平成が終わる前に~♪ネオ!

以前pixivに掲載した平成が終わる前に……(https://www.pixiv.net/novel/series/1101287)を、黒鉄の魚影(https://www.conan-movie.jp/)の公開に合わせてバージョンアップ(?)させてみました。
工藤新一に戻りたい一心で名探偵コナンの連載を平成が終わる前に終わらせようとする江戸川コナンと、無限列車編が興行収入100億を超えた事に味を占めて「興行収入100億の世界」に興味津々になってしまった我妻善逸の攻防をお届けします。

pixiv版→https://www.pixiv.net/novel/series/10205556

ハーメルン版→https://syosetu.org/novel/311732/

暁版→https://www.akatsuki-novels.com/stories/index/novel_id~28274

その①

1994年(平成6年)1月

週刊少年サンデーにとある漫画の連載が始まった。
その漫画の名は『名探偵コナン』。
この物語は、江戸川コナンと言う天才小学生が様々な難事件を解決すると言う、まるで推理小説の様な漫画であった。

それから時は流れ……
29年後の2023年(令和5年)4月14日
名探偵コナンの主人公であった江戸川コナンは、今、何処?

我妻善逸
「今年の劇場版名探偵コナンは、『黒鉄の魚影(サブマリン)』って言うんだぁー。へえぇー」

江戸川コナン
「!?」

我妻善逸
「今年こそは興行収入100億の世界に行こうねぇ♪」

江戸川コナン
「誰が行くか!と言うか善逸!貴様はジャンプ系だろ!何で貴様がサンデー系の漫画を応援してるんだよ!?」

我妻善逸
「えー。良いじゃん、東宝系のよしみなんだしぃー」

江戸川コナン
「喧しい!」

我妻善逸
「興行収入100億の世界は楽しいよぉー」

江戸川コナン
「断る!誰が行くものか!」

井ノ上たきな
「で、サンデー系でもなければ東宝系でもない私達はどうすれば?」

我妻善逸
「このお店って、可愛い子がいっぱいいるねぇ」

中原ミズキ
「んまぁ♪ありがとーう♡」

江戸川コナン
「喧しい!」

我妻善逸
「おっと、話がそれる所だった。ところで、黒鉄の魚影(サブマリン)は何時頃興行収入100億越えする予定だい?」

江戸川コナン
「(興行収入100億を)超えてたまるか!」

錦木千束
「黒鉄の魚影(サブマリン)って、もしかして名探偵コナンの事を言っているのかい?」

江戸川コナン
「何で令和生まれのお前らが、何で名探偵コナンの存在を知ってんだよ!?どうせ平成が終わる前に連載が打ち切られる三下漫画の存在を!」

クルミ
「今は令和5年だが、名探偵コナンの連載が打ち切られたって話は未だに聞かんぞー」

江戸川コナン
「どこがじゃ!名探偵コナンとか言うつまらん漫画、令和元年までもつわけねぇだろ!」

井ノ上たきな
「この会話、筋がまるで通っていません」

我妻善逸
「通ってないって?」

井ノ上たきな
「江戸川コナンは名探偵コナンの主人公ですよね?」

我妻善逸
「そうだけど。それが何か?」

井ノ上たきな
「その主人公が名探偵コナンの早期連載打ち切りを望んでいるかの様な会話、どう考えても矛盾だらけです」

我妻善逸
「……」

クルミ
「……」

井ノ上たきな
「あれ?何で皆さん黙ってるんですか?」

錦木千束
「……たきな……もしかして、名探偵コナン第1巻を読んだ事が無いの?」

井ノ上たきな
「千束、その言い方も変です。まるで名探偵コナン第1巻の中に江戸川コナンが名探偵コナンの早期連載打ち切りを望んでいる理由が書いてあるみたいじゃないですか」

江戸川コナン
「書いてあるんだよ!名探偵コナン第1巻に名探偵コナンを早急に連載打ち切りにしなくちゃならねぇ理由が星の数程なぁー!」

井ノ上たきな
「は?」

錦木千束
「あー、たきな、取り合えず名探偵コナン第1巻を読んでみようかぁー」

30分後

井ノ上たきな
「つまり、早急に工藤新一に戻りたいから名探偵コナンの早期連載打ち切りを望んでいる訳ですか?」

江戸川コナン
「おう。そうだよ」

我妻善逸
「そしたら想像以上に人気が出ち―――ぐはぁ!?」

井ノ上たきな
「この程度の身長でこの蹴り!?いったいどんな原理なんですか!?」

我妻善逸
「き……キック力増強シューズの方で蹴るのは……反則……だ……ろ……」

江戸川コナン
「黙れ。あんな糞漫画、平成が終わる前に連載打ち切りにしてやる」

錦木千束
「て言っても、今は令和5年だよー。それに、来年は名探偵コナン連載30周年だよー」

江戸川コナン
「何!?避けた!?」

井ノ上たきな
「千束にそう言う解り易い攻撃を当てるのは、かなり至難の業ですよ」

江戸川コナン
「くそー」

ミカ
「それよりもだ、名探偵小学生を生み出す為とは言え、APTX4869って何だ?これを飲んだだけでここまで小さくなれるモノなのか?」

クルミ
「僕も興味がある。こっちに持って来て欲しいくらいだ」

江戸川コナン
「それはこっちの台詞だよ。たく、誰だよこんな穴だらけな設定を考えた奴は?」

井ノ上たきな
「漫画の主人公が漫画の作者を侮辱するのは珍しいですね?」

江戸川コナン
「喧しい」

井ノ上たきな
「それに、連載打ち切りとなれば、『俺達の戦いはこれからだ』の様な終わり方になる危険性が高まりますが」

我妻善逸
「その点は大丈夫。pixivなどが『どうしてこうならなかった』的な同人漫画や同人小説を書くだろうよ」

錦木千束
「でも、名探偵コナンの連載は未だに続いているから、勝手に最終回の修正が出来ないのよ」

江戸川コナン
「名探偵コナンは終わるの!平成が終わる前に終ーわーるーのぉー!」

クルミ
「必死だな。そんなに工藤新一に戻りたいのか?」

江戸川コナン
「絶対に工藤新一に戻ってやる……絶対に平成が終わる前に名探偵コナンを終わらせてやるぅーーーーー!」

その②

我妻善逸
「今日は某小学館社員の物真似をする」

江戸川コナン
「何を言ってるんだお前?」

我妻善逸(某小学館社員のマネ)
「コナン君、最近の日本映画界はかなり異様だと思わないか?」

江戸川コナン
「どこがだよ?」

我妻善逸(某小学館社員のマネ)
「鬼滅の刃に始まり、呪術廻戦、ONE PIECE、SLAM DUNKと、支離滅裂でデタラメなストーリーの漫画ばかり―――」

江戸川コナン
「何言ってやがる!鬼滅の刃とSLAM DUNKのストーリーは名探偵コナンのストーリーの1000倍解り易くて単純だよ!」

井ノ上たきな
(つまり、呪術廻戦とONE PIECEのストーリーは理解困難で複雑怪奇なんだ?)

我妻善逸(某小学館社員のマネ)
「難解で支離滅裂なストーリーばかりのジャンプ系漫画如きが次々と興行収入100億越えとは……なんって嘆かわしい!」

江戸川コナン
「なに馴れ馴れしく肩に腕をまわしてんだよ?」

我妻善逸(某小学館社員のマネ)
「そんな異様過ぎる日本映画界を正常に戻す為に、『黒鉄の|魚影(サブマリン)』が興行収入100億超えを果たし―――」

我妻善逸
「ぐはぁ!?」

江戸川コナン
「誰が興行収入100億を越えるモノか!ふざけるな!」

錦木千束
「んもう。またキック力増強シューズの方で蹴ってるぅ。死んじゃったらどうするんだよぉ?」

クルミ
「必死だな?劇場版の興行収入が100億を越えたら、ただでさえ小学館が名探偵コナンを手放さないって言うのに更に抱え込むぞ?」

江戸川コナン
「そうだよ!小学館は名探偵コナン如き三下未満の極超駄作漫画すら連載打ち切りに出来ない程情けなくなったって言うのに、黒鉄の|魚影(サブマリン)の興行収入が……うおおぉー!想像しただけで悪寒と鳥肌がぁーーーーー!」

我妻善逸(某小学館社員のマネ)
「因みに、去年公開された『ハロウィンの花嫁』の興行収入は97.8億だった……あと3億、あと3億足りなかった!」

江戸川コナン
「なな何!?97億だと!?」

井ノ上たきな
「……名探偵コナンを手放さなかった小学館の判断は正しかったと思いますよ?」
クルミ
「それはそうと、興行収入100億を狙う為の作戦はあると思うか?」

我妻善逸(某小学館社員のマネ)
「それなんだが、日本テレビに大々的な宣伝を頼んでおる」

江戸川コナン
「日テレ!……そうだった……あいつらがいたんだった!」

錦木千束
「テレビの方は27年目でーす♪」

江戸川コナン
「くそう!また避けやがった!?」

クルミ
「最早長老だな。2021年3月6日に放送1000回到達だったか?」

江戸川コナン
「やめろぉーーーーー!」

井ノ上たきな
「最早ドル箱ですね?」

江戸川コナン
「誰がドル箱だ!ドル箱って言うなぁー!」

ミカ
「だが、日本テレビも君を手放す気は無さそうだぞ?」

江戸川コナン
「世界一受けたい授業の事だな?あいつら、俺のヒントは解り難くて下手とか言いやがって……だったら呼ぶな!そんな事だから、WBCの放送権をTBSやテレビ朝日に盗られるんだよ!」

石橋貴明
「それは違う!担当のぬいぐるみ師がどんくさいだけだ!そんな事では……ノリダーには勝てないぞ!」

錦木千束
「名探偵コナンはもう仮面ノリダーを越えちゃってると思うんだけどなぁ」

江戸川コナン
「くそう!避けるな!」

我妻善逸
「また躱されてる」

江戸川コナン
「それにだな!日テレが名探偵コナンを手放さない事以前に、日本のテレビ局達は、最近の週刊少年サンデーを全く読んでいないとしか思えない番組構成をしている!」

錦木千束
「と申しますと?」

江戸川コナン
「最近の週刊少年サンデーは……名探偵コナンの10倍以上面白い漫画しか掲載されていない!なのに、何でそれらを積極的にアニメ化しない!実写化でもOKだけど」

