お空をみましょう
青空をみましょう、
碧いお空を眺めましょう、
ほら 銀の瞼がまばたきをしました、
刹那が砕けましたね 久遠が此方を覗きこみました。
夜空をみましょう、
蒼銀のお空を眺めましょう、
ほら お月様が涙音を立てて暗みに清まれた街を濡らしてる、
ぼくは刹那を抱きしめます 久遠が砕けて眸に張った。
*
三十男のやつれた瞼から
病的な憔悴の光が垂れ落ちている、糊のように。
御空を眺め、躰が質量失いふわと空気に変容し、
宇宙へ翔んだ、久遠の無へ飛びあがった!──地に視線は項垂れて。
お空をみましょう