道しるべ

トパーズの香り。はじける命。
暗闇の中。何も見えない。どこまでも
ただトパーズの香り。
老人たちは、トパーズの香りを見失うことなく、
上手に歩いていける。
孤独の匂い。死の香り。高所から低所へ流れるように。
はじめからトパーズの香りだけたどって行けば
良かったのだ、と気付く。
目をあけるとあれだけ濃厚だった香りは
霧散してしまう。
匂いの指標を失ってしまい、僕はただうろたえる。
人々は白光の中を右に左に立ち回る。
いったいどこに向かって?

道しるべ

道しるべ

うまく言えないですが、ふと感じた思いを詩にしてみました。 はじめから目を閉じていればよかったのかもしれません。

  • 自由詩
  • 掌編
  • ファンタジー
  • 青春
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2012-12-30

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