我妻善逸(某小学館社員のマネ)
「ならば!そんな可愛い後輩達の為に、名探偵コナンが率先して興行収入100億の世界に往く方法を伝授―――」

江戸川コナン
「だから、そう言う次元以前の、いつ早期打ち切りを言い渡されてもおかしくないくらいつまらない漫画だからね。名探偵コナンは」

クルミ
「それはどうかな」

我妻善逸(某小学館社員のマネ)
「な!何ィ!?ちみは週刊少年サンデーに喧嘩を売っているのか!?」

クルミ
「なら、ネットのこの記事を診て視ろ」

我妻善逸
「何々?『三大少年誌』ジャンプ・マガジン・サンデー 唯一、前年から部数を伸ばしている雑誌は?……3位はサンデー。直近の発行部数は19万7500部と、三大少年誌の中で最も少ないものの、前年同期と比較して唯一部数が伸びていますーって!?2位のマガジン(44万5750部)にすら24万8250部も大差を付けられてるー!?」

江戸川コナン
「何!?そんな馬鹿な!?」

クルミ
「5万部以上も減っているにも拘らず、週刊少年マガジンは週刊少年サンデー相手にこれだけの大差を付けているんだ!ま、これは今年の1月14日にネットで掲載された記事だがな」

江戸川コナン
「そんな筈は無い!週刊少年サンデーは、名探偵コナンとか言う物凄くつまらない漫画を連載打ち切りにしたくらいじゃビクともしない!名探偵コナンが掲載されていない週刊少年サンデーは、名探偵コナンの100倍以上も面白いんだ!だから!小学館は何時でも名探偵コナンをドブに捨てる事が出来るんだ!」

クルミ
「必死だな。そんなに工藤新一に戻りたいのか?」

江戸川コナン
「絶対に工藤新一に戻ってやる……絶対に平成が終わる前に名探偵コナンを終わらせてやるぅーーーーー!」

その③

江戸川コナン
「ふふふんふーん♪」

井ノ上たきな
「随分ご機嫌ですね?何が逢ったんです?」

江戸川コナン
「いやね、いまさっき『今度こそ有野りん子との決着をつけてやる!』って息巻いていた夏海まなつと会ってな、まなつの言い分を聞いてる内に、名探偵コナンはやはりサザエさん時空とは無縁だった事が立証された。やはり真実は1つだったなぁー♪」

井ノ上たきな
「で、そのさざえさんじくうって何ですか?」

我妻善逸
「知らないのか!?サザエさん時空?」

井ノ上たきな
「知らないから訊いてるんです」

クルミ
「知らぬは一生の恥だからな!」

錦木千束
「サザエさん時空って言うのはね、『サザエさん』同様、登場人物が歳を重ねない設定で連載されている漫画やアニメの事」

我妻善逸
「季節が移り変わっても登場人物達は年を取らない形式だよ」

中原ミズキ
「つまり不老不死の様な設定よね。てか、無限ループって怖くね?」

井ノ上たきな
「矛盾だらけな設定なんですね」

我妻善逸
「だから漫画なんだけどね」

江戸川コナン
「で、夏海まなつとの対話によって判明したサザエさん時空発生最大の理由……それは、日常だ!」

井ノ上たきな
「日常……いやいや!年を取らない理由から最も遠い筈です!」

江戸川コナン
「否!『変わらない日常』を描いた日常系は、季節が一巡したからといって年齢や学年を上げた場合、どうしても登場人物の成長→進学→卒業→就職→結婚…などにより、生活の変化を描かざるを得なくなり、変わらない日常から遠ざかってしまう。だからこそ、登場人物達に歳を重ねさせない工夫を施されているんだ」

井ノ上たきな
「……そう言うものなのですか?」

我妻善逸
「だから漫画なんだけどね」

江戸川コナン
「だが!名探偵コナンは違う!毎回毎回誰かが殺されたり、怪盗などが暗躍したりしている!こんな非常識な展開の連続が、果たして一般的な日常と言えるだろうか!故に、名探偵コナンがサザエさん時空に到達する事は、絶対に不可能なんだ!」

クルミ
「はぐれ刑事純情派」

江戸川コナン
「う!」

クルミ
「十津川警部、窓際太郎、金田一少年の事件簿、赤い霊柩車、古畑任三郎、水戸黄門―――」

江戸川コナン
「うわぁーーーーー!やーめーろぉーーーーー!」

クルミ
「必死だな」

江戸川コナン
「はぁ、はぁ、はぁ……だが、名探偵コナンがサザエさん時空と無縁である理由がもう1つあるんだ!しかも!それが名探偵コナンが、プリキュアシリーズや鬼滅の刃と同様にサザエさん時空に到達出来ない最大の理由なんだ!」

我妻善逸
「な、何ぃ!?名探偵コナンと鬼滅の刃の時間の流れ方が一緒だと!?キメツ学園なら兎も角、鬼滅の刃がサザエさん時空はありえない!」

江戸川コナン
「そう!鬼滅の刃はサザエさん時空に到達出来なかった!だから、時間が流れる速度が鬼滅の刃と全く同じである名探偵コナンもサザエさん時空に到達出来ないのは当然の摂理だ!」

井ノ上たきな
「で、その理由とは何ですか?」

江戸川コナン
「主人公達と対立する悪の組織の存在。そして、避けては通れぬラスボスとの最終決戦!」

ミカ
「つまり、その悪の組織が滅び、ラスボスが主人公に敗れ去ると、その物語は終わってしまうって事か?」

江戸川コナン
「……ああ。後は軽くエピローグを流して終わりさ」

クルミ
「で、名探偵コナンのラスボスの名前は?」

江戸川コナン
「名探偵コナンのラスボスの名は!……って、あれ?」

クルミ
「はーい、そちらの鬼滅の刃の方の方、ラスボスの名前は?」

江戸川コナン
「ちょ!?待ってくれ!」

我妻善逸
「鬼舞辻無惨。『私を置いて行くなアアアア!』の部分の詳細を聞いた時はマジで『ざまあみろ!』って思ったね」

クルミ
「どうだ?ラスボスの詳細がハッキリしている作品と、ラスボスが曖昧かそもそも存在しない作品の違いが」

江戸川コナン
「くっ!……今に見てろよ。烏丸蓮耶に関する謎を全て解き明かし、黒の組織全員を刑務所送りにしてやるぅーーーーー!」

クルミ
「で、名探偵コナンとサザエさん時空とのコラボと言えば―――」

江戸川コナン
「だーかーらー!名探偵コナンはどうあがいてもサザエさん時空に到達出来ないの!」

クルミ
「で、名探偵コナンとサザエさん時空とのコラボと言えば、『犯人の犯沢さん』だよなぁ」

我妻善逸
「名探偵コナンの数あるスピンオフ漫画の1つの事だな?そいつらの為にも、黒鉄の|魚影(サブマリン)は興行収入100億の世界に到達しないとな」

江戸川コナン
「……2回言いやがった」

井ノ上たきな
「スピンオフまで。最早小学館は名探偵コナンを手放す気は無さそうですね?」

江戸川コナン
「そんな事は無い!名探偵コナンは―――」

錦木千束
「とーころでー、犯人の犯沢さんの内容はどーなってるんだーい?ハニィー♪」

クルミ
「ハッハー!一言で言えば……名探偵コナンのギャグマンガ化だよー。マイフレーンドッ!」

ミカ
「……楽しんでるな?」

江戸川コナン
「……ああ……こいつらがな」

我妻善逸
「補足説明をしますと、名探偵コナンの登場人物や米花町を極端に誇張してギャグに繋げており―――」

井ノ上たきな
「例えば?」

我妻善逸
「不動産屋に行けば殺人事件が起こった事故物件ばかりで数少ない死人が出ていない物件は家賃が異常に高い、警察署は頻発する殺人事件の捜査で署員が出払っているため運転免許証の書き換え等の業務が滞っている、夜間は治安が悪いため誰も出歩かずコンビニすら閉店している、など」

井ノ上たきな
「……そういう場所にこそ、私達リコリスが必要なのでは?」

クルミ
「本家コナンのメタフィクション(サザエさん時空)が混じっているからさー。もし作中設定通り現実に『名探偵コナン』シリーズの全ての事件が1年の内に起きていたら……と言う仮定で作られているのさー。マイフレーンドッ!」

錦木千束
「だからかぁー。犯人の犯沢さんの主人公である犯沢真人が米花駅で下車しようとした時、『おい!ここは米花町だぞ!?』『死にたいのか!?』『まともな人間はこの町には近づかんぞ!』って言われていたのはー♪」

井ノ上たきな
「……江戸川コナンさん?」

江戸川コナン
「やめろ……俺は名探偵コナンのスピンオフなんか認めてない……」

井ノ上たきな
「米花町は本当に日本国内にある町なんですか?」

江戸川コナン
「名探偵コナンのスピンオフなんかこの世に存在しない!」

我妻善逸
「人気者故のジレンマだねぇー」

クルミ
「必死だな。そんなに工藤新一に戻りたいのか?」

江戸川コナン
「絶対に工藤新一に戻ってやる……絶対に平成が終わる前に名探偵コナンを終わらせてやるぅーーーーー!」

その④

竈門炭治郎
「あ、いたいた。コナンくーん」

江戸川コナン
「ん?」

竈門炭治郎
「すまなかったね。善逸が君に色々と嫌な事を言ったそうだね?」

我妻善逸
「あいて!?」

錦木千束
「でも、名探偵コナンが来年で連載30周年なのは事実だよ」

竈門炭治郎
「そんなに続いちゃダメだろ!サザエさんやちびまる子ちゃんじゃあるまいし!」

江戸川コナン
「そうだよ!名探偵コナンがサザエさん時空に到達出来ないのは疑いようが無い事実なんだよ……解る人は解るんだなぁ」

竈門炭治郎
「……かく言う俺も、禰󠄀豆子が鬼になった時は『早く鬼を人間に戻す方法よ見つかれー!』って毎日に様に願ったものだ。だから、解るんだ。コナン君が名探偵コナンの連載打ち切りを望む気持ちが」

江戸川コナン
「心の友よぉーーーーー!」

井ノ上たきな
「……そんなに戻りたいんですね?工藤新一に」

竈門炭治郎
「それはそうと、名探偵コナンは定番のヒーロー物同様の悪の組織がいると聞いたが、どうなんだい?」

井ノ上たきな
「黒の組織の事ですね?」

竈門炭治郎
「黒の組織?」

井ノ上たきな
「工藤新一にAPTX4869と呼ばれる毒薬を飲ませて江戸川コナンに変えた犯罪組織……だそうです」

ミカ
「元々は他の何らかの効果を求めて作られた薬が完全犯罪用の毒薬としても利用出来ると診なされ、極稀に死亡せずに幼児化する事実を知らぬまま使用し続けたそうだ」

竈門炭治郎
「それはまた乱暴な事で」

井ノ上たきな
「で、鬼滅の刃や名探偵コナンの登場キャラクターをスーパー戦隊シリーズに登場する悪の組織の構成にあてはめますと、先ずは下級戦闘員。鬼の方は血鬼術を習得する前の若い鬼が該当すると思われますが、黒の組織の方はまだその様な集団は確認できませんでした」

