お空をみましょう

 青空をみましょう、
 碧いお空を眺めましょう、
 ほら 銀の瞼がまばたきをしました、
 刹那が砕けましたね 久遠が此方を覗きこみました。

 夜空をみましょう、
 蒼銀のお空を眺めましょう、
 ほら お月様が涙音を立てて暗みに清まれた街を濡らしてる、
 ぼくは刹那を抱きしめます 久遠が砕けて眸に張った。

   *

 三十男のやつれた瞼から
 病的な憔悴の光が垂れ落ちている、糊のように。
   御空を眺め、躰が質量失いふわと空気に変容し、
   宇宙へ翔んだ、久遠の無へ飛びあがった!──地に視線は項垂れて。

お空をみましょう

お空をみましょう

  • 自由詩
  • 掌編
  • 青春
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2023-06-03

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