石仏の修復

石仏の修復

岩肌にはかつてここに石仏の御姿が立ち、人々の心を救い浄土へと誘ったに違いありません。
人生に道を与えた阿弥陀如来の優しき清められた魂。
人生の悩みから心身を解き放つ道を、さあ真っ直ぐにお行きなさい。
人の来た道こそが宝物。
感覚した人の気の積み重ねが、万華の悠々の時を刻む聖地への巡礼。
石仏は1000年前の火災によって御姿をふっと隠して、深い森の中に宝玉を輝かせる。
その御姿を見たいと想いませんか。
その姿を見せなくなった仏様は一体何を見て暮らしているのか。
さあ、復活する時が近いのはあなたの阿弥陀如来なのです。
私の力で岩肌にかつてあった仏様を修復し復活させる線を宿します。
確かに石の肌に凹凸があり、命を懸けて彫った形跡が私に語り掛けます。
一体どんな光が寝ているのでしょうか。
すやすやと心地よさそうに念仏を唱える、一言様の魂の行方。
命を振動させるひたむきな心の熱き祈りのスタイル。
その微かな線の在処を、そっと手でさららの宇宙の跡。
筆跡が主張する力強い想いの中に祈る光の虹。
その線は明けの明星で、月見草がさらさらと揺れている。
命がそのようにさりげなくふわりと忘れさせ、草花は絶妙な羅漢の力強さを授けた。
こんなに人の心を癒やす仏様の御姿に惚れ惚れとして、伝説の文字が心の世を照らす。
人間の描写力の凄みが、想像力の逞しさで、一つ一つの光を大事にします。
昨日来た道は人間の努力の成果での一つの汗。 
1000年寝ていたあなたの御姿が、やっとこの世の光を浴びています。
人生とは救いの中に、光の淡い濃淡なエキスが一点に凝縮しています。
ひたむきな仏様をぱっと見た時に、心がふわりと翼を付けてはためかせたのを知りました。
光と闇の調合歩合は、完全な夜明けの分子の揺らめきで活動させる十分な根拠。
あなたは人の心を掴むのがテクニシャン。
光と闇の構造力学の頂点で、全ての分子が一点の平面に集約する。
この手巧芸品の格式高き彫り師の真剣勝負に、太陽は動いたのです。
丹念に彫り魂を主に捧げる、期する者よ。さあ、エネルギーを集約して解き放ちなさい。
本当の光を見つけなさい。
満ち足りた精神を突き抜かせた人間の魂の執着駅。
人生はもう一つの感の動きに、祈りの回廊があった。
私を見つめている仏様の御姿が完全な心の調和を実現するのです。
仏様が宿る静寂の心模様は一体何色なのでしょうか。
この世界の闇に光を照らす、本当の真実の教えで万物を調和させていく。
昨日来た道に仏様がいたのです。私の教えを信じなさい。
そうすれば全てがうまくいきます。
この道の岩肌に現れた、1000年佇む仏様の光の中に月が満ちていく満行の行方。
全てを解決した道の先に、一体どのような仏様の表情があるのでしょうか。
私はこの道を信じてきて良かったと想います。
期する者の宿命の中で、最も美しい花畑に満開の命が煌めいています。
この世が春になりました。春の訪れと共に仏様が再誕して、人々の心を見事に一つにするのです。
格式がある全人生の道が光に照らされています。
空が晴れ渡り高く高く心が昇天した。

石仏の修復

石仏の修復

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2023-06-06

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