ミカ
「……」

江戸川コナン
「そんな悩ましそうな目で見るな。俺だって心が痛いよ」

井ノ上たきな
「続いては、毎週入れ替わる怪人枠」

竈門炭治郎
「俺達の方は十二鬼月になる前の鬼の事だな?」

井ノ上たきな
「ええ。で、黒の組織の方ですが」

江戸川コナン
「コードネームを与えられていない下位層の構成員……って所か?」

井ノ上たきな
「ええ。黒の組織は石橋を叩き過ぎて壊してしまう程慎重らしいので、ちょっとした事で直ぐに殺されるそうです」

竈門炭治郎
「随分残酷な組織だな……流石にドン引きしたぞ」

ミカ
「あと残っているのは……幹部と首領か?」

竈門炭治郎
「俺達の方は、恐らく十二鬼月と鬼舞辻󠄀無惨の事だな?」

江戸川コナン
「で、黒の組織は……酒やカクテルの名前に由来するコードネームを持ってる奴が幹部だろうな。しかも、俺にAPTX4869を無理矢理飲ませやがったジンやウォッカもコードネーム持ちだから、恐らく黒の組織の幹部なんだろ」

井ノ上たきな
「で、肝心の首領は?」

江戸川コナン
「……」

竈門炭治郎
「……知らないのか?黒の組織の首領の名前?」

江戸川コナン
「……そこが1番悩ましい所でな……烏丸蓮耶が黒の組織のボスにして黒幕……らしいんだが、表向きは半世紀前に99歳で死去した事になってる……」

ミカ
「……事実上、首領に該当するキャラはまだ出ていない事にならんか?」

江戸川コナン
「……その点ばかりは返す言葉がねえよ」

中原ミズキ
「黒の組織と言えば、黒鉄の|魚影(サブマリン)だと、世界中の警察が持つ防犯カメラをつなぐ海洋施設『パシフィック・ブイ』を舞台に灰原哀とジンとの戦いが縦軸なんでしょ?」

江戸川コナン
「はい?全然聞こえなぁい」

井ノ上たきな
「……自分の作品でしょ」

我妻善逸
「確か、黒の組織のNo.2であるラムの側近であるピンガが、劇場版名探偵コナンの名物であるオリジナルキャラクターを担当するんだよな」

江戸川コナン
「はい?全然聞こえなぁい」

井ノ上たきな
「無責任な無視は辞めて頂きたいのですが」

錦木千束
「でさぁー、今回も何かを爆破するのー?」

犯沢真人
「爆破って何だよ!?何が『爆発が春の季語』だよ!」

江戸川コナン
「はい?全然聞こえなぁい」

井ノ上たきな
「これは……ネタバレ対策なんですか?なんですか?」

クルミ
「いつもは眠りの小五郎の推理ショーで締めくくるのが一般的だが、劇場版はコナン自身が犯人と対峙するんだよな?で、今回の黒鉄の|魚影(サブマリン)もそうなのか?」

江戸川コナン
「はい?全然聞こえなぁい」

井ノ上たきな
「コナンさん、悪ふざけがすぎます」

我妻善逸(某小学館社員のマネ)
「1度ならず4度5度と視聴して、黒鉄の|魚影(サブマリン)を知り尽くそう!」

江戸川コナン
「はい?全然聞こえなぁい」

井ノ上たきな
「いい加減にしてください。怒りますよ」

ミカ
「返答に困り過ぎて聞こえないフリをしているな……」

竈門炭治郎
「……健気な……(涙)」

井ノ上たきな
「……ただの現実逃避です。見苦し過ぎます」

クルミ
「必死だな。そんなに工藤新一に戻りたいのか?」

江戸川コナン
「絶対に工藤新一に戻ってやる……絶対に平成が終わる前に名探偵コナンを終わらせてやるぅーーーーー!」

その⑤

ミカ
「遂に黒鉄の|魚影(サブマリン)が公開されたな」

江戸川コナン
「……東宝も馬鹿な事をしやがったぜ……劇場版名探偵コナンなんて100%惨敗する勝負に何度も懲りずに挑みやがって……」

ミカ
「ま……まあ、そんな事言わずに」

井ノ上たきな
「で、黒鉄の|魚影(サブマリン)の目標興行収入は?」

江戸川コナン
「最終日以降も2万円未満をキープ」

我妻善逸
「いやいやいやいや」

錦木千束
「逆に無理無理!」

クルミ
「映画館の入場料がいくらだと思っている?」

江戸川コナン
「いやいやいやいや。黒鉄の|魚影(サブマリン)の目標興行収入を言えばいいんでしょ?と言うか、黒鉄の|魚影(サブマリン)が出来る最善を尽くした結果を早々と白状しただけだよー」

我妻善逸
「無い無い」

錦木千束
「無い無い」

クルミ
「TOHOシネマズ新宿の入場料は、一般が1900円、大学生が1500円、学生や幼児が1000円、高校生以下がauマンデイですら900円だ」

我妻善逸
「つまりだ、公開期間がたったの1日で公開劇場がたったの1ヵ所で、auマンデイを使用した高校生以下が22人未満で、やっと興行収入2万円未満だよ」

クルミ
「一般ばっかだと、たった11人でもう2万円を超えるぞ」

江戸川コナン
「なんだ、興行収入2万円未満キープって意外と物凄く簡単なんだね」

井ノ上たきな
「何で其処からそう言う考えに至れるんですか?」

江戸川コナン
「つまり観客動員数9人未満を公開終了以降も維持し続ければ良いだけの話でしょ?劇場版名探偵コナンなら、その程度(興行収入2万円未満と観客動員数9人未満)のノルマ達成は、いとも簡単に達成できるよ」

我妻善逸
「いやいやいやいや、ジャンプ系映画でも特に酷いと言われた実写版珍遊記ですら、そこまで酷くなかったから―――」

錦木千束
「……言ったな?」

江戸川コナン
「な!?……なんだ?……その……不気味で邪な笑みは?」

錦木千束
「クルミぃ、劇場版名探偵コナンの興行収入最低のタイトルを、今から検索してちょぉーーーだい!」

クルミ
「第1作である『時計じかけの摩天楼』だ」

江戸川コナン
「で、興行収入はいくらだったのぉー?6000円?それとも5000円?」

錦木千束
「……くっくっくっくっ」

江戸川コナン
「な……なんなんだよ?その不気味な笑い声と邪な笑みは?」

クルミ
「興行収入11億円。観客動員数100万人ー♪」

江戸川コナン
「何を言ってる!?劇場版名探偵コナンの興行収入最下位の話をしてるんだぞ!」

我妻善逸
「名探偵コナンの劇場版を始めた頃は、今と違って興行収入100億の世界とは程遠い場所にいたんだね」

錦木千束
「いやぁー、数字はいつも正直だねぇー」

江戸川コナン
「劇場版名探偵コナンの興行収入最下位で11億だと!?何でそんなに―――」

大泉洋
「そうだよ。興行収入10億越えですら凄い事だぜ」

江戸川コナン
「興行収入10億越えが凄い事だと!?それだと、劇場版名探偵コナン全てが凄い事になってしまうだろ!」

井ノ上たきな
「たった1作で100万人以上が動くのであれば、十分凄い事だと思いますが?」

我妻善逸
「でも、これはリピーターのリピート回数も込みだからなぁ、実際は何人動いたのかは不明だよ」

中原ミズキ
「だとしても、十分ドル箱じゃない」

大泉洋
「そうだよ。新解釈・三國志の興行収入は40.3億。これって凄い事なんですよ。スマッシュヒットしてるにも関わらず、なんですか『鬼滅の刃』は! 新解釈・三國志と同時期に公開された無限列車のせいで、新解釈・三國志が全然目立たねぇ目立たねぇ。同じ東宝なんですよ」

我妻善逸
「これが……江戸川コナンがもう直ぐ到達する事になる、興行収入100億の世界の力なのだよ」

大泉洋
「喧しいわ。喧しいわ!何その上から目線!?鼻に付くぅー!」

江戸川コナン
「安心しろ。俺は絶対に興行収入100億の世界になんか絶対に行かねぇから」

井ノ上たきな
「……これらを踏まえて、黒鉄の|魚影(サブマリン)の目標興行収入は?」

我妻善逸(某小学館社員のマネ)
「100億!そして、ONE PIECE FILM REDを抜く!」

江戸川コナン
「公開最終日以降も興行収入2万円未満と観客動員数9人未満をキープ」

大泉洋
「なに小さい事言ってんだコナン?夢は大きく、無限列車編に大差をつけて圧勝!ってくらい言ってみろ?」

江戸川コナン
「ば、馬鹿!そんな事したら、ただでさえ名探偵コナン如きにすら連載打ち切りを言い渡せない程弱ってる小学館が、更に名探偵コナンに連載打ち切りを言い渡せなくなっちまうだろ!」

クルミ
「必死だな。そんなに工藤新一に戻りたいのか?」

江戸川コナン
「絶対に工藤新一に戻ってやる……絶対に平成が終わる前に名探偵コナンを終わらせてやるぅーーーーー!」

その⑥

嘴平伊之助
「おい!俺様の子分がジャンプ系のクセに名探偵コナンの事をあれこれ言ってるらしいな?」

井ノ上たきな
「!?真島!?生きていたの!?と言うか、何なのその恰好!?」

嘴平伊之助
「はあーん!?何いきなり中の人ネタブッ込んでんだ!?ちゃんと目で確かめろよ!」

クルミ
「因みに、真島のCVを担当したのは、松岡禎丞だそうだ」

結城明日奈
「え!?その人はキリトよ!」

我妻善逸
「あー、やめやめ。中の人ネタは、話すとキリが無い」

錦木千束
「それよりー……今年のゴールデンウィークに観る映画はなぁーに♪」

我妻善逸
「そりゃあ、目の前にコナン君がいるんだから、やっぱり黒鉄の|魚影(サブマリン)と言うのが礼儀でしょ?」

嘴平伊之助
「おい!お前はジャンプ系の誇りはねえのかよ!」

江戸川コナン
「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」

中原ミズキ
「おい。アンタは名探偵コナンの登場人物でしょうが」

江戸川コナン
「だってぇ、ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービーの海外興行収入は約908億円(677,959,700ドル)なんだよぉ。アナと雪の女王2を抜く逸材と目されてるんだよぉ。その映画が4月28日に日本で公開されるんだよぉ」

ミカ
「でも良いのか?」

江戸川コナン
「何が?」

ミカ
「そんな化物と公開期間が被ったら、黒鉄の|魚影(サブマリン)の興行収入に響くだろ?いくら君が早く工藤新一に戻りたいとは言え、やはり名探偵コナンの事を忘れ―――」

江戸川コナン
「良いじゃん。『工藤新一の探偵物語』で十分だよ」

嘴平伊之助
「おい!お前はサンデー系の誇りはねえのかよ!」

我妻善逸
「やめとけって。名探偵コナン第1巻を読んでないのかって言われるのがオチだから」

クルミ
「でも、アメリカの大手映画批評サイト『ロッテントマト』で批評家がどう思ったのかを見てみると、好意的なのはわずか58%なのだ。しかも、かなり辛辣な評もあるぞ」

