白拍子の舞/幻想短歌

白拍子と聞くとどうしても静御前を連想してしまいますね。

 春風に 舞し乙女の花衣
   散るは桜か恋の涙か
  

 舞うきみの 黒髪揺れる花化粧
   紅のくちびる 白きそのほほ

 
 世を忍ぶ 月の烏帽子の白拍子
   潤む瞳に秘めし想いは

 
 振りかざす扇は高く翻り
   黄金の太刀は袂に隠して


 身は元に 帰れど戻らぬ過ぎし世の
   昔を偲びて落ちる涙は


 ほろ酔いて 共に手を取り舞し人よ
   今もこの眼に微笑みの君

 
 閉じし紅の 口を開きてとうとうと
   心の内を唄いて舞いぬ


 花満ちる吉野の春を見ぬままに
   別れしき君の面影愛おし



☆今の人々は白拍子なんて言葉さえも聴いたことが
 ない人がいるのかなあ、興味がある方一度検索
 してみてくださいね。(いずみ)
 

 
   

白拍子の舞/幻想短歌

白拍子の舞/幻想短歌

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2023-03-28

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