自選短歌 2023年2月
見つめると見つめ返してイグアナが話しだすのをしばらく待った
他人ではなくなりたいな生真面目な顔であなたに声をかけつつ
晴れた日の銃殺刑を待つようにわたしの影が壁に突っ立つ
無音だが肉の重みを思わせる歩みで猫が横切っていく
飛べそうな気はするけれどくるくるとひどい嵐の夜の風見鶏
(わたくしを忘れものとは呼ばないで落としものですきっとそうです)
くちびるがいかにもラヴと言いそうだわたしのラブでふさいでしまえ
自選短歌 2023年2月
見つめると見つめ返してイグアナが話しだすのをしばらく待った
他人ではなくなりたいな生真面目な顔であなたに声をかけつつ
晴れた日の銃殺刑を待つようにわたしの影が壁に突っ立つ
無音だが肉の重みを思わせる歩みで猫が横切っていく
飛べそうな気はするけれどくるくるとひどい嵐の夜の風見鶏
(わたくしを忘れものとは呼ばないで落としものですきっとそうです)
くちびるがいかにもラヴと言いそうだわたしのラブでふさいでしまえ
自選短歌 2023年2月