江戸川コナン
「あぁん?ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービーはアナと雪の女王2を抜いて、黒鉄の|魚影(サブマリン)如きが永遠に辿り着けないとこへ行くんだよ!」

クルミ
「だが、The Boston Globe は『これは映画ではない。ファンが期待するものをチェックして入れただけ』とぴしゃり。New York Post も『キノコ王国やジャングル王国など、きっちりディテールを入れて描いてはいるが、魂はない。彼らがやりたいのはもっと物を売ることだけ。これはクリエイティブに見せかけた欲だ』と厳しい。RogerEbert.comがつけた得点は、4点満点の1.5。『予告編レベルの薄っぺらさ。クリエイティブであること、野心的であることを完全に避けている』というのが理由だそうだ」

江戸川コナン
「あぁん?なにその怪獣映画に人間ドラマを求めるかの様な超蛇足?ボケかそいつら」

嘴平伊之助
「おい!こいつ、本当に名探偵コナンの主人公かよ!?」

ミカ
「……どうやら、本気でザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービーが黒鉄の|魚影(サブマリン)を抜く日を楽しみにしているらしい」

嘴平伊之助
「……付き合いきれねぇ」

井ノ上たきな
「しかし、本当に真島に似てるわね。本当は真島の変装じゃないの?」

嘴平伊之助
「何だコラ……俺の顔に文句でもあんのか!?」

井ノ上たきな
「……いえ……人違いでした……女性?」

我妻善逸
「残念でした!男でーす!……顔以外は」

我妻善逸
「そんな事より、黒鉄の|魚影(サブマリン)の心配をしたらどうだい?」

江戸川コナン
「心配しても無駄だよ。だって、どうあがいても興行収入2万未満は確定だもん」

我妻善逸
「……公開初日こそ、興行収入8.5億、観客動員数58万人だけど―――」

江戸川コナン
「ちょっと待て!それ絶対黒鉄の|魚影(サブマリン)以外だろ!?」

我妻善逸
「関係者はハロウィンの花嫁の163%だって言うけど、油断していると、さっき言ったスーパーマリオや聖闘士星矢に抜かれて―――」

江戸川コナン
「おいマリオ!貴様はアナ雪2を抜くんじゃなかったのか!?黒鉄の|魚影(サブマリン)の興行収入を2万未満にするんじゃなかったのか!?黒鉄の|魚影(サブマリン)の観客動員数を9人未満にするんじゃなかったのかぁーーーーー!」

クルミ
「シリーズ初の興収100億円を狙える好スタートを切ったって事か?もしかして」

江戸川コナン
「違う!そんなんじゃ―――」

我妻善逸
「まだ気が早いよ。今時のアニメ映画は、興行収入10億が通過点だから」

大泉洋
「……それだけ売れれば十分だろ!」

江戸川コナン
「劇場版名探偵コナンにとっては、興行収入10億すら高嶺の花だ!」

クルミ
「だったら良かったのに……そうすれば、小学館は名探偵コナンを容赦無く連載打ち切りにしていたのに?」

我妻善逸
「まあ、真面目な話、ハロウィンの花嫁の163%の勢いを何時まで維持出来るか……そこに黒鉄の|魚影(サブマリン)の命運とその後の呼び名が懸かってるな」

中原ミズキ
「で、本当に黒鉄の|魚影(サブマリン)の興行収入が100億を越えたら、アンタらはどうすんの?」

我妻善逸
「ウエルカム!ようこそ興行収入100億の世界へ!……へぶしぃ!?」

クルミ
「久々にキック力増強シューズの方で蹴られたな」

江戸川コナン
「笑い事じゃない!」

錦木千束
「なんならパーティーもしてやるぞ!」

江戸川コナン
「くっ!何でこいつには俺の蹴りが当たらない!?」

井ノ上たきな
「真面目な話、興収100億円を突破すれば、大ヒット御礼舞台あいさつの開催も予想されている様です―――」

江戸川コナン
「って事は、黒鉄の|魚影(サブマリン)の大ヒット御礼舞台あいさつは永遠に無しって事だね?」

クルミ
「必死だな。そんなに工藤新一に戻りたいのか?」

江戸川コナン
「絶対に工藤新一に戻ってやる……絶対に平成が終わる前に名探偵コナンを終わらせてやるぅーーーーー!」

その⑦

江戸川コナン
「我妻の馬鹿はどぉーこだぁー。あの馬鹿はぁー」

竈門炭治郎
「違うんだ!待ってくれ!」

江戸川コナン
「何が『名探偵コナンのメインヒロインはどれですか?』だぁ……そんなの毛利蘭1択に決まってるだろ!」

竈門炭治郎
「そのアンケートを書いたのは俺だ!善逸じゃない!」

江戸川コナン
「何を言っているぅ……あんな馬鹿な事を考えるのは、我妻善逸しかいない!」

竈門炭治郎
「だから違うって!アレはある連中を誘き寄せる為の罠なんだって!とにかく、これを視てくれ!」

クルミ
「ああっ!?ボクのタブレットが!」

江戸川コナン
「これのどこがあのアン……なんだこれはぁ……」

竈門炭治郎
「俺がこの前発見したネット記事。『【朗報】コナン映画「ヒロインを蘭じゃなくて灰原にします」→過去最高の大ヒット』だそうだ」

心無いにわかファン①
「これで分かったよね?角なんていらない」

心無いにわかファン②
「コナン元に戻らない説出てるし」

心無いにわかファン③
「強いから守られる必要ないです。性格は面白味に欠けます。角生えてます。これじゃ、ね…」

心無いにわかファン④
「青山剛昌の頑なな幼馴染信仰は何やねん?角との恋愛なんか誰も求めてないやろ」

心無いにわかファン⑤
「蘭をヒロインやと思ってるの作者だけ説」

江戸川コナン
「だと……」

江戸川コナン(スーパーサイヤ人)
「ふざけるな!工藤新一が毛利蘭の許に帰り着くのが名探偵コナンの真のハッピーエンドなんだよぉーーーーー!」

クルミ
「何で急に金髪になって髪が逆立ってるんだよ?設定が滅茶苦茶だな?」

竈門炭治郎
「だからアンケートと言う罠を仕掛けたんだ!そいつらを誘き寄せる為に!それに、黒鉄の|魚影(サブマリン)を観た人全員がそう言う考えじゃないし!ほら!」

真の名探偵コナンファン①
「今までの展開的にガチで灰原ルートにしたら荒れるやろ。蘭の人気が低くても流石にそれは待ってた蘭が可哀想過ぎる」

真の名探偵コナンファン②
「緋色の総選挙で赤井、安室、灰原、蘭、キッドの順やぞ。蘭ねーちゃんが不人気とかコナンエアプすぎる」

真の名探偵コナンファン③
「こういうしょうもない意見が出ること見越してああいう脚本にしてあるのにね。汲み取れないアホはいるもんやな」

江戸川コナン
「心の友よぉーーーーー!」

クルミ
「あ、戻った」

井ノ上たきな
「ですが、毛利蘭は主人公に護って貰わなくては死んでしまうタイプのヒロインではない事だけは確かな筈です。寧ろ、リコリスに欲しいくらいです」

錦木千束
「たきなぁ、そんな昭和の様な古い事言ってちゃダメダメぇ。ヒロインは守られるのが仕事なのはもう古い!私を視たまえ!私の様に強くて頼もしいヒロインだっているんですよー♪」

井ノ上たきな
「千束、人工心臓の件であれだけの騒ぎを起こした貴女が言う台詞ではありません」

錦木千束
「えー。アレはもう終わった事じゃぁーん。ノーカンノーカーン」

我妻善逸
「おいコナン!ヤバい事になって来たぞ!」

江戸川コナン
「何!?もうあの屑共を捕まえたのか!?」

我妻善逸
「……誰?黒の組織?」

竈門炭治郎
「話すと長いんだ」

我妻善逸
「どう言う事?……って!そんな事言ってる場合じゃない!」

江戸川コナン
「蘭をボロクソに言った糞共の捜索より大事な事って何だ!?」

我妻善逸
「……誰の事?黒の組織?……じゃなくて!黒鉄の|魚影(サブマリン)の興行収入の増加速度がかなり危険な状況に有るって言ってんの!?」

江戸川コナン
「なーんだ、そんな事か」

我妻善逸
「『なーんだ』じゃないよ!俺がさっき言った台詞、絶対に『そう言う事はもっと早く言え!』って殴られながら言われる台詞なのに!」

江戸川コナン
「はいはい。話続けて」

我妻善逸
「緊張感の欠片も無い態度だな。まあいいや。これが黒鉄の|魚影(サブマリン)の興行収入の経過だ。公開3日間で31億4638万7340円。だが、公開10日間で58億6665万4490円」

江戸川コナン
「何!?既に58億だと!?このままだと、蘭をボロクソに言った糞共が更につけあがるじゃねぇか!」

我妻善逸
「いや、だからピンチの意味が違うって。いいか、つまり、先々週の興行収入が31億なのに対し、先週の興行収入は27億!既に黒鉄の|魚影(サブマリン)の興行収入の増加速度の失速が始まってるんだよ!」

江戸川コナン
「何を言ってる!?このままだと、蘭をボロクソに言った糞共が更に増長しちまうんだぞ!」

我妻善逸
「何を暢気な!黒鉄の|魚影(サブマリン)はこの先、ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー、聖闘士星矢 The Beginning、TOKYO MER〜走る緊急救命室〜などと戦わなくちゃいけないのに、その前にもう失速は不味いでしょ!?」

江戸川コナン
「もしも黒鉄の|魚影(サブマリン)の興行収入が100億を越えたら、マリオや喜多見幸太を憎しみで|呪殺(ころす)

我妻善逸
「何で?と言うか、コナン君はさっきから何言ってるの?」

竈門炭治郎
「俺が『【朗報】コナン映画「ヒロインを蘭じゃなくて灰原にします」→過去最高の大ヒット』て言うネット記事を見せちゃったからなんだ」

我妻善逸
「いーーーや、そんなの見てる場合じゃない!それに、黒鉄の|魚影(サブマリン)を見たありがたい人達の中に灰原哀の声優である林原めぐみの代表作を調べた奴らがいてな、その中でリナ=インバースに辿り着いた奴がスレイヤーズ読破に夢中になっちゃって、黒鉄の|魚影(サブマリン)のリピート視聴を怠るってヘンテコ現象が発生し始めてるんだよ!」

江戸川コナン
「良いじゃん。そんなにわかファンなんかいなくなっても」

我妻善逸
「じゃなくて!黒鉄の|魚影(サブマリン)のスタッフ達は『呪術廻戦0の興行収入の増加速度に似ている』とか言って現実逃避しているけど、実際は黒鉄の|魚影(サブマリン)の興行収入100億の世界到達は超赤信号なんだよぉー!」

