Puisi neng pantai... 邦題 詩 渚にて
誰にもある・・一コマ・・。
抜ける様に青い空と、これでもかと照り付けている真夏の陽の光。
眩しそうに目を細めて見上げれば、白い雲がポツンと浮かんでいる様(さま)が。
砂浜には色取り取りの水着や海水パンツを纏った男女の遊ぶ姿が。其の中には、勿論、親子連れも。
幾つものビーチパラソルが、まるで花を咲かせている様に。傍(かたわら)で、西瓜割りを楽しむ歓声が聞こえたかと思えば、夜になれば花火の出番となる。
此の時期ならではと軒を並べる海の家で食事をしたり、将又(はたまた)、着替えやシャワーで身体を洗い流す人達。
理由もなしに陽気にさせるものが、解き放された様に辺りを席捲(せっけん)している。
だが、そんな季節の本音は、少し短すぎるのでは?と。
僅か一~二か月足らずであれば、入道雲をして自らの出番は何時までなのかと言わしめる。
水際で遊んでいる幼女がはしゃぎながら父親に水をかけ乍ら、「お父さん、ずっとこんなに楽しければいいのに?」。
父親は少女に言う。
「お前が大きくなったいつの日にか、夏の家が何処にあるのかがきっと分かるようになるよ」
機は赤道付近を飛行している。
誰もあの幼女が、国際線のC・C(キャビンクルーズ)だとは気が付かないだろう。
彼女の夢は、仕事を辞めたら。
「南の島に洒落た家を建て、ヤシの木陰でお父さんの想い出を回想する事」
そして、常夏の島が紫色の薄闇に包まれる頃、やれやれと呟くように、太陽が水平線の向こうに沈んでいく。
「ねえ?今晩は、特製のカレーが食べたいな?君の手づくりのね?」
彼女は其の声に。
「ええ。でも、ちょっと待って?」
渚に、引いてはまた打ち寄せるの波の音。
大きな影と、其の腰にも届かない程の小さな女の子が、遊び足りないのかまだ戯れている。
影は嬉しそうに笑いながら、盛んに女の子に水を掛ける。
甲高い声をあげながら、破顔大笑で女の子は逃げていたのだが・・。
おっと・・砂に足を取られ波に包まれた女の子が泣きだした。
影が女の子に近寄り、其の泣き顔に付いている砂を払っては何かを・・。
彼女は、はっきりと見える二人に視線を合わせ、暫し、立ち尽くし・・。
「・・お父さんも其れでいい・・?」
幾らかの涼しさを運んできた風が、椰子の葉を揺らしては・・話し掛けていた・・。
「by europe123」
<iframe width="560" height="315" src="https://www.youtube.com/embed/GbeCEPdAknI" title="YouTube video player" frameborder="0" allow="accelerometer; autoplay; clipboard-write; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture" allowfullscreen></iframe>
Puisi neng pantai... 邦題 詩 渚にて
夏の家が何処にあるかって?