青空
赤子が泣くように、それぞれが、泣き歩く。
産声にかき消されて、それぞれが、それをただ見てる。
雲は非情にも流れゆき、時には何も残さない。
愛おしい、青さの名のものとに、それぞれ、体をつむぎあえ。
ただ、日を浴び、眉をひそめ。
空を切って、鼻血を垂らして。
叫ぶ声が、枯れ果てて、息を吸おうと目指すのは。
どれにも、当たらず、正直であろうとする。
悲しみの向こう岸が、悲しみに染まる時。
誰もそれを見てられない。
手を差し出しては、ありがとう。
男と女は結ばれずにも、結ばれて。
在り処を探せば、上を見るしか。
天を恐れずただ愛として、人と人の間、空を見て。
青空