江戸川コナン
「何!?興行収入の増加速度が呪術廻戦0と一緒だと!?肝心の呪術廻戦0の興行収入の最終結果は!?」

クルミ
「最終興行収入は137.5億円。動員数980万人だ」

江戸川コナン(スーパーサイヤ人3)
「くそおぉーーーーー!らぁーーーーーんーーーーー!」

我妻善逸(汚い高音)
「あーーーーー!?何でコナン君がスーパーサイヤ人3に変身してるのぉーーーーー!?」

竈門炭治郎
「ごめん。あらゆる意味で本当にごめん」

クルミ
「必死だな。そんなに工藤新一に戻りたいのか?」

江戸川コナン
「絶対に工藤新一に戻ってやる……絶対に平成が終わる前に名探偵コナンを終わらせてやるぅーーーーー!」

竈門炭治郎
「と言う訳で、pixiv版(https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=19773239)で『名探偵コナンのメインヒロインは誰ですか?』と言うアンケートを行っておりますので、もし興味がおありの方はどしどし投票をお願いします」

その⑧

クルミ
「今日は、先週の興行収入ランキングトップ3を読み上げるぞ」

江戸川コナン
「それは良いが……何で俺が椅子に縛り付けられてるんだよ?」

井ノ上たきな
「それは、貴方が直ぐに暴れるからでしょ」

錦木千束
「つまり、落ち着いて聴けって事よ」

我妻善逸
「それに、先週の……と言う事は、今年のゴールデンウィーク用映画の頂点を決める!と言っても過言ではない!」

江戸川コナン
「と言う事は、名探偵コナンは全くの無関係って事じゃん。じゃあ、この縄を解いてよ」

我妻善逸
「関係無い?それはどうかな?」

江戸川コナン
「何だその言い方は……今年のゴールデンウィーク用映画のトップ3を発表するだけだろ?」

クルミ
「それじゃあ言うぞ。先ずは第1位……ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー!」

マリオ(スーパーマリオくん)
「よっしゃぁーーーーー!」

江戸川コナン
「やっぱり名探偵コナンは無関係じゃん」

我妻善逸
「これは流石に仕方ないよ。なにせ、海外の興行収入を足したら1500億になっちゃうから」

ルイージ(スーパーマリオくん)
「(我ながら)すげぇ」

井ノ上たきな
「正に鎧袖一触ですね」

錦木千束
「完全に出来レースレベルだよ」

中原ミズキ
「これは勝てないわ」

江戸川コナン
「よし関係無い。じゃあ縄解いてー」

我妻善逸
「諦めるな」

江戸川コナン
「は?」

クルミ
「続いて、第2位は……劇場版名探偵コナン―――」

江戸川コナン
「ぅをぉーーーーー!?」

井ノ上たきな
「やっぱり。縛っておいて正解でした」

江戸川コナン
「ごめん。聞いてなかった。もう1回言って」

錦木千束
「知らないフリした!」

クルミ
「第2位は……劇場版名探偵コナン―――」

江戸川コナン
「ぅをぉーーーーー!?」

我妻善逸
「待ってたよコナン君、おめでとう……ようこそ興行収入100億の世界へ!」

江戸川コナン
「くそぉー!認めない!認めないぞぉー!名探偵コナンは早々に連載打ち切りになっても構わない三下愚作漫画なんだぞぉーーーーー!」

井ノ上たきな
「そんなに……劇場版名探偵コナンの興行収入が100億を越えるのがそんなに嫌なんですか?」

江戸川コナン
「ただでさえ、早々に連載打ち切りになっても構わない三下愚作漫画である名探偵コナンの連載打ち切りすら出来ない程小学館が弱っていると言うのに!それに、今回は小学館が名探偵コナンと言う三下愚作漫画を躊躇無く連載打ち切りに出来る程回復するか否かだけの問題じゃない!」

竈門炭治郎
「やはり……『【朗報】コナン映画「ヒロインを蘭じゃなくて灰原にします」→過去最高の大ヒット』が余程響いた様だな?」

江戸川コナン
「真実はいつも1つ!名探偵コナンのメインヒロインは毛利蘭と決まっている。その真実が忘失の彼方に追いやられるか否かも懸かってたんだぞ!ふざけるな!」

クルミ
「因みに……第3位はTOKYO MER〜走る緊急救命室〜でした」

クルミ
「それに引き換え……聖闘士星矢 The Beginningは調子が悪そうだな?」

我妻善逸
「……うん。トップ3どころかベストテンにすら姿が無い」

江戸川コナン
「聖闘士星矢 The Beginningをまだ1回も観てないくせに黒鉄の|魚影(サブマリン)に浮気したダブスタクソ屑野郎全員をを憎しみで|呪殺(ころす)

我妻善逸
「実際に何人いるんだ?黒鉄の|魚影(サブマリン)は観たけど聖闘士星矢 The Beginningは観てない人」

中原ミズキ
「ライバルが減って良かった♪……にはならないのね?」

江戸川コナン
「黒鉄の|魚影(サブマリン)などと言う超つまらん駄作を観てる暇が有ったら、聖闘士星矢 The Beginningを最低3回は視ろぉ。|呪殺(ころす)ぞぉ」

井ノ上たきな
「名探偵コナンの主人公ですよね?」

錦木千束
「ま、とにかく、ネットでの聖闘士星矢 The Beginningの評価は『大コケ』『大爆死』などと言われ放題だよ」

江戸川コナン
「それは貴様の目玉が腐っているからだろうがアァーーーーー!」

クルミ
「だが、多くの人が実写化に期待していない状態になっているのは事実らしい」

我妻善逸
「実写化如きが聖闘士星矢のイメージを壊すのが我慢ならなかった……と言う事?」

江戸川コナン
「名探偵コナンが名探偵物のイメージを壊し過ぎまくってる事には一切ツッコまないくせにか?|呪殺(ころす)ぞぉ」

井ノ上たきな
「名探偵コナンの主人公ですよね?」

クルミ
「当たればデカいが炎上もありうる。それが人気原作の映画化が諸刃の剣と呼ばれる所以だな」

江戸川コナン
「原作愛なんぞ知るかぁ。面白いものを作れば、改変しようがしまいが、原作ファンもちゃんとついてくんだよ。つまり……聖闘士星矢 The Beginningをまだ1回も観てないくせに黒鉄の|魚影(サブマリン)に浮気したダブスタクソ屑野郎全員の目玉が腐っているからだろうがアァーーーーー!聖闘士星矢 The Beginningのどこがアァーーーーー!黒鉄の|魚影(サブマリン)より劣ってるんだアァーーーーー!」

クルミ
「必死だな。そんなに工藤新一に戻りたいのか?」

江戸川コナン
「絶対に工藤新一に戻ってやる……絶対に平成が終わる前に名探偵コナンを終わらせてやるぅーーーーー!」

その⑨

我妻善逸
「100回以上の失敗は♪ダーウィンさんも感涙の♪ユニークな進化の礎♪、おう!?」

江戸川コナン
「そこで何をしている?善逸?」

我妻善逸
「歌を歌っただけじゃないか。それだけで何で腹パンな訳?」

江戸川コナン
「何故かその歌に悪意を感じるんだよ……何故かな」

井ノ上たきな
「それは、スピッツが歌う『美しい鰭』ですが、それが何か?」

江戸川コナン
「……待て、その歌は確か!」

我妻善逸
「黒鉄の|魚影(サブマリン)の主題、おう!?……また腹パン」

江戸川コナン
「また……あの悪名高き黒鉄の|魚影(サブマリン)関連かよ」

錦木千束
「悪名はひどいなぁ。シリーズ初の100億越え―――」

江戸川コナン
「いっ……てえぇー!お盆を殴っちゃったよ。何でこの赤い服の人には当たらないのかなぁ?」

井ノ上たきな
「ふふふ。千束に当てるのは、大変ですよ」

中原ミズキ
「そんな事より、その黒鉄の|魚影(サブマリン)が、スピッツの美しい鰭に合わせてのダイジェスト動画をYouTubeに流してるらしいわよ?」

江戸川コナン
「!?」

我妻善逸
「そうそう。『記録的な大ヒットを続ける本作とスピッツが手がけた美しい鰭がコラボした、<主題歌スペシャルムービー>が解禁!!』だったけか?でも、それはそれで怖いんだよね」

錦木千束
「ん?どう言う意味?」

我妻善逸
「なんかさ……この動画だけ見ていれば、黒鉄の|魚影(サブマリン)の詳細が解るから映画館に往かなくても……って考えにならないかが心配だなぁ」

中原ミズキ
「逆に小出しにされて混乱するから映画館で確認……」

パリリリリンピシャー(SEED発動音)

江戸川コナン(SEEDを持つ者+超サイヤ人ゴッドSS)
「……」

我妻善逸(汚い高音)
「あーーーーー!?何でコナン君が超サイヤ人ゴッドSSに変身してるのぉーーーーー!?しかも種割れまでしてるぅーーーーー!」

ミカ
「いらっしゃいませ」

プロスペラ・マーキュリー
「さっき、2人のリコリスが江戸川コナンの様な青い発光体を追っていたけど?」

中原ミズキ
「あー、アレはですね―――」

我妻善逸
「あんたにだけは教えたくないなぁ……機動戦士ガンダム水星の魔女の二大黒幕の片割れさん」

プロスペラ・マーキュリー
「まあひどい。私はただ、可愛い娘達の為に色々と頑張ってる母親なだけなのに」

我妻善逸
「アッハハッ、ミオリネちゃんの気持ち解るなぁー」

中原ミズキ
「ちょっと待って。水星の魔女って、名探偵コナンどころか映画にすら触れてないんだけど」

我妻善逸
「まあそうなんだけど、鬼滅の刃の登場人物的にも水星の魔女に言いたい事が有ってね」

プロスペラ・マーキュリー
「あら?何かしら?」

我妻善逸
「アニメ版鬼滅の刃製作スタッフが、水星の魔女第17話を観て怒ってたよぉ。『あのクソ5号のせいで竈門炭治郎の評判が落ちた』ってさ」

強化人士5号
「……僕の事?」

ロウジ・チャンテ
「と言うか引かれてましたしね」

セセリア・ドート
「気持ち悪がってましたしねぇ」

強化人士5号
「ひどい事言うね」

我妻善逸
「4号はまだ、ちゃんと決闘の儀式をちゃんと済ませてからMS戦でグエルを返り討ちにしたのに、それに引き換え、5号はそう言うの端折ってMSにも乗らず、スタンガンを突き刺そうとしてグエルに簡単に躱されて無理矢理強制的にうつ伏せをやらされたじゃないか」

