで、世界創造の現代文明が始まるのです。
全く新しい時代の感性が誕生し、思想が悟りへと到達した
森羅万象の現象が一つの伝統的美学となって生まれ変わっていく。
こんな感動を秘められた文字を起こしていく。
お寺の仏堂