さくらに恋して/新作短歌
そろそろ散り染めの今年の桜を惜しんで。
恋しやな 京の都の紅枝垂れ
他国の空に今日も涙す
白川の 水の流れに浮く花を
芸妓の酌を受けて眺める
色めきて 紅に染まりし花を見て
佳人を想わぬ友よ哀しき
黒髪に 花の簪 赤き紅
だらりの帯の舞子愛しや
夕暮れて 芸妓行きかう細き路地
かわす言葉も変わることなく
散り初めし 薄紅桜の路地影に
君ひきよせてそっと抱きぬ
桜影 きみ我が袖を引き止めて
口の紅をば拭いて微笑み
今頃は 京の都の想い人
我を偲びて涙するかも
おぼろ月 紅の枝垂れに見る夢は
京の都のいにしえの恋
☆しばらく京都に行っていません。春爛漫のこの時期
きっとたくさんの人でにぎやかでしょうね。(いずみ)
さくらに恋して/新作短歌