セセリア・ドート
「うわぁ……はっずぅ」

プロスペラ・マーキュリー
「こういう人には私の娘達を任せられないわね」

我妻善逸
「お前は『娘達』を使うなプロスペラ!」

強化人士5号
「ひどい事言うね」

我妻善逸
「そのせいで、卑怯の『卑』の部分を使って……卑の呼吸ってぬかす奴が現れる程だからね」

嘴平伊之助
「卑の呼吸(笑)……ぷぷ!」

ノレア・デュノク
「その様な事を言われるくらいなら、ガンダムに乗ってさっさと死んだらどうですか?」

強化人士5号
「最悪だねこの企画。鬱陶しいよ」

プロスペラ・マーキュリー
「あら?その程度の渾名はまだましな方よ」

強化人士5号
「どこが?」

プロスペラ・マーキュリー
「ペイル社の共同CEOなんか『タケモトピアノ』よ」

中原ミズキ
「タケモトピアノ(笑)……ぷぷ!」

セセリア・ドート
「センスあるわそいつ」

江戸川コナン
「卑劣なのは聖闘士星矢 The Beginningをまだ1回も観てないくせに黒鉄の|魚影(サブマリン)に浮気したダブスタクソ屑野郎全員の方だぁーーーーー!」

我妻善逸
「あ。戻ってたんだ?」

井ノ上たきな
「そうでもしないと、彼がスピッツを皆殺しにするかもしれないので」

クルミ
「必死だな。そんなに工藤新一に戻りたいのか?」

江戸川コナン
「絶対に工藤新一に戻ってやる……絶対に平成が終わる前に名探偵コナンを終わらせてやるぅーーーーー!」

その⑩

江戸川コナン
「何で貴様がここにいる?我妻善逸はどうした?」

強化人士5号
「彼なら、今日は来ないよ」

江戸川コナン
「……そうか」

錦木千束
「おや?案外冷たいじゃない」

江戸川コナン
「アイツがいると、『劇場版名探偵コナンは何時興行収入100億を越えるの?』って訊いて来るからな。劇場版名探偵コナン100億越えは、絶対に避けなければならない禁忌。絶対に超えちゃいけない一線なんだよ」

錦木千束
「本当に素直じゃないね。素直に黒鉄の|魚影(サブマリン)の興行収入が100億を超えた事を―――」

江戸川コナン
「ちゃんと話を聴いてたか?名探偵コナン第1巻を読み直せ」

強化人士5号
「素直じゃないなぁ」

ノレア・デュノク
「あ、その我妻善逸とか言うアーシアンからの伝言を預かってました」

江戸川コナン
「何!?」

ノレア・デュノク
「ワイルド・スピード ファイヤーブーストには気をつけろ。アレからは黒鉄の|魚影(サブマリン)が興行収入100億の世界に到達するのを阻もうとする邪な音が聞こえる……だそうです」

江戸川コナン
「善逸の奴、やはり黒鉄の|魚影(サブマリン)の興行収入が100億を超えた事を喜んでいやがるな?」

強化人士5号
「さっきから言ってる事があべこべだね君は」

錦木千束
「とは言え、既に117億な訳だし。そんなに気にする事じゃ―――」

井ノ上たきな
「ですが、我妻善逸の見立てもそんなに間違っているとは言えませんよ」

ミカ
「どう言う事だ?」

ノレア・デュノク
「先週の興行収入ランキングで、先ほど言ったワイルド・スピード ファイヤーブーストが1位となっています」

江戸川コナン
「!?」

井ノ上たきな
「既に落ち始めたとは言え、ワイルド・スピード ファイヤーブーストはあのザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービーを抜いた事になります。黒鉄の|魚影(サブマリン)ですら出来なかった偉業をですよ」

江戸川コナン
「な……なんて……事だ……」

強化人士5号
「おやおや、やはりワイルド・スピード ファイヤーブーストのせいで3位に堕ちた事を根に持って―――」

江戸川コナン
「何でワイルド・スピード ファイヤーブーストがもっと早くに来日しなかったんだよぉーーーーー!」

強化人士5号
「はぁ?そっち!?」

江戸川コナン
「つまり……ワイルド・スピード ファイヤーブーストがもっと早くに日本で公開されていれば、黒鉄の|魚影(サブマリン)の興行収入が100億を超えると言う最悪の事態を回避出来たかもしれないって事だろ!?そうなんだろ!?」

ノレア・デュノク
「……言ってる意味が解りません」

江戸川コナン
「最近、名探偵コナン第1巻を読んでいない事を白状するかの様な台詞を平気で吐く輩が、また増えたよなぁ……俺は悲しいよ……」

錦木千束
「あ、ファイヤーブーストと言えばね」

江戸川コナン
「わざと来日を遅らせた裏切り洋画が何だって?」

中原ミズキ
「寧ろ幸運でしょ?それとも、ファイヤーブーストと同時期でも黒鉄の|魚影(サブマリン)の興行収入が100億を超える事が出来たって言うの?」

江戸川コナン
「逆だよ。ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービーとワイルド・スピード ファイヤーブーストの二段構えで阻んでいれば、黒鉄の|魚影(サブマリン)の興行収入が100億を超えると言う最悪の事態を防ぐ事が出来たかもしれないんだよ」

ノレア・デュノク
「……言ってる意味が解りません」

強化人士5号
「ほんとキミ、素直じゃないね」

錦木千束
「それより、私が言いたい事を言っても良いの?」

ミカ
「そうだったな。なんだ?」

錦木千束
「なかやまきんに君がファイヤーブーストの宣伝してたよ」

井ノ上たきな
「知ってます。ワイルド・スピード ファイヤーブーストのポスターに、なかやまきんに君バージョンがありましたから」

クルミ
「ちょっと古い話だと、仮面ライダーゼロワンの腹筋崩壊太郎役で出てたな」

江戸川コナン
「おせえよ筋肉達磨」

強化人士5号
「ん?何だって?」

江戸川コナン
「今頃ワイルド・スピード ファイヤーブーストを宣伝してもおせえんだよ……あんな合成写真の様なくそポスター作ってる暇が有ったら、もっと早くにワイルド・スピード ファイヤーブーストを公開しろよぉーーーーー!そうすれば……黒鉄の|魚影(サブマリン)の興行収入が100億を超えると言う最悪の事態を防げたのにいぃーーーーー!」

ノレア・デュノク
「……言ってる意味が解りません」

クルミ
「必死だな。そんなに工藤新一に戻りたいのか?」

江戸川コナン
「絶対に工藤新一に戻ってやる……絶対に平成が終わる前に名探偵コナンを終わらせてやるぅーーーーー!」

その⑪

我妻善逸
「聖闘士星矢 The Beginning……あれから音沙汰が無いねー……」

江戸川コナン
「黒鉄の|魚影(サブマリン)などと言う超つまらん駄作を観てる暇が有ったら、聖闘士星矢 The Beginningを最低3回は視ろよなぁー……」

我妻善逸
「このままじゃ、聖闘士星矢 The Beginningの興行収入は2億にも届かないって見立てをする奴までいるって言うじゃん……」

江戸川コナン
「……本当は、そんな聖闘士星矢 The Beginningの足元にも及ばない駄作映画にすら遠く及ばない屑作映画の筈だったんだよなぁー……黒鉄の|魚影(サブマリン)……」

我妻善逸
「それは流石に過小評価だろ……あーあ、劇場版名探偵コナンは興行収入10億を通過点にしたっていうのにねぇ……」

江戸川コナン
「通過点……本当なら……10億の壁にはね返されたかった……今回の黒鉄の|魚影(サブマリン)なんか特に……」

我妻善逸
「いい加減……『【朗報】コナン映画「ヒロインを蘭じゃなくて灰原にします」→過去最高の大ヒット』の事なんか忘れて、素直に興行収入120億越えを素直に喜ぼうよ……」

江戸川コナン(汚い高音)
「な!?何!?黒鉄の|魚影(サブマリン)が120億越えだと!?……あーーーーー!ワイルド・スピード ファイヤーブーストと岸辺露伴 ルーヴルへ行くがゴールデンウィークに公開されていればぁーーーーー!」

我妻善逸
「な!?何!?岸辺露伴が黒鉄の|魚影(サブマリン)を抜いたと言うのか!?すずめの戸締りが5月27日に止まってくれたと言うのに!これじゃあ、黒鉄の|魚影(サブマリン)はすずめの戸締りに届かないじゃん!」

江戸川コナン
「それで良いんだよ!新海誠の圧勝……もとい!完全勝利で!」

強化人士4号
「エラン・ケレス役の花江夏樹です」

強化人士5号
「エラン・ケレス役の花江夏樹です」

エラン・ケレス
「エラン・ケレス役の花江夏樹です」

竈門炭治郎
「エラン・ケレス役の花江夏樹です……ってやらすな!」

錦木千束
「あははははは!あはははははー!」

ミカ
「すまんな炭治郎くん、うちの連中が余計な事をし過ぎて」

竈門炭治郎
「あ、気にしないで下さい。俺は長男ですし、鬼殺隊隊士ですので、この程度でへこたれてる訳にもいかないので」

井ノ上たきな
「それより、我妻から岸辺露伴の調査を依頼されているんだけど」

強化人士5号
「あー、ジョジョの奇妙な冒険に出て来る人ね」

竈門炭治郎
「知っているのか?」

クルミ
「そう言えば、岸辺露伴は動かないが映画化されるって話を聞いた事が有ったな」

井ノ上たきな
「と言う事は……黒鉄の|魚影(サブマリン)は岸辺露伴に抜かれたのですか?」

中原ミズキ
「どうやらそうらしいね。となると……」

エラン・ケレス
「1位がザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー、2位がワイルド・スピード ファイヤーブースト、3位が岸辺露伴 ルーヴルへ行く、4位が黒鉄の|魚影(サブマリン)……だったかな?」

クルミ
「お見事」

中原ミズキ
「でも、ジョジョの奇妙な冒険のスピンオフを任される程の人なんでしょ?その……」

井ノ上たきな
「岸辺露伴」

中原ミズキ
「そう。その岸辺露伴。ちょっとタイプかも」

錦木千束
「まーた始まった」

井ノ上たきな
「ただ、岸辺露伴のヘブンズ・ドアーって、実写化すると結構気持ち悪いんですね」

強化人士5号
「顔を本の様な状態にされて個人情報をダダ漏れにされるんだからね。僕は遠慮するよ」

江戸川コナン
「ちょっと待て」

錦木千束
「お、コナン君」

江戸川コナン
「黒鉄の|魚影(サブマリン)が4位になったって言うな」

強化人士5号
「じゃあ、何て言えば良いんだい?」

江戸川コナン
「黒鉄の|魚影(サブマリン)は、トップ3に遠く及ばなかった!と言いなさい」

井ノ上たきな
「……その言い方の方が岸辺露伴 ルーヴルへ行くに敗けてるぽいのですけど」

クルミ
「必死だな。そんなに工藤新一に戻りたいのか?」

江戸川コナン
「絶対に工藤新一に戻ってやる……絶対に平成が終わる前に名探偵コナンを終わらせてやるぅーーーーー!」

その⑫

江戸川コナン
「名探偵コナンの早期打ち切りを阻んだ邪悪な怪物だーれだ」

我妻善逸
「いきなり何言ってるの?」

ミカ
「何時まで経っても工藤新一に戻らない自分自身への怒りが、大分拗れてきたな?」

中原ミズキ
「と言うか、コナン君が言っている怪物って誰よ?」

我妻善逸
「それは、2023年6月2日に公開された映画『怪物』の事じゃないですかね?」

中原ミズキ
「その怪物とか言う映画に登場する怪物って何者よ?」

我妻善逸
「人類の本性」

中原ミズキ
「何それ?」

ミカ
「映画『怪物』のあらすじはな、大きな湖のある郊外の町が舞台でな、ある日起こった子供同士の喧嘩が発端だったんだが、その関係者達の主張や証言がどれも食い違う事が切っ掛けでどんどん大事になっていくそうだ」

