Darlin' Darlin' Baby (Sweet Tender, Love)
La vie est un sommeil,l’amour en est le rêve,et vous aurez vécu,si vous avez aimé.
人生は眠りで、愛は夢を見ること。もし誰かを愛したのなら人は生きたことになるのだ。
Alfred Louis Charles de Musset-Patha
(11 December 1810 – 2 May 1857)
夜が明けたばかりの街は、不気味さを覚える程静かだった。
チームWとチームCによる対決公演の千秋楽を無事終えたばかりの黒曜とモクレンが、場末のビジネスホテルに転がり込んだのは、其の様な時刻である。
風呂とアルコール、どっちが良い?。
ビジネスホテルの一階のコンビニで購入をして来た幾つかの缶酎ハイ、氷、そしてお摘みを冷蔵庫へと詰め込み乍ら、黒曜がベッド脇に腰掛けたモクレンに質問すると、モクレンはゆったり且つ大きく背伸びをし乍ら、ひと言、風呂、と答えたので、なら一緒に入るとするか、労いの言葉と乾杯は其の後のお楽しみだ、と言いつゝ、空っぽになったばかりのビニール袋を持った右手を使い、冷蔵庫の扉をパタンと閉め、テーブルの上にビニール袋を置いた。
其れと同時にベッド脇に腰掛けていたモクレンもむくりと立ち上がり、ん、と言い乍ら自身の右手を差し出し、バスルーム迄エスコートをしろ、と言う素振りを見せたので、黒曜は黙ってモクレンの左手を握ると、まるで映画祭に於いて男優と女優が手を繋ぎ、会場に敷かれたレッドカーペットを闊歩するが如く、部屋の照明を頼りにバスルームへとモクレンをエスコートし、ゆっくりとモクレンの服を脱がせたのち、自身も「産まれた」時の格好になった。
黒曜がカランのレバーを右手でゆっくりと動かし、丁度良い温度のお湯が真新しい雰囲気のシャワーヘッドからじゃばじゃばと出始めるや否や、バスルームに白い湯気が立ち込み始めた。
来いよ。
そう言って黒曜は『サウンド・オブ・ミュージック』にて、ゲオルク・フォン・トラップ大佐がトラップ家の家庭教師であるマリア・アウグスタと共に南獨逸〈ドイツ〉の民族舞踊である「レントラー」を優雅に踊る場面よろしく、モクレンを自身の方へとソフトな手付きで引き寄せると、モクレンの髪を丁寧に濡らしたのち、頃合いを見計らってシャンプーで洗髪をし始めた。
モクレンは黒曜が自身の髪に触れる間、眼に泡が入らぬ様、ジッと眼を瞑っていたのであるが、洗髪作業が落ち着いたと同時に、何か歌えよ、と黒曜に促した。
黒曜はほんの数秒だけ思案の顔を眼の前の鏡の前で浮かべたのち、覚えたばかりの曲で恐縮だが、と言い乍ら、子守唄でも聴かせるかの様に優しい歌聲で、ジュリー・ロンドンの
『戀の気分で』を歌い始めた。
戀の気持ちだ
あなたが近くにいるだけで
あなたが近くにいると妙な気分で
戀をしたい気持ちになる
悪くなかったぞ。
眼を瞑っていたモクレンが、黒曜から手渡された薄色のフェイスタオルで一旦顔に纏わりついた水滴を拭き取って、黒曜の歌をそう評すると、悪くなかった、か、と呟き乍ら、モクレンが使い終わったばかりのフェイスタオルを受け取るや否や、バスルームの扉をガチャリと開け、使用済みのタオル類などを入れる鶯色のボックスに其れをバサリと放り込んで扉を閉め、今度はモクレンのカラダを洗う為、しっとりと濡らしたばかりの紺色のボディタオルにボディソープの泡をブシュブシュとつけ、ボディソープから漂う淡い香りがお互いの鼻腔を軽く擽る中、黒曜はモクレンの綺麗な背中を洗い始めた。
