朝起きたらペットが美少女になっていたんだが
[ 400字小説 / 07 ]
どうしてこうなった。
「おい、ちょっと待て「待たない」
間髪入れずそう言ったポチが俺の上に乗っかって来る。ってか、ポチは真っ白な毛並みの子犬だったはずなのに、朝起きたら絶世の美女の姿になっていた。
「あーたん、わたしとするの、いや?」
舌っ足らずのその言い方は、聞き覚えがある。一週間前に別れたばかりの俺の恋人の口調だ。
ちなみにあーたんとは俺のことね。そう言えば家でする時は、ポチの前でする時もあった。と言うかあれだ。R指定なあれで申し訳ない。
どうやら愛の注ぎ方を間違ってしまったらしく、ペットらしからぬ言動で迫り来るポチ。甘えたような口調から首を傾げるあざとポーズまで元カノのそれで、俺は思わずポチから顔を背けた。
その顔で「子作りしよ?」だなんて言わないで欲しい。それってまんま元カノの口癖じゃん。
ってか、ポチってオスのはずなのに、なんでおっぱいついてんだ?
朝起きたらペットが美少女になっていたんだが
2022/12/14
こちらは利用中の各種SNSや上限400字のショートショート投稿サイト『ショートショートガーデン』にも投稿しています。