我妻善逸
「んで、ある嵐の朝、子供達は忽然と姿を消す……って話だとよ」

中原ミズキ
「……何?……この映画……」

ミカ
「怪物を指す英語の『モンスター』は『警告』を意味するラテン語が語源だと言うしな。正直な、『大人になった』が悪口扱いされる日が来るんじゃないかと冷や冷やする」

我妻善逸
「人々が自分の信じたい情報だけ信じ、都合の悪い情報は排除しがちな傾向を助長するのが、ネットの普及だろうね」

中原ミズキ
「怖い物観たさで観る映画って感じなのね?」

江戸川コナン
「映画『怪物』の公開を今年のゴールデンウィーク終了後にした邪悪な怪物だーれだ」

ミカ
「……拗れてるなぁ」

我妻善逸
「それはカンヌ国際映画祭のせいだろう。怪物は脚本賞とクィア・パルム賞を取って弾みをつけたからな……ん?」

中原ミズキ
「どうしたの?」

我妻善逸
「ちょっと待て!黒鉄の|魚影(サブマリン)は怪物にも抜かれたのか!?」

江戸川コナン
「映画『怪物』の公開を今年のゴールデンウィーク終了後にした邪悪な怪物だーれだ」

我妻善逸(汚い高音)
「答えろぉー!怪物が東宝系だから良かったもののおぉー!」

リンク
「ガノンだ!」

キング・ク・ルール
「俺様だ!」

我妻善逸
「何々!?何の騒ぎ!?」

竈門炭治郎
「すまんな。ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービーが物凄く売れちゃったから、更に任天堂系ゲームの映画が製作されたら誰がラスボスを務めるんだろうって話になったら……こうなった」

リンク
「ガノンだ!」

キング・ク・ルール
「俺様だ!」

錦木千束
「盛り上がってますねぇ」

キング・ク・ルール
「大体、ゼルダの伝説は長過ぎるんだよ!」

リンク
「何ぃ」

キング・ク・ルール
「最新作のティアーズオブザキングダムなんか、エンディングを観終わるまで何時間かかったと思ってるんだ!あんな長いのが150分に収まると本気で思っているのか!?」

リンク
「な!……なら……3部作にすれば良いじゃん!スターウォーズだって3部作だったし!」

キング・ク・ルール
「そんな事言って良いのか?前編がコケたら、中編と後編が大変な事になるぞ?聖闘士星矢 The Beginningみたいにな」

リンク
「何うぉをぉ!」

江戸川コナン
「聖闘士星矢 The Beginningは黒鉄の|魚影(サブマリン)に圧倒的大差をつけて完全勝利し、黒鉄の|魚影(サブマリン)を底辺まで墜とす」

キング・ク・ルール
「何だこいつ?」

リンク
「そう言うお前だって、大した知名度無いじゃねぇか!?」

キング・ク・ルール
「うっ!」

リンク
「大乱闘スマッシュブラザーズSPECIALをプレイした事が無い奴から見たら、お前なんか『お前は誰た?』なんだよ!」

キング・ク・ルール
「貴様ぁ……俺様の気にしてる事を言ったなぁ!?」

リンク
「それに比べたら、ゼルダの伝説は既にたくさん作られてるから、忘れたくても忘れられませーん♪」

江戸川コナン
「ただ長々と連載を続ければ良いって訳じゃねぇよ。その証拠に、名探偵コナンと言う短編傑作から長編超愚作へと致命的退化した愚か過ぎる漫画が存在するしな」

リンク
「今のは……ちょっと怖い……」

ミカ
「……何時まで経っても工藤新一に戻ろうとしない江戸川コナンへの怒りが、なんか大変な方に向かい始めている様だな?」

江戸川コナン
「それに、CD-i版ゼルダの伝説の事を忘れてるだろ?」

リンク
「ちょっと!それは言わない約束―――」

クルミ
「何を言うかと思えば、捕らぬ狸のとはよく言ったモノだな(笑)」

リンク
「なんだと!」

キング・ク・ルール
「なんだと!」

リンク
「んん!……そんな事より、例の5号機って人はどこなんだ?なんとか星の魔なんとかの奴」

キング・ク・ルール
「機動戦士ガンダム水星の魔女だ。本当は覚える気が無いだろ?」

錦木千束
「たったそれだけの情報だけでよく解ったねぇ。偉い偉い!」

竈門炭治郎
「強化人士5号の事かい?それなら、ノレアの墓を造るからしばらく欠席するって言ってたよ」

リンク
「ノレアの墓?何で?」

竈門炭治郎
「……」

キング・ク・ルール
「……怒ってる?」

井ノ上たきな
「何故でしょうか……リコリス衣装を着た方が良い気がしてきました……」

竈門炭治郎(玉壺のマネ)
「それは貴様の目玉が腐っているからだろうがアァーーーーー!水星の魔女第20話のどこを観てたんだお前!?もう1度、水星の魔女第20話を観直してこい!」

リンク
「何何何!?何でそこまで怒ってるのぉー!?」

我妻善逸(汚い高音)
「怖っ!……ご、ご、ご、5号、怖っ!」

その⑬

江戸川コナン
「ところでお前、黒鉄の|魚影(サブマリン)の敵になりそうな映画がどうとか言ってるのに、劇場版セーラームーンの話はいっさいしないな?」

我妻善逸
「ムーンの話は勘弁して欲しいんだ……」

江戸川コナン
「ムーンじゃなくてセーラームーンだ。と言うか、何故ムーンの話を避けてる?」

我妻善逸
「ごめん……鬼って基本夜行性だから、必然的に月の下での死闘になっちゃうんだ。それに、鬼滅の刃の登場キャラクターが月の話をすると、どうしても黒死牟の話になっちゃうんだ……」

江戸川コナン
「こくしぼう?」

我妻善逸
「なんて言うかね……彼も鬼滅の刃の登場キャラクターで月の呼吸の使い手……なんだけどねぇ……」

江戸川コナン
「何だ?そいつに関するいい思い出が無さそうだな?」

黒死牟
「ん?」

我妻善逸
「一言で言えば……裏切り者なんだよアイツ。弟の継国縁壱に倣って鬼殺隊に入隊したまでは良かったんだけど、結局最後まで弟には勝てず、しかも痣者だから25歳位で死ぬって事になって、その結果が柱から上弦の壱に降格した、炭治郎や脹相が言っていた『長男力』はどこ行ってしまったんだ!って言いたくなる奴なんだ」

井ノ上たきな
「正直言って、言ってる意味が解りません」

我妻善逸
「確かに、我ながら説明が端折ったと思うよ。なら、自分が登場する作品に例えてみてよ。例えば、リコリスが楠木を裏切って真島の最側近になるとか」

井ノ上たきな
「何ですって!?」

我妻善逸
「警察官が警察官を辞めて黒の組織の最高幹部に転職するとか」

江戸川コナン
「おい!」

我妻善逸
「そんな感じなのを想像してみたら、俺がさっき言った説明の意味が解ってくれると思う?」

黒死牟
(嫌な予感!)

江戸川コナン
「何だこいつ!?とんでもない裏切り者じゃねぇか!」

黒死牟
「ちょっ待っ」

井ノ上たきな
「このような救いようが無い悪党がいると思うと、『いのちだいじに』って方針を破りたくなりますね?」

黒死牟
「ちょ!痛い!心が」

我妻善逸(汚い高音)
「お前が余計な前例を作るから、あのクズがじいちゃんを切腹に追い込んじゃったじゃないかぁー!」

黒死牟
「いい加減にしろよぉおお!俺だって縁壱みたいに強くなりたいんだよおおぉおお!なのに縁壱がどんどん遠い人になっちゃって!お前らも神の寵愛を受けた奴の実兄をやってみろよおおぉおお!北斗の拳のジャギの気持ちが解―――」

江戸川コナン
「ぷっ」

黒死牟(汚い高音)
「笑うなぁーーーーー!貴様ら全員月に代わってお仕置きだああぁああ!月の呼吸!伍ノ型―――」


「お労しや……」

黒死牟
「ん?」


「お労しや……」

井ノ上たきな
「何?……今の声は……」


「お労しや……」

江戸川コナン
「今度は何だ?」


「お労しや……」

我妻善逸
「何だ?……この異様な存在感と強者感」

継国縁壱〔85歳〕
「お労しや兄上」

黒死牟(マルタン・アップモントのマネ)
「うわっ!ぶっ!ほひぃ~!」

我妻善逸
「あのクズがこの目の前の裏切り者の末路を観たら、じいちゃんも切腹せずに済んだのかな?」

錦木千束
「お待たせー!千束が来ましたー!」

我妻善逸
「お邪魔してまーす」

錦木千束
「よぉ善逸ー!……そう言えば、さっきものすごいスピードで追いかけっこしてた人達がいたけど、アレは何だったんだろうね?」

我妻善逸(ギャグマンガ日和風)
「裏切り者の末路ぉー」

錦木千束
「……なんかキナ臭い言葉が来たね?」

井ノ上たきな
「実際に腹ただしいですよ。裏切り者と言うのは」

我妻善逸
「ま、まあ、そう言う暗い話は終わりにして、これとこれとこれを2つずつお願い」

井ノ上たきな
「かしこまりました」

江戸川コナン
「そんなに飲み食いするのかぁ?太るぞ?」

我妻善逸
「前祝だよ。黒鉄の|魚影(サブマリン)の興行収入はもう直ぐ130億を超える」

江戸川コナン
「何だと!?」

我妻善逸
「先週はリトルマーメイドやWBCダイジェストとかにしてやられて6位に後退しちゃったけど、まあ、あの様子なら、130億越えは大丈夫でしょ?」

江戸川コナン
「大丈夫じゃねぇ!と言うか!その上位5作品の中で、今年のゴールデンウィーク用の映画は何作品ある!?」

我妻善逸
「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービーだけだけど」

江戸川コナン(EVA初号機のマネ)
「ぐおおぉぉーーーーー!」

我妻善逸
「何だぁ!?」

江戸川コナン(汚い高音)
「全日本人の義務であり責務であり義理であり存在理由である……劇場版名探偵コナン興行収入10万以上と言う絶対に超えてはいけない一線を、どいつもこいつも声やがってぇーーーーー!」

我妻善逸
「ちょっと待って!『黒鉄の|魚影(サブマリン)の興行収入100億越え』と『アメリカ軍が旧日本軍の絶対国防圏を超える』を同列にしないで!」

江戸川コナン(汚い高音)
「劇場版名探偵コナンを観た非地球民全員、月に代わってお仕置きだぁーーーーー!ムーン・コズミックパワー・メイクアーーーーーップ!」

我妻善逸
「いやだから!其処はせめて太陽って言ってぇー!」

クルミ
「必死だな。そんなに工藤新一に戻りたいのか?」

江戸川コナン
「絶対に工藤新一に戻ってやる……絶対に平成が終わる前に名探偵コナンを終わらせてやるぅーーーーー!」

その⑭

呪術廻戦、連載打ち切り。

僕のヒーローアカデミア、連載打ち切り。

らいか・デイズ、連載打ち切り!

100万ドルの|五稜星(みちしるべ)、150億突破!

名探偵コナン、連載継続!

江戸川コナンの心は限界を迎えていた……

我妻善逸
「はあぁー……憂鬱だ……」

竈門炭治郎
「今からコナン君に会いに行くだけなのに?」

我妻善逸
「だってさぁ、アニメスタッフが余計な事したせいで、柱稽古編の終盤のあの糞手紙の内容を思い出しちゃってさぁ……『100万ドルの|五稜星(みちしるべ)』の興行収入が150億円台に到達した事をちゃんと祝ってやれてないんだよ!」

嘴平伊之助
「何言ってんだ?素はと言えば、あの裏切り者が悪いんじゃねぇか」

我妻善逸
「だあぁーーーーー!獪岳の事はもう言うな!あーーーーー!また柱稽古編の終盤のあの糞手紙の内容を思い出しちゃった!……今から『100万ドルの|五稜星(みちしるべ)』が興行収入100億の世界に到達した事を真面目に祝わなかった事を謝罪に往かなきゃいけないのに……」

竈門炭治郎
「まあまあ。とりあえず落ち着いて―――」


「『100万ドルの|五稜星(みちしるべ)』の興行収入が150億円台に到達した事、コナン君はむしろ恨んで憎んでると思うよ?」

嘴平伊之助
「誰だテメェは!?」

我妻善逸
「待って伊之助!……あれは……確か……」

錦木千束
「いらっしゃいませぇー♪」

竈門炭治郎
「コナン君来てますか?」

我妻善逸
「ちょっとおま!?」

井ノ上たきな
「あー……江戸川さんならぁ……」

クルミ
「あそこで寝てるよ」

我妻善逸
「寝てる?何で?」

クルミ
「奴の手に握られている物を観て視な」

竈門炭治郎
「と言うか……両面宿儺がいるんですけど」

両面宿儺
「悪いな、呪術廻戦が遂に連載打ち切りになっちまってよぉー、暇で暇で」

江戸川コナン
「……」

我妻善逸
「これって……らいか・デイズの最終巻じゃぁーないですか!」

江戸川コナン
「……違う……」

クルミ
「まだ言うか?もう認めろよ。らいか・デイズの連載は既に打ち切られたんだよ」

江戸川コナン
「違う!らいか・デイズが名探偵コナンより先に連載打ち切りになる事は、どうあがいたって不可能なんだよ!」

両面宿儺
「小学校生活21年間、ありがとう!ついに小学校卒業をひかえたらいかちゃん達―――」

江戸川コナン
「違う!らいか・デイズが名探偵コナンより先に連載打ち切りになる事は、どうあがいたって不可能なんだよ!」

嘴平伊之助
「……楽しんでないか?この2人」

井ノ上たきな
「あのぉ、その声辞めて貰えませんか?紛らわしいので」

嘴平伊之助
「どこが紛らわしいんだよ!?ちゃんと山の王の頭を被ってるだろ!」

井ノ上たきな
「問題なのは、姿じゃなくて声なのです」

錦木千束
「つまり、中の人ネタって訳よ」

嘴平伊之助
「その程度で惑わされるな!それでも戦いに身を置く者か!?」

我妻善逸
「あのぉ……そんな事より―――」

江戸川コナン
「ん?何だ?まさか、お前もらいか・デイズが名探偵コナンより先に連載打ち切りになったなんて見当違いな事を言う心算じゃないよな?」

我妻善逸
「いいえ。俺はただ……謝……しゃ……謝罪をしに来ただけなんです!」

江戸川コナン
「謝罪?」

我妻善逸
「柱稽古編でいろいろありまして……『100万ドルの|五稜星(みちしるべ)』の興行収入が150億円台に到達した事をちゃんと祝ってやれなかった事を、ここで謹んで謝罪させて―――」

江戸川コナン
「100万ドルの|五稜星(みちしるべ)の事は言うなぁーーーーー!」

我妻善逸
「やっぱり怒ってるぅーーーーー!ぐえ!」

江戸川コナン
「ただでさえ名探偵コナンに連載打ち切りを言い渡すと言う赤子でもいとも簡単に楽々と出来る行為すら出来ない程小学館が弱ってるって時に、100万ドルの|五稜星(みちしるべ)が更に―――」

両面宿儺
「お前、遠回しに自慢してないか?」

江戸川コナン
「してなぁーい!むしろ迷惑だ!あんな駄作はさっさと連載打ち切りにすべしって、名探偵コナン第1巻に書かれてるんだよ!」

両面宿儺
「つまり、もう小学生生活に飽きたから、さっさと工藤新一に戻りたいと?そう言う訳だな?」


「言ったろ?コナン君は100万ドルの|五稜星(みちしるべ)を恨んでるって」

我妻善逸
「いや……でも、柱稽古編のせいで『100万ドルの|五稜星(みちしるべ)』の興行収入が150億円台に到達した事をちゃんと祝ってやれなかった事は、嘘偽りの無い事実なんで」

江戸川コナン
「祝うな!むしろ100万ドルの|五稜星(みちしるべ)がこの世から消えろ」

江戸川コナン
「そこの君達、何故名探偵コナンがらいか・デイズよりだいぶ先に連載打ち切りになるのかを、ちゃんとした理由を含めて―――」

クルミ
「いやだから、らいか・デイズは既に連載打ち切りになったの。認めろよ」

江戸川コナン
「ちゃんと最後まで聞け。まず1つ目は、らいか・デイズはサザエさんやちびまる子ちゃんと同じ日常系であり、それ故にサザエさん時空に陥っている」

クルミ
「2024年1月号まではな。でも、2024年9月号を最後にらいか・デイズの連載は終了したんだよ」

江戸川コナン
「ならば君達、テレビアニメ版サザエさんやちびまる子ちゃん、それにクレヨンしんちゃんの最終話を視聴した事はあるか?」

クルミ
「そりゃあ……確かに無いけどさぁ、名探偵コナンの最終回も読んだ事はねぇし、らいか・デイズの最終話なら読んだ事があるよ」

江戸川コナン
「らいか・デイズの最終話?そんなものはこの世に存在しない」

クルミ
「だったら、さっきお前に魅せたらいか・デイズ最終巻は何だ?」

両面宿儺
「と言うか、この店には『まんがホーム2024年9月号』はねぇのかよ?」

江戸川コナン
「2つ目は―――」

両面宿儺
「おい!」

江戸川コナン
「名探偵コナンは、最近のプリキュアやスーパー戦隊同様、ラスボスを倒して悪の組織を崩壊させた途端に終焉を迎える運命にある」

両面宿儺
「何時来るのかなぁー?名探偵コナンのラスボスぅー」

クルミ
「言われてるぞお前。自ら墓穴を掘ったぞ?」

江戸川コナン
「最近のプリキュアやスーパー戦隊が何故1年周期で代替わりするのか?解るか?」

竈門炭治郎
「それは、1年くらいで悪の組織を討伐するからだろ?」

江戸川コナン
「そう!つまり、サザエさん時空に陥りやすい日常系とは違い、名探偵コナンの様な目標や倒すべきラスボスを抱えている漫画は早々を終焉を迎える運命にあるんだ」

両面宿儺
「何時来るのかなぁー?名探偵コナンのラスボスぅー」

我妻善逸
「もうやめてあげて!」

江戸川コナン
「そして、3つ目は週刊誌か月刊誌かの差だ」

クルミ
「もうよせ。お前が何と言おうが―――」

江戸川コナン
「つまり、週刊誌がエピソードを使い潰す速度と月刊誌がエピソードを使い潰す速度、それが段違いだと言う事だ」

両面宿儺
「遠回しに自慢してないか?連載30周年」

江戸川コナン
「この3つを踏まえると導き出される答えは」

両面宿儺
「聞けよ」

江戸川コナン
「名探偵コナンはらいか・デイズよりだいぶ先に連載打ち切りになる運命だと言う事だ!」

クルミ
「だから、この……って……あれ?」


「そうそう!こんな事があったんだよなぁ。懐かしいなぁ」

クルミ
「それは、さっきコナンの奴に渡した筈のらいか・デイズ最終巻。それが何故ここに?」

我妻善逸
「……やはりそうだったか……春菜来華」

井ノ上たきな
「え?それって、らいか・デイズの」

我妻善逸
「そう。その主人公」

江戸川コナン
「そんなお前が、何故!?」

春菜来華
「そうそう。私達って、こういう終わり方をしたんだよねぇ」

江戸川コナン
「はーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!?……う……うーん……」

我妻善逸
「うわ!?コナン君が気絶した!?」

錦木千束
「誰か医者を呼んで来て!医者あぁーーーーー!」

平成が終わる前に~♪ネオ!

平成が終わる前に~♪ネオ!

1994年(平成6年)1月 週刊少年サンデーにとある漫画の連載が始まった。 その漫画の名は『名探偵コナン』。 この物語は、江戸川コナンと言う天才小学生が様々な難事件を解決すると言う、まるで推理小説の様な漫画であった。 それから時は流れ…… 29年後の2023年(令和5年)4月14日 名探偵コナンの主人公であった江戸川コナンは、今、何処?

  • 小説
  • 短編
  • コメディ
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2023-03-17

Derivative work
二次創作物であり、原作に関わる一切の権利は原作権利者が所有します。

Derivative work
  1. その①
  2. その②
  3. その③
  4. その④
  5. その⑤
  6. その⑥
  7. その⑦
  8. その⑧
  9. その⑨
  10. その⑩
  11. その⑪
  12. その⑫
  13. その⑬
  14. その⑭