そして水滴がポタリと垂れる鏡越しにモクレンの美しい瞳を覗き込み乍ら、なあ、デュエットしようぜ、と呟いた。
慾張りなオトコだ。
モクレンはそう言い乍ら、ポール・ウィリアムズの『愛は夢の中に』を口ずさんだ。
あの虹の向こうに行けないときも
私のちっぽけな夢が叶わないときも
世界がどんな狂気をもたらそうとも
受け入れる
だけどあなたがいなきゃ
一日だってもたないの
其の歌聲は愛を歌うに相応しく、惚れ惚れする程、実に柔らかな歌聲で、黒曜は其の歌聲を今此の瞬間、独占出来る悦びを噛み締め乍ら、自身の歌聲を重ねた。
歌を歌い終えると、モクレンの身体を洗い終え、シャワーヘッドを元の位置へと戻した黒曜は、賞賛の意味も込めて、そっとモクレンの頬に、くちゅり、と唇を一つ落とした。
擽ったい。
ハードなスケジュールをこなし、何時になく引き締まった印象の黒曜の肉体へ、まるでクレオパトラが玉座にでも寄り掛かる様に、ゆったりと其の身を寄せたモクレンがそう述べると、モクレンのカラダ全体から漂い、且つ匂って来る、実に艶かしい香りとカラダの感触を楽しみ乍ら黒曜は、ははっ、そりゃ、悪かった、と言って、未就学児一人平気で包み込んでしまえそうな大きさの桑の実色のバスタオルで、モクレンのカラダに纏わりついた水滴を綺麗に拭き取った。
其れから湯気だらけのバスルームを出て、モクレンに服を着せたのち、自身は上半身裸のまゝ、椅子に座って「いただいた」モクレンの髪を玄色のドライヤーで乾かした。
其れからモクレンと交際を始めてから数日後の日曜日、知り合いの美容師から「此れを使うが良いよ、戀する坊や』と勧められて購入した漆黒色の櫛でモクレンの髪を丁寧な手付きで溶かし乍ら、スティーヴィー・ワンダーの『ユー・アンド・アイ』を歌った。
言っていい?
君が僕に感じているのは愛だって
言っていい?
君は僕のそばに居てくれるって
僕を見守るため
僕の人生が終わるまで
ほうら、終わったぞ
月白色のカーテンの隙間から、暖かな初春の朝の光が差し込む中、黒曜が眼を瞑っていた
モクレンにそう聲を掛けると、モクレンはひと言、ありがとう、と呟いた。
そして首をグルグルと回し乍ら、呑もう、腹が減った、と櫛を鞄の中に収納していた黒曜に向かって言った。
黒曜が黒柿色の眼鏡のレンズ越しに、ベッド脇のデジタル時計の文字盤へと視線をひょいと向けると、時刻は午前七時になろうとしており、そりゃ腹が減るわいな、とこゝろの中で呟き乍ら、冷蔵庫の扉の前へとやって来るなり、扉をガチャリと開け、先ずは缶酎ハイとお摘みをテーブルに並べ、モクレンが手を煩わせ無い様、慣れた手付きでお摘みの袋を全部開けた。
其の後、茅色の戸棚の中からグラスとアイスペールを取り出し、朝の光が銀色に鈍く光るアイスペールをキラキラと照らす中、二人きりの部屋にガラゴロと言う独特の音を響かせ乍ら、氷を放り込んだ。
サッパリして実に良い気分だ。
此れで対決に勝っときゃ、尚良かったんだろうが。
モクレンのグラスに葡萄味の酎ハイをトプトプと注ぎ込み乍ら、黒曜が言った。
勝つ者があれば、必ず敗ける者がある。
其れが世の常と言うモノだろう、先生。
黒曜の手によって氷が三、四個放り込まれた透明なグラスが、みるみる葡萄色に染まっていく様子をアンニュイな表情を浮かべ乍ら見つめていたモクレンは、明らかに黒曜の事を蔑む様な口調で言った。
敗けた勝ったと言えば、チョコの数でも私に敗けたんだっけか。
ふっ、つくづく敗けが良く似合うオトコだ。
来年はせめて引き分けに持ち込みてぇが、さて、如何勝負が転がるやら。
子供染みた事を。
まぁ、そんな事をボヤく人間とこうして一つ屋根の下に居る私も、シッダールタからすれば、十二分に子供なのだろうが。
黒曜が右手で差し出したグラスを左手で受け取ったモクレンは、ついつい神経を尖らせがちな対決公演の際のちょっとした気晴らしと称し、芋虫が青々とした葉を進むが如く読み進めたヘルマン・カール・ヘッセの『シッダールタ』の事を思い浮べ乍らそう言い、それじゃ、乾杯、と黒曜が左手に握り締めたグラスに自身のグラスをコツン、とぶつけた。
昼は如何する?。
黒曜のスマートフォンから、本田俊之の『オールナイト・ランデブー』の甘美なメロディが流れる中、最後の一本となった缶酎ハイの蓋を開け乍ら黒曜がそう言うと、黒曜の鞄の中から取り出した朱色の手鏡に顔を映し、爪楊枝で歯に挟まった汚れを取り除いていたモクレンは、中華にしよう、ガッツリ食べたいから、と呟いて、右手に握っていた爪楊枝をポキリと折り、口の周りを拭いた際に使用をしたティッシュペーパーと共に煉瓦色の塵箱の中へとポンと放り込んだ。
中華か。
じゃあ、駅前の中華で良いか?。
美味いモノが喰えれば何処でも。
へいへい。
黒曜はそう返事をしたのち、グラスに注いだ檸檬味の缶酎ハイをグイと呑み干し、スパムおにぎりにガブリと齧り付いた。
軈て宴が終わりを告げると、黒曜は一人で片付けを済ませたのち、誰も居ない舞台よろしく部屋の照明を真っ暗にした状態でモクレンの服をスルスルと脱がし始め、モクレンの首筋から肩口にかけて口付けを落とした。
なんだ、プチ・ギャマン〈私の小さなやんちゃさん:仏〉。
両手を使って黒曜の眼鏡を外し乍ら、モクレンが言った。
海へと漕ぎ出したいんだが良いか、マ・ビャンエメ〈最愛の人:仏〉。
なら、手を離すなよ、何があっても。
あゝ、分かってる。
モクレンは黒曜の眼鏡をベッド脇にそっと置くと、黒曜の首に腕を回した状態でベッドに寝転がり、何時も「している」接吻〈キス〉
以上に深く黒曜の唇に口付けた為、互いの耳には、ぐちゃぐちゃ、ぶちゅぶちゅと言う淫らな雰囲気を纏ったリップ音が否が応でも響き渡った。
そのうち黒曜の手はモクレンの胸へと移動し始め、口付けを交わし乍ら、ぷっくり膨らんだ二つの「果実」を指先で転がしたり、摘んだり、擦ったりした為、モクレンのぷるんと潤んだ唇からは、他のキャスト達には勿論の事、モクレンの事を慕わん勢いで店に足繁く通う嬢ちゃん達には、絶対に聴かせる事の出来ない、否、聴かせてはならぬ、と黒曜は独り勝手に想っている可愛らしい聲が唾液と共に溢れ落ちた。
暫くの間、ピアノの鍵盤に触れるが如く、ソフトな手付きでモクレンの胸を「弄んだ」黒曜は、態とらしさが含まれたいやらしい目線を、季節はずれの紅葉の様に火照ったモクレンの「御尊顔」へと向け乍ら、果実をぱくりと口に含んで、時間をかけてじゅるり、ずるり、と味を堪能し、同時に甘い蜜でも垂らしたかの様にトロリと濡れたモクレンの「マ・シャット」を、気持ちいいか、痛みは感じないか、と囁き乍ら、時に優しく、時に「ほんの少しだけ」激しく、左手の中指でぐちゅぐちゅと掻き回し、すっかり解れて来たのを確認すると、独特過ぎる香りを嗜み乍ら、べちゃべちゃと舐め回した。
聲を聴く度に、自身の「ソレ」が硬く隆起していくのを感じ乍ら。
もう…っ…イキそ…うっ…。
指先でモクレンの「好きな所」に触れ、刺激を与えていると、モクレンが言った。
我慢してくれるな、マ・プランセス〈お姫様:仏〉。
モクレンは、う、ん、と返事をしたのち、カラダをビクビクっとさせ、其れからほんの数秒間だけ、トロリとした表情を浮かべた。
喉、渇いただろ。
黒曜が言った。
あゝ。
ほれ、水だ。
快楽で頭がゆらゆらしている中、黒曜が蓋を開けてくれた瓶に入ったミネラルウォーターを口に含んで喉を潤したモクレンは、滑らか且つ真紅のサテンの手袋を身に付けた指先で黒曜のソレに触れ始めた。
さあ、お仕置きの御時間ですよ、モン・プランス〈王子様:仏〉。
「ソレ」を上下に動かす度に、「ソレ」が熱を帯び、先端から生臭い匂いの汁を溢していく中、普段の態度からは考えられない程、黒曜は情けない聲をモクレンに聴かせていた。
さっきは随分可愛がってくれたな、コレは其の行為に対する私からの「ちょっとした」御返しだよ。
モクレンは黒曜の耳元でそう囁くと、黒猫が戯れる様に、黒曜の左の耳たぶをべちゃべちゃと舐め回し、そして口付けた。
はぅ…っ…んぅ…ぅ…ん。
我慢なんかしていないで、もっと淫らになったら如何だ?。
そうすれば尻に敷いてやっても良いぞ、今よりももっと。
そう囁いたモクレンは、半ば乱暴気味にぐにゃぐにゃと片方の手で黒曜の乳首を捏ねくり回し乍ら、「ソレ」を口に咥えた。
「ソレ」の御味はしょっぱさと苦さが入り混じっており、異様な迄に獣染みた香りがモクレンの鼻腔を擽った。
黒曜は時折ワナワナと足を震わせ乍ら快楽の波を浴びていたが、そうこうしているうちに本当に頭の中が真っ白になるのでは、と思う程、モクレンに深く咥えられた時には、堪らず、モクレンが言う所の「実に情けない」聲を部屋の中に響かせた状態で、びゅるり、と白く濁った慾望を吐き出した。
落語家さんには
愛想が尽きた
稽古帰りの
間抜けヅラ、か
酷い粘つきを取り除こうと、洗面台から流れる冷たい水で漱〈うがい〉をしたのち、口の周りの水滴を亜麻色のフェイスタオルでひらりはらりと拭い乍ら古き良き時代の都々逸を黒曜に「ご披露」すると、黒曜は息を整え乍ら、ははっ、上手い事言いやがる、とベッドに転がった状態で苦笑いを浮かべて、今一度モクレンのカラダを抱き寄せ、数度の口付けを交わし、アルコールだのと一緒にコンビニで購入をした避妊具を装着した。
挿れていいか?。
黒曜が言った。
あゝ、いいさ。
其れから二人は、箱の中の避妊具が半分になる迄、快楽の海へと深く深く沈み、時間にして二、三時間の睡眠時間を摂ったのち、今度はシャワーでなく、湯船に浸かって身体を癒し身綺麗にしてから、駅前の中華料理屋に足を運んだ。
暖簾を潜って入った店内には「ソレっぽい」音楽が流れており、窓際の席に座って箸を並べていると、ベタな色彩の中華服を其の身に纏ったアルバイトらしい女性がお盆に水を載せてやって来た。
なんになさいます。
海鮮炒飯、青椒肉絲、麻婆茄子、酢豚、小籠包、餃子、春巻、焼売、中華蕎麦、海老のチリソース、肉団子、肉饅、豚バラ肉と小松菜の中華炒め、卵とツナの中華あんかけ、春雨サラダ。
此れ、全部二人前で。
モクレンがメニュー表をパラパラと捲り乍ら言った。
御飲み物とデザートは?。
麦酒と杏仁豆腐。
畏まりました。
豪勢なメニューだこって。
女性店員が厨房の方へと姿を消したのち、口に咥えた紫煙に燐寸で火を点け乍ら、黒曜が言った。
アレだけ喰えば腹も減るさ。
へへ、違いねぇ。
黒曜は態とらしく意地悪な笑みをニヤッと浮かべると、錻力〈ブリキ〉で出来た銀色の灰皿を自身の方へと引き寄せ、燐寸の燃え殻をポンと放り込んだ。
そして煙をプカプカと吹かし乍ら、そういや食べてなかったな、二人っきりでチョコ、と呟いた。
買うか。
駅ビルのお菓子屋に行きゃ、売れ残りがあるだろうから。
暖かな風を運ぶシーリングファンの風にゆらゆらと揺れる紫色の煙越しに黒曜の顔を見つめ乍ら、モクレンがそう言うと、偶にゃ、ホワイトチョコでも喰うか、とモクレンに提案をした。
モクレンはグラス片手に、悪くはないな、と黒曜の提案を肯定する様な呟きをすると、ゴクリ、と喉を鳴らし乍ら渇きを潤した。
箱にリボンはいるかい。
黒曜が言った。
あゝ、あった方がいいな、どんな色でもリボンがあると無しじゃ、雰囲気も変わるから。
そんな風な会話を交わしていると、料理が次から次へとテーブルに運ばれて来て、二人の間に香ばしい香りが漂う中、いただきますの言葉を交わしてから一方は淡々と、一方はガツガツと料理を食べ始め、空っぽの腹を満たす事に成功をし、黒曜が支払いを済ませたのち、手を繋いだ状態で駅ビルの中へと入って行った。
駅ビルの中は週末と言う事もあり、彼等二人が思った以上に様々な年齢層の戀人達或いは夫婦達で賑わっていた。
其の中を文字通り縫う様にして地下のお菓子売り場に辿り着くと、御目当てのホワイトデー・チョコを売っているお菓子屋を直ぐに見つけて、栗皮色の二つの箱に其々唐紅色と本紫色ののリボンを売り場の女性店員にトッピングして貰った。
照れ臭かったな、ちょっとだけ。
部屋に戻って袋の中から箱を取り出し、紫煙を口に咥えた状態で巻き付いたリボンをしゅるりと紐解くなり、黒曜が言った。
あゝ、売り場の女性店員の視線がな。
ありゃ多分ウチに来た事があるぞ。
そりゃ浮き足立つのも無理はないか。
御礼を言わなきゃな。
そうだな。
今度会う機会があったら、の話だが。
黒曜は左手の指先でホワイトチョコをモクレンの口の中にひょいと運ぶと、モクレンの口の中には、ビターチョコとは又違った甘い香りが漂った。
珈琲はいかが?。
自身もチョコを口に含んだ状態で、戸棚の中のティーセットをテーブルの上にそっと取り出し乍ら黒曜が言った。
うん。
砂糖を入れてくれ、チョコの味に合わせて。
分かった。
水を注いだばかりの電気ポットのコンセントを差し、沸かす為のボタンを押すと、ゴボゴボと言う音が響き始めた。
其れと同時に黒曜のスマートフォンのスピーカーからは、スティーブ・カーンの『ダーリン・ダーリン・ベイビー』のメロウなサウンドが流れ出した。
今は兎に角、甘い雰囲気に浸っていたい。
柄にも無く、二人はそんな気分だった。
〈終〉
Darlin' Darlin' Baby (Sweet Tender, Love)