危険なエッセイ
短くてすいません。下らなくてすみません。バカバカしくてすみません。あきれさせてすみません。すまなくてすみません。
名言
ある人が、こんなことを言った。
「人生とは、たちの悪いレンタルビデオ店で借りた、タイトルの書いてないDVDみたいなものだ」
「どうしてだね?」
「いざプレイヤーに挿入して、再生ボタンを押すまでは、どんな内容かわからない。とびっきり下らない内容だとわかっても、途中で交換はしてもらえない。我慢して最後まで見るしかないのさ」
時代性
「一か八かやってみる」
よりも、
「 0 か 1 かやってみる」
と言う方が、デジタル時代にはふさわしいんじゃないか?
個人的な懺悔
「子供は宝くじに似ている」と友人が言った。
「どうしてだね?」
「子供は可愛い。微笑みは僕たちを癒してくれる。宝くじと同じさ。抽選日を待ちながら頬がゆるむ。いくら当たってるんだろう。百万円か、1千万円か」
「しかし子供は…」
「子供? 30年もたてば、あの可愛らしさはどこへやら、ただのオッサンかオバサンさ。宝くじと同じだよ。抽選日を過ぎればただの紙切れだ」
「だが当たりもあるぜ」
「君はこれまでいくら当たった? 百円かい? 二百円かい?」
「いやそれは…」
「だから子供と宝くじは似ているのさ。どちらも外れと確定するまでは愛しい。それを過ぎたなら…。いや失敬、もちろんこれは僕自身のことを言っているのだがね」
ビローですみません
あるアメリカ人に質問したことがある。
「日本に来て、一番印象的だったことは何だい?」
すると彼は説明してくれた。
飛行機に乗って日本の空港へやってきて、すぐに地下鉄に乗り換えた。
混雑ともガラガラとも言えず、中途半端に乗客のいる車内だったが、ある駅で和服姿の娘が乗り込んできた。
花柄の着物がよく似合うことも相まって、非常にきれいな娘で、思わず目で追うほどだったそうだ。
その娘が、なんと彼のそばへやって来た。
その時、彼の隣の座席はたまたま空いていたのだね。
にっこりとほほ笑み、彼の目を見つめながら、彼女は口を開いた。
もちろん英語で言ったのだよ。
「キャン・アイ・シット・ダウン・ヒア?」
(ここに座ってもよろしいですか?)
容貌から、彼が外国人であることはすぐにわかるからね。
もちろん彼は了解したが、電車が終点に着くまで、大爆発しそうな笑いを腹の中でこらえ、耐えるのが非常に苦しかったそうだ。
彼女の英語だが、『シット』はいいけれど、どうも『シ』と『ッ』の間に『H』が入る発音だったんだ。
たったそれだけのことだが、言葉の意味はまるで変ってしまう。
「それはなかなか印象深い経験だったねえ」
と私も同意した。
「そうだろう」
「僕も妙齢の和服美人から言われてみたいよ。うらやましいや」
彼はウインクし、私の背中をドスンと叩いた。
彼も非常にうれしそうだ。
そりゃそうだろう。
妙齢の美女から、
「ここでウンコしてもよろしいですか」
と言われた日には…
あの歌
「天空の城ラピュタ」の挿入曲「君をのせて」は、曲調、歌詞、歌唱共に素晴らしいものだ。
でもあの歌詞通りに行動すると、銃刀法違反に問われるかもしれない。
望み
「もしも生まれ変われるのなら、いったい何に生まれ変わりたいか?」
と質問され、
「放射性廃棄物になって、全人類を何万年も呪ってやりたい」
と答える私は変人かもしれない。
国語辞典
「クモをつかむような」
(意味):勇気が必要な行為である。
(用例):野良犬の糞に手を触れるなんて、まるでクモをつかむようだ。
「雲をつかむような」は誤用。
条件
祖父らしい老人が孫に言い聞かせている。
「ワシはな、交換条件が大嫌いなのじゃ」
「交換条件って何?」
「お前はいま言ったろう? 学校では良い子にして、ちゃんと勉強するからあのラジコンカーを買ってくれと。それが交換条件というやつじゃ」
「…」
「だから、交換条件など今後口に出さないと約束するなら、ラジコンカーを買ってやろう」
宣言
議会の演壇に立ち、こぶしを振り回しながら、ある自由主義者が高らかに宣言した。
「この世には、無視されていい意見など存在しないのであります。どんなにバカバカしい意見であっても尊重され、耳を傾けられるべきなのです。誰それの意見など聞くに値しない、と暴論を述べる人も一部にはおりますが、私は違いますぞ。そんな暴論こそ私は無視し、耳を傾けることをしない所存であります…」
聞こえる
某駅で聞こえてくる自動案内放送:
「こちらは多機能トイレです」
が、私の耳と同じように、
「こちらは滝のおトイレです」
と聞こえる人は、怒らないから正直に手を上げなさい。
IT革命
世に言う「パソコンの3大機能」とは?
(1)起動時にユーザーを待たせる
(2)シャットダウン時にユーザーを待たせる
(3)ネット接続時、サーバーの応答を待つためにユーザーを待たせる
(おまけ)
アップデートの際、ユーザーを待たせる
危